花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【短編】大人風味「御代の春ーみよのはるー」 ※慎さんのイラスト付き

    慎さんの素敵絵からの妄想。
    書くって約束してましたが、当初と違って色多し。何故?



    宮中行事
    祝賀の宴
    夫婦設定
    やりたい放題の陛下。
    翻弄されちゃってる夕鈴。
    口付け止まり。
    御代の春ーみよのはるー 1月の季語 


      
    迎春の華やかな花の宴(えん)
    新しい年を祝う
    最初の宮中行事

    今年の陛下の御世の
    安泰と長寿を願う
    最初の儀式

    大臣、貴族、高級官吏が集い
    酒を酌み交わし、
    豪華な宮中料理に、箸をつけながら
    中央に設えた舞台での
    踊り子の舞いに興じていた。
     
    春を告げる
    初春(はつはる)の梅の花
    ふくよかな香りがそこここに活けられ
    祝賀の宴を盛り上げる。

    踊り子の持つ梅の花枝から
    花弁が舞い散る

    もちろん宴には、時の王
    白陽国・国王 珀 黎翔陛下と
    その妃、夕鈴妃の姿があった。

    20140103 年が状 
    (2014.01.04.挿絵☆絵師 麻杉慎さん)

    若き国王は、その冷酷非情さ故に
    狼陛下と怖れられていたが……
    今は、その異名は影をひそめ
    王が愛する唯一の妃に見入っていた。

    冷酷非情と呼ばれし狼陛下に寄り添う
    常世の春を告げる唯一無二の王の花

    今宵、王に春を告げる夕鈴妃は
    本物の花よりも瑞々しく
    王の隣で芳しく薫る。

    春告げ花・梅に見立てた重ねの衣は
    柔らかな葉の若草色に
    紅梅の花弁の薄紅色を重ねた衣装
    大胆にデザインされた柔らかな色合いの衣から
    夕鈴妃の白い胸元が惜しげもなく晒されていた。
    柔らかな胸元を飾るのは、暖かな白い羽毛。

    金茶の美しい御髪(みぐし)
    幾つもの束に分け結い上げた可愛らしい髪形を
    金の髪飾りで飾っていた。
     
    大きなはしばみ色の瞳を引き立てる衣装。
    ほんのりと薄紅色に肌を染めて
    芳しく可憐な装いで陛下の隣で咲誇る夕鈴妃。

    陛下は、先ほどから宴の余興など目に入らぬ様子で、
    愛しい妃を甘く口説いていた。


    「今宵も美しいな、夕鈴。
    そなた以外、目に入らぬ。」

    宴の末席、遠目にもわかるほど、蕩けるような甘い笑顔で
    黎翔は、傍らの夕鈴に囁く。
     
    先ほどから甘い言葉に耐え切れず、
    夕鈴は真っ赤に染まった顔を扇で隠し
    宴の皆に気付かれぬように努力していた。

    そんなことをしても、日常茶飯事に甘い二人を見慣れている
    百官達は、慣れたものでお互いに酒を酌み交わしていたのだったが
    夕鈴妃は、そんなこととは気付かない。

    目の前の陛下のお相手で、手一杯だった。

    「陛下、もう酔っておいでですか?」

    侍女が、酒盃に新しく注いだばかりの酒を
    黎翔は、くいっと煽ると……悪戯気にニヤリと笑った。

    「酔ってなどいない。
    …いや、先ほどから君に酔っているか。」

    酒盃を片手に、夕鈴を軽く引き寄せると
    耳朶に囁く。

    「君の美しさは、どんな美酒よりも勝る。
    もっと君に酔いしれたい。
    ……このまま、二人で宴を抜け出さぬか?」

    「陛下、やっぱり酔っていますね。
    (こんな恥ずかしい言葉が、よくぽんぽんと)
    ほら、せっかくの宴、美しい舞いも披露しております。
    陛下もお楽しみください。」

    黎翔の胸を押しやり、なんとか宴に目を向けさせようと
    夕鈴はするものの…… 陛下の戒めは強くなるばかりで。

    「……つれないことを言う。
    恥ずかしがるところも、君らしいが。」

    「私は、踊り子などには興味が無い。
    興味があるのは君だけだ、夕鈴。」

    黎翔は、そっと夕鈴の頤(おとがい)を捕らえると、
    指の腹で、夕鈴の唇をゆっくりとなぞった。
    そのまま熱の篭った口調で囁いた。

    「君の紅を私の口付けで、落とそうか……
    今すぐ君と、二人っきりになりたい。」

    ――――っ!!!!

    囁かれた陛下の言葉に
    夕鈴は、大きな瞳をさらに見開いた。

    黎翔は、夕鈴に至近距離で妖艶に微笑んだ。
    黎翔に紅い瞳に見つめられて、
    それだけで夕鈴は腰砕けそうになる。

    玉座という場を忘れてしまいそうだった。
    かろうじて理性をかき集めて、自分を取り繕った。

    「…へ……陛下、まだ宴の途中です。
    それに、私まだ宴を楽しんでない……」

    すぐさま手に持つ扇で顔を隠した。
    羞恥で染まる真っ赤な顔は、宴の末席でも分かった。

    「夕鈴、宴が終ったら、覚悟していて……」

    欲情する陛下の言葉に、夕鈴はますます顔が熱くなる。
    それ以上、なんと答えたらよいのか、分からなかった。
    扇の端から、大きな瞳で陛下を見つめることしか出来ない。

    その仕草その瞳その顔が陛下にとって、どれだけ魅力的なのか
    彼女は、知らない。

    「夕鈴。そんな顔で見つめられると
    宴の終わりまでなど、到底我慢できなくなるな……」

    再び耳朶に囁くその声が危険な声色を帯びてくる。

    「陛下、いけません。
    公の宴の席ですっ!!」

    身の危険を感じた夕鈴が、制止し
    陛下から少しでも離れようとしたものの……
    遅かった。

    「夕鈴待てない。
    どうせ宴の席だ。
    酒のせいにすればよい。」

    ……んんっっ!!

