花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【長編】楼蘭ー離宮編ー19  ※要注意!!!古代パラレル

    楼蘭





    黎翔に誘(いざな)われ、夕鈴姫が優雅に宴席の中央を横切る

    南国の香木・伽羅の香りと姫の優しい花の香りが部屋を包んでいった。
    ふわふわと姫の後ろには、優雅に踊るようにたなびく幾重もの薄衣(薄ごろも)

    豪華な衣装に身を包みながら、軽やかな彼女らしさを失っていない。
    楼蘭王国の王女らしく気品溢れる美しい微笑みで、客人達の視線を集めていた。

    その姿に、黎翔は嫉妬していた。
    その微笑みのすべてが……
    彼女の柔らかな眼差しが……
    自分に向いていて欲しいと願った。
    彼女の瞳に、私以外の者など映したくないと思った。

    やがて短すぎる誘いの時は過ぎ、あっという間に姫の席へと着いた。
    黎翔は、当然とばかりに姫の隣に席を着く
    重ねられた手に名残惜しいものを感じながら、黎翔は姫の手を離した。

    (明日から姫の姿が見られなくなる……)

    姫に会えなくなる例えようもない淋しさを、
    引き裂かれる苦しみを、黎翔は既に感じていた。

    (――姫と離れたくない)

    姫と初めて出会ったあの日のことを鮮やかに思い出す。
    そして、離宮で過ごした素晴らしい数日間。

    楽しかっただけに余計に夕鈴姫と別れ難かった。
    夕鈴姫の手を再び取り、その美しい花の顔(かんばせ)を熱く、じっと見つめる黎翔。

    黎翔に見つめられて、ぽっ…と頬を赤く染める夕鈴姫。

    「……あの?
    いかがなされましたか、珀殿?」

    「今宵の姫は……とてもお美しい。
    貴女の美しさに、今宵の月は恥じいるでしょう」

    「…ぁ//////ありがとうございます」

    至近距離での賞賛の賛辞と握られたまま離さない手に、
    困ったように手元と黎翔の顔を交互に見る夕鈴姫。

    (困った顔も愛らしい)

    そんなことを黎翔が考えていると、姫と視線がかち合った。
    とたん夕鈴姫は、ますます頬を赤らめた。

    (ああ……
    なんて可愛らしいんだ)

    ここにいたのは、「白陽国 国王 珀 黎翔」ではなく
    麗(うるわ)しい夕鈴姫に恋する一途(いちず)な青年だった。



    ……20へ続く



    2016.02.14.改訂
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    10:NoTitle

    夕鈴姫の美しさに一目惚れですかぁ~♡♡
    この後どうなるのか楽しみです♪
    続き楽しみにしてますね!

    2013.01.18 12:34 陽向 #- URL[EDIT] 返信
    13:Re: NoTitle

    楽しみにしていててくださいね。
    土日は、更新が滞るかもしれませんが、ストックはまだまだありますので・・・・←笑
    レス不要です。

    2013.01.18 20:03 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信

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