花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【現代パラ】夫婦設定「繋いだ手」

    夕暮れのスーパーの帰り道。
    もうすぐ家々の明かりが、灯る。

    少し、寂しくなる時間帯。

    「ちょっと、買いすぎたかしら…
    でも、特売だったし……」

    よろりと重い荷物を抱えながら・・・隣を歩く夕鈴に、
    黎翔が、言葉をかけた。

    「ほら、全部持つよ。」

    「いいよ…買いすぎた、私が悪いんだもの。重いわ。」

    「僕は、男だから平気だよ。」

    そう言って、二つとも荷物を持ってしまった。

    しばらくして

    「けっこう重いな……」

    呟く、黎翔の言葉に夕鈴はくすくす笑った。

    「ほらね。
    重いでしょう!?
    半分持つわね。」

    「大丈夫だよ、夕鈴。
    家まで持てるよ。」

    「そんなこと言わないで、
    家までは、まだまだ先があるわ…一つ持つ。
    半分こ。」

    「じゃあ、こっちを持って……」

    なかば、無理やり奪い取ろうとする夕鈴に、黎翔は根負けした。
    比較的、軽いほうを夕鈴に持ってもらった。

    「でも、バランス悪くなったね。」

    黎翔は、荷物の持っていない手のひらを見てから、夕鈴を見た。

    「……ほら。」

    夕鈴に差し出された大きな黎翔さんの手。
    不思議そうに、夕鈴はその手を見つめた。

    「あいてるほうの手を出して!」

    素直に、荷物の持っていない手を差し出すと、
    黎翔さんは、夕鈴の手をぎゅっと握り締めて歩き出した。

    「ほら、もうこれで悪くない。」

    黎翔さんの手のひらから伝わる優しさ。
    恥ずかしくって……頬が熱い。

    車道側をかならず歩いてくれるそのさりげない優しさ。
    夕鈴は、くすぐったくて…
    嬉しくて…

    繋いだその手を、ギュッと握りかえした。



    外灯が、ポツポツと灯りだす。
    近くて遠い家路。
    手を繋いだ二人の影は、何処までも濃く長い影をアスファルトに映した。
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    2014.04.24 22:46 # [EDIT] 返信

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