花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    紫雨―しう― 6   よゆままcolor

    そんな事云われるだなんて、思いも寄らなかった。

    狼陛下が演技でない、だなんて・・・
    寝耳に水とはこういうことを云うのね。

    でもそれならどうして初めて逢った時に、演技だと云ったのかしら。
    それをどうして今になって、嘘だったと告げるの?

    私は混乱してきて、先程の陛下の行為も完全にどうでもいいことになっていた。

    「陛下・・・・・・・・どちらも本当なのですか??」

    恐る恐る訊ねる。
    でも本当はその答えを知るのが怖い。

    事実を知るのが。


    「どちらの私も私なのだと云ったら、君はどうするの??」
    「・・・どうする??」

    私は返答に困った。
    だから同じ言葉を繰り返す。

    「僕の元から逃げる??」
    「えっ??」

    逃げる???
    それは解雇されるってこと??

    まぁ、借金は無くなったんだし、
    解雇も同然だしね。

    じゃあ、さっき陛下が云ったことは・・・何だったの??
    『私が辞して良いと云ってないのに去れるはずはない』とか何とか。

    もう何が何だか分からない。
    陛下の本当の想いも分からない。
    事実と虚構が混じり合い、私を翻弄していく。

    「陛下・・・・・・・・・事実は?」

    勇気を出して再度訊ねる。

    「夕鈴、どちらの私も私だよ。」

    その言葉に衝撃が走ったのは云うまでもない。


    ……続く
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