花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【宝物殿】 愁思譜 【序】 Fullむんっさん作

    Fullむんっさんから、素敵なプレゼントを頂きました。

    少し、今月号本誌ネタバレ・未来妄想かな。
    コミックス派の方は、お気をつけください。

    序章らしいので、まだまだ続くそうです。

    続きが、とても気になるお話です。
    Fullむんっさん、ありがとうございます。



    それでもよろしければ続きから、どうぞ。




    ──── 10月。白陽国王宮。
    回廊を渡る王は、そこにひっそりと生けられた白百合を見つけ

    「もう一年になるのか…」

    と、独りごちた。
    彼の呟きは誰の耳に届く事無く、風に消えた。



    愁思譜 【序】


    王宮。執務室。
    いつもの様に王は執務をしていた。部屋に居るのは彼とその側近の二人だけ。何を話す事も無く、只淡々とそれぞれの仕事をこなしていた。

    昼にはまだ大分ある、そんな時分に

    「よっと。
    今日は仕事の進みが早いじゃん。」

    と、こちらもいつも通り、隠密というには明るい声が窓から入って来た。

    「例の橋梁工事、今度ばかりはおかしな動きも無く、間もなく竣工でっせ。」

    「そうか、ご苦労だった。」

    「これで今年の冬は、物資の輸送も滞りなく順調に行きそうですね。」

    「ああ。北方への街道整備は最後になってしまったからな。」

    彼の即位後、進められて来た街道整備が漸く整い、王都近郊との物資輸送が滞らなくなった。


    「そー言えば、下町じゃ明日婚礼なんだってサ」

    「一体誰の話しだ。」
    通常、上級貴族の婚姻は王の承諾を必要とするが、下町での其は与り知る事は無い。

    「オレが下町で拾って来る話だゼ。そんなのお妃ちゃ… 「だんっっ!!!」」

    浩大の声を遮るように、大きな音を立てて王が立ち上がり扉に向かって歩き出した。

    「陛下、どちらへ?」

    「休憩だ。」

    側近の問いに一言返すと、彼は部屋を出て行った。




    聞きたくなかった。
    そんな話。
    君が誰かのモノになる?
    あの笑顔が、あの温もりが、誰かの、自分以外の男のものになる?

    回廊を歩いて、歩いて。
    いつしか足早に執務室から遠ざかる。

    『わかっていたはずだろう?』

    自らのうちより自嘲めいた声がする。

    『彼女を手放したあの時に、こんな日が来ることは』

    そうさ。わかっていたさ。それ位。
    わかっていて手放したんだ。
    君を護るために。君の笑顔のために。君の瞳が翳らないように!

    『キズツクカノジョヲミルノガコワクテ。
    スベテオノレノタメダロウ?』

    は、ははは、はははははははははっ!
    彼は額に手を当て立ち尽くしていた。




    【序】了



    改定2014.04.26.
    初稿2014.04.24.
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    1600:Fullむんっ でございます

    さくらぱんさんのご好意で、ワタクシ目の拙い文章を公開させて頂いて、しかももう拍手まで頂きドギマギしておりますm(_ _)m

    なのに変換ミスが1ヶ所。
    浩大のセリフ『橋梁工場』→『橋梁工事』です。
    申し訳ございません。皆さま脳内訂正をお願いしますm(_ _)m

    2014.04.25 21:50 Fullむんっ #- URL[EDIT] 返信
    1601:2014.04.25. Fullむんっさんへ

    取り急ぎ

    訂正いたしました。

    コミックス派なんですね。
    本誌を読んでなくとも、ネタバレのような作品は、注意書きをさせていただいています。
    私も、何も読まなくともネタバレっぽいなというお話は多々あります。
    続きを楽しみにしておりますね。

    2014.04.26 07:01 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信
    1604:管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    2014.05.01 09:23 # [EDIT] 返信

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