    焦る夕鈴の制止を振り切り
    夕鈴の手首を掴んで抱き寄せた。
    黎翔は、彼女の扇の影で、唇を奪った。

    長い口付けは終らない。
    黎翔の飲んだほろ苦い酒の味と口付けの甘さに
    夕鈴は、クラリと酩酊感に襲われた。

    (陛下に、酔わされるっっ)

    んぁ……

    長い口付けは、宴に集まった人々の注目を浴びた。
    突然、長い口付けは終る。

    ぐったりと陛下に酔わされた夕鈴は、力なく陛下の胸にもたれていた。
    ふと、見上げた陛下の口元。

    陛下の唇に、くっきりと夕鈴の口紅がついていた。

    鮮やかな寒紅。

    陛下の唇に、自分の口紅がついていることを知り
    ますます夕鈴は、身を染める。
    恥ずかしくて、とても顔を上げられない。
    消え入りたいほど、恥ずかしかった。

    目を細めて、その様子を愛でる陛下。

    唯一陛下だけが、夕鈴が唇を彩る真紅の紅のように
    彼女が身を染めたことを知っていた。

    口付けだけでは、まだ足らない……
    もっと君を愛でたい。

    「妃は宴に酔った様だ。
    皆の者は、宴をそのまま楽しむがよい。」

    黎翔は、何も言えない夕鈴を抱えあげると
    祝賀の宴を去るのだった。



    お粗末さまでした。
    この後は、ゲスト様の妄想にお任せします。
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    1496:初稿 寒紅ーかんべにー

    新春の華やかな宵
    春告げ花が香る花の宴

    時の王の隣には、うら若き妃 
    梅の香を纏い、花よりも瑞々しく

    冷酷非情と呼ばれし狼陛下に
    常世の春を告げる唯一無二の王の花

    「今宵も美しいな、夕鈴。
    そなた以外、目に入らぬ。」

    「……恥ずかしいです。
    ほら、せっかく美しい舞いを披露しております。
    陛下もお楽しみください。」

    「踊り子などには、興味がない。」

    「私の興味は、…」

    陛下は、そっと妃の頤(おとがい)を捕らえると、
    耳元で囁いた。

    「その口紅は、新しい口紅だね、夕鈴。」

    「はい。
    陛下から、先ほど頂きました。寒紅です。」

    「さっそく付けてくれたんだね、
    よく似合うよ。」

    「私の興味は……
    いつ君の紅を私の口付けで、
    拭おうかと考えている……」

    夕鈴の耳朶に囁かれた陛下の意外な言葉に
    夕鈴は、すぐさま手に持つ扇で顔を隠した。

    羞恥で染まる真っ赤な顔は、宴の席の遠めにも分かった。

    「夕鈴、宴が終ったら、覚悟していて……」

    欲情する陛下の言葉に、夕鈴はますます頬が熱くなる。
    なんと答えたらよいのか、分からなかった。
    扇の端から、微熱に潤んだ瞳で陛下を見つめることしか出来ない。

    その仕草、その瞳が陛下にとって、どれだけ魅力的なのか
    彼女は、知らない。

    「そのような瞳で、見つめられると我慢できなくなるな……」

    「陛下、いけません。
    公の宴の席ですっ!!」

    「待てない。
    君が、誘うのが悪い。
    どうせ宴の席だ。酒のせいにすればよい。」

    焦る夕鈴の制止を振り切り
    夕鈴を抱き寄せて、彼女の扇の影で紅を奪った。

    んんっっ!!

    長い口付けは、宴に集まった人々の注目を浴びた。
    陛下の唇に、妃の口紅がついた。

    鮮やかな寒紅。

    陛下の唇に、自分の口紅がついていることを知ってますます夕鈴は、身を染める。
    恥ずかしくてとても顔を上げられない。

    目を細めて、その様子を愛でる陛下。

    唯一陛下だけが、彼女が唇を彩る寒紅の色のように
    身を染めたことを、知っているのだった。

    2014.01.21 08:29 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信
    1497:管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    2014.01.21 18:13 # [EDIT] 返信
    1499:管理人のみ閲覧できます

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    2014.01.22 12:13 # [EDIT] 返信
    1513:管理人のみ閲覧できます

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    2014.01.23 09:50 # [EDIT] 返信
    1538:慎さん 2014.01.21. コメントありがとうございます。

    見ましたの印 v-22

    慎さん

    喜んで頂いてありがとうございます。
    遅くなってすみませんでした。
    2014年1月の拍手コメント返信に続きがあります。
    ゲストご訪問御礼2014年1月から簡単に辿れます。
    そちらもよろしければお読みください。

    さくらぱん

    2014.01.31 21:56 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信

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