花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【散文】とある朝

    ピューイ……

    ピィー

    何処かで呼ぶ声に振り仰ぐ

    ピューイ……

    ピィー

    曇よりとした曇り空。

    真っ黒な鳶の影と

    真っ白な粉雪と

    雲に隠れた灰色の太陽と

    真っ白な私の吐息



    「ああ、寒いなぁ……」

    すぐ脇をすれ違ったトラックドライバーが呟いた。

    彼の手には真っ白な湯気のたつ
    暖かなカップ麺が握られていた。

    指ぬきの黒い手袋で大事そうに両手で抱えている。
    少し丸めた背中が、彼の寒さを物語っていた。

    そこのコンビニで作ってきたんだろうか。
    車で今から朝食?

    午前9時の賑やかな駐車場。

    静かに円を描く一羽の鳥だけが、この地上の喧騒を知らない。
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