花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【長編】『楼蘭』―黎翔編― 41 ※要注意!古代パラレル

    楼蘭







    「貴殿のつけておる
    その耳環は、かつて私が娘に贈った品に似ておる。
    黎翔殿は、ロブ=ノールの離宮に行ったのか?
    我が娘とは何処で?」

    「はい。
    隠すつもりもございません。
    私は砂漠で迷い危ういところを姫に助けられました。
    数日間、供の者と共に、離宮にて客人として手厚いもてなしを受けました」

    「比龍王に聞きたかったのは他でもない……夕鈴姫のこと。
    彼女の憂いを取り除きたいのです」

    「姫の憂いを聞いてどうする?
    その憂いは、取り除けないかもしれぬぞ?」

    「それでも私は知りたい!
    彼女の涙を止めたいのです」

    揺るぎ無い固い決意を秘め、まっすぐに比龍王に詰め寄る黎翔。

    言葉、苦しげに
    黎翔は比龍王に打ち明けた。

    「理由を聞いても……
    彼女は、私に心の内を教えてはくれなかった」

    「夕鈴姫の父君である貴方ならば……
    もしかして事情を知っているかと思い馳せ参じました」

    純粋に姫を恋慕う想ひの色を秘めた黎翔の瞳が、
    真っ直ぐに比龍王を見つめた。

    真っ直ぐな穢れない青年の瞳……かつて比龍王も持っていた瞳。
    馬頭琴の弓を止めて、比龍王は真摯に尋ねる。

    「なぜ、そこまで……?
    他国であるはずの我が娘の憂いを尋ねる?
    黎翔殿?」







    「何故と問われれば単純なこと。
    彼女を愛しておりますゆえ、姫の憂いを晴らしたいのです。

    貴方に許可を頂き
    国に連れ帰り、我が妃・白陽国の正妃に……と願っております」

    「黎翔殿。
    その気持ちは嬉しいが……
    夕鈴には、もう伝えたのか?」

    「もちろん。
    了承は得られませんでしたが……

    離宮を出立する前の晩に、夕鈴姫に気持ちを打ち明けました!」

    その時の夕鈴姫との逢瀬を思い出したのか、黎翔の顔は紅潮し輝いた。

    「姫は、貴殿に何と……答えたのだ?」

    「何も……。
    ただ “もう少し早く、お会いしたかった” とだけ…………」

    「………………」

    比龍王は、黎翔から愛娘の言葉を聞き…
    深い思慮に沈んだ。

    「泣きながら私の胸で、眠りについた彼女の憂い。
    ――どうか楼蘭王。
    この私に、彼女の憂いを教えてください」

    黎翔は比龍王に切々と訴え続けた。
    愛する夕鈴との未来の為に……


    …………黎翔編・42へ 続く



    2016.03.09.改定
    2012.11.14.初稿
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    29:NoTitle

    素敵でした!!
    そうですか、
    のんびり待ってますね(´・_・`)

    2013.02.04 20:37 陽向 #- URL[EDIT] 返信
    30:Re: NoTitle

    陽向さん
    こんにちは
    さくらぱんです。

    コメントいつも、ありがとうございます。
    執筆中で、申し訳ないです。(>_<)

    とりあえず、現在進行中の放置トピック【海の家】を完了させたいのです。
    もうすぐ、あちらは、終わらせて・・・・

    【楼蘭】じりじりで、お待ちください。
    たぶん、今後は途切れ途切れではあっても、長期放棄はしないと思います。
    ベタ過ぎて、SNSでは、書けないタネでしたので・・・・
    楼蘭は、今後こちらのみでの更新となると思います。
    SNSではなく、ここでいち早く読めると思います。

    とりあえず、完了している現代パラレルも、カテゴリを新しく増やしました。
    そちらも移設しますので、お楽しみください。

    ホントに、携帯・スマホユーザー様には、ご迷惑かけています。
    陽向さんが、PCユーザーであることを願うばかり・・・・
    ゲスト様が、゜カテゴリが99個並ぶ状態に、しり込みする気持ちも分かる。(>_<)<ホント申し訳ない!!!!

    2013.02.05 11:18 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信

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