花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【現パラ】chocolate poison -チョコレート プワゾン-

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    「ねぇ!
    これって、どういう意味だと思う?」

    ここは夕鈴の通う大学のカフェテラス。
    大きな緑の鉢植えがアクセント
    天窓から明るい陽射しが燦々と降り注ぐ。

    その一番奥まった目立たないテーブル席で夕鈴は、
    テーブルに小さな小箱を親友の明玉の目の前に置いた。

    「あら!
    これ今、話題の入手困難な香水じゃない?」

    「どうしたの?
    夕鈴が香水なんて珍しいじゃない?」

    小さなビターチョコレート色のパッケージには
    金色の小さな文字で、

    「chocolate Poison 」

    と印字されていた。

    「黎翔さんが、バレンタインデーで私にくれたの」

    「え!
    コレを黎翔さんが……

    バレンタインデーになんで?」

    「本来、欧州では
    バレンタインデーに男性から意中の女性に、プレゼントを贈る習慣だとかで、
    日本のバレンタインデーは馴染みがないんですって……」

    「ふぅ~ん。
    黎翔さんらしいって言えば、らしいわ~(笑)」

    「コレって確か、チョコレートの薫りだよね。
    夕鈴も、バレンタインデーに本命チョコをあげたのでしょ?」

    「もちろん手作りチョコをあげたよ。

    でも、コレと一緒に
    海外の高そうなチョコレートがオマケについてきた」

    うわー。
    女心をまるで分かってない!
    明玉は心の中で、夕鈴に同情する。

    手作り本命チョコを渡しても……
    本命チョコを喜んで受け取ってもらえても
    それはちょっと、ありえない!

    「入手困難の品を手に入れるのは、
    さすが世界を馳せる狼陛下ってことなのかしら?

    コレ……黎翔さん本人が、買いに走ったのかしらね?
    想像できないwwwwww


    ねぇ、夕鈴。
    香りを試してみた?」

    「うん。
    でも甘くって……」

    「どれどれ?
    少しだけ付けてみて!」


    プシュ……


    夕鈴が、ひと噴きだけ手首に付けた香水は、
    甘いスイーツの香りをカフェテラスに満たした。


    甘いあまぁいチョコレート。
    その中に少しだけオレンジが、ふんわり香る。


    「うわ!
    ホントだ!
    甘いーー!
    でも美味しそうな香り」

    「で……なんで、
    バレンタインデーに香水なんだろう?」

    「夕鈴、知らないの?
    これ、スッゴい意味が有るんだよ!」

    「明玉?」

    ………?

    意味深でニヤニヤと至近距離で
    明玉に笑われて、夕鈴は嫌な予感しかしない。

    彼女の意図に気付けない夕鈴は、
    ますもって分からないと首を傾げた。

    「まだ分かんないの?」

    「黎翔さんに、次のデートで
    コレを付けてきてって頼まれた……」

    「あーあははははwwww
    黎翔さんったら、ヤル気満々!」

    「どういうこと?
    ねぇ、何を?
    明玉、分かっているなら説明してよ!」

    「……夕鈴。
    彼も、普通の男だったってことよ」

    「この商品の
    キャッチコピー知ってる?」

    「知らない」

    【チョコより甘い私……】

    【ベッドの上で、貴方と甘く溶けあいたい……】

    【甘い香りだけ纏った私を、今すぐ食べてね♪】

    【チョコレート プワゾン】

    かああああぁぁぁーー

    全身が真っ赤になった夕鈴が、
    「れ、黎翔さっーー!」
    小さく叫び、

    彼女は慌ててテーブルの上の香水を
    上着のポケットに仕舞った。

    昔からあるじゃない。
    チョコの代わりに、私を召し上がれ!っての。

    数年前は、真っ赤なリボンにしか見えないランジェリーがあったけど。
    今は、何にも身につけない甘い私をプレゼント!(笑)
    だから入手困難だったのよ



    「ね。
    だから黎翔さんも、
    ただの“男は狼”なんだってこと。
    夕鈴、やっと分かった?」

    「/////////!」


    驚き過ぎて開いた口が塞がらなくて、
    金魚のようにパクパク……と、口を開ける夕鈴に、親友からと止めの一撃。

    「あららー
    そんなに真っ赤になっちゃって、
    夕鈴ったら、カ、ワ、イ、イ!
    黎翔さん、ならずとも食べちゃいたい」

    「明玉!」

    昔から、夕鈴をからかう友を
    夕鈴は、軽く睨み付けた。

    そんな彼女を軽くあしらい、友は急にまじめな顔で聞いてくる。

    「……で。
    次の黎翔さんとのデートはいつなの?」

    「来月。
    3月14日、ホワイトデー!」

    「行き先は?」

    「分かんない。
    家まで迎えに行くから部屋で待っててって………」

    「こりゃ、絶対ホテルだね。
    お泊まり決定!
    彼は朝まで夕鈴を離さないわよ。
    きっと……」

    「明玉ぅ~~
    どうしよう。
    私どうすれば……」

    「あきらめなよ、夕鈴。
    これも愛の試練よ。
    夕鈴、頑張って!」





    ****

    男も女も溶かす
    チョコレート プワゾン。

    嗅いだら最後。
    ドロドロに一つに溶け合うまで、
    離れません。

    【POISON】
    それは毒の意。

    【毒】は、「薬」にもなるもの。

    彼女は「薬?」
    それとも「毒?」

    その恋の効能は、黎翔さんしか知らない。

    ※夕鈴の健闘を祈る!



    おしまい


    蜜館改訂しました。(R20) 2/28改訂
    微エロ【現パラ】chocolate poison -チョコレート プワゾン-
    こちらには置けない写真挿絵と共に
    本館とは違うお話を、お楽しみください。
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