花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    月晶の雫 16 ※離宮編

    「お妃様、
    今度は、こちらのお菓子はいかがでしょうか?
    オレンジを器に使った冷たいデザートです。」

    「まあ。
    冷たくて…美味しいわ。」

    「こちらも、いかがですか?
    オレンジの果i肉を生地に、乗せて焼きあげてあるお菓子です。
    たっぷりと、蜂蜜をかけてお召し上がりください。」

    「こちらも、美味しそうね。
    ……だけど、残念。
    そんなに食べられないわ。」

    夕鈴は、離宮の奥庭の四阿で
    侍女たちの勧めるがまま、
    お茶を楽しんでいた。

    目の前には、この庭で採れたばかりの新鮮なフルーツと
    それらを使ったお菓子が所狭しと並んであった。
    とても夕鈴一人では、食べきれない。

    キラキラと煌く
    木漏れ日にオレンジが揺れる
    瑞々しくも甘い果実の香り
    そして、甘酸っぱいお菓子の香り。

    休憩のつもりで立ち寄った四阿で、
    いつの間にか飲茶のようなご馳走が次々と運ばれてくる。

    どうしよう。
    とても一人では、食べられないわ。
    でも、私の為に用意されたもの。
    むげには、断れない。
    …………陛下、早く来てくれないかしら。

    そんなことを考えていたら……

    「ここにいたか?
    探したぞ、夕鈴。」

    突然聞こえた狼陛下の声に
    ドキン
    大きく心臓が跳ねた。

    …続く
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