花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

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    【長編】『楼蘭』ー離宮編・外伝2― ※要注意!!!古代パラレル

    楼蘭外伝 






    ――――砂漠の夜は、凍えるほど寒い。

    薄墨の濃淡のある砂山が、連なるように地平線に広がる

    キャラバンは、駱駝の乾いた糞を燃料にわずかな暖を採った。
    輪の中心の暖かな焔は、皆の心を和ませる。

    黎翔は、砂漠を彩る星々の明りを見上げた。
    夜空は、昨夜のロプ=ノールの湖畔を思い出す。

    黎翔は、そっと焚き火の輪を離れ……一人砂漠の頂きに佇む。

    ……君は、今どうしているのだろう?

    少しでも、私との別れを惜しんでいるのだろうか?

    星鏡の湖の畔に住む、美しい人を思い出す……


    黎翔の耳に着けた彼女の翡翠の耳飾り。

    その色は、彼女と出会った湖の色

    天空を流れた星に願いを込めて

    耳飾りに触る。

    「…………夕鈴」

    万感の思いで呟いた黎翔の言葉は、
    冷たい砂漠の夜風に消えた。


    彼の心は、砂漠を越えて……遥か。

    煌めく星々だけが、黎翔の思いを知っていた。 


                    -完-



    2016.02.27.改訂
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