花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【中編】現代パラレル「デリバリーサンタ」1

    大きな鏡の前で、くるりと、夕鈴は一周してみた。

    「うん。
    今日も、よし!」

    真っ赤なサンタのジャケットに、お揃いのファーがついたショートパンツ
    真っ白なロングブーツの可愛いサンタが鏡の中でにっこりと笑う。

    くるりとお尻になぜか真っ白でフワフワなウサギの尻尾。

    夕鈴は、控え室の扉から、お店へと出た。

    「今晩は~、今日もよろしくお願いいたします。」

    「今晩は、夕鈴ちゃん。じゃあ、早速コレを店頭でお願いできるかな?」

    「はい!わかりました。」

    夕鈴は、四角くて薄っぺらい箱を5つ渡されると、店の外へと向かおうとした。

    「俺も、手伝う…」

    「ありがとうございます。えーと…」

    「浩大だよ。
    傷つくな~
    いいかげん、名前を覚えてほしいな。」

    「スイマセン、浩大さん…」

    夕鈴は、眉尻を下げて謝った。

    「まあ…いいや。
    次回から、浩大って呼んでくれたら、許してあげる!」

    そう言うと浩大は、イタズラな栗色の瞳でwink☆した。
    店の外は、クリスマスムード漂う商店街。
    ジングルベルが、鳴り響く。

    クリスマスまで、あと3日。
    今日のノルマを夕鈴は、達成せねばならない!


    夕鈴は、深呼吸を一つすると、街に向かって、叫んだ。

    「美味しい、ラビットピザは、如何ですか?」

    「チーズとろける美味しいピザですよ~!!」

    「焼き立てでーす。」

    可愛いサンタの呼び声に、通行人が振り返る。
    立ち止まる幾人かが、夕鈴のもとからピザを買っていく。

    「お買い上げ、ありがとうございます。」
    夕鈴は、ひとり一人お客さんに笑顔を振りまいていった。

    あっという間に売れた5箱のピザ。
    店の奥へ、夕鈴は声をかけた。

    「次の追加をお願い致します!!」

    「あっという間に、売れたね。
    はい、追加の次のピザ。」

    「ありがとうございます、浩大さん。」

    「可愛いサンタが、売っているからね。
    だからよく売れるのかな・・・」

    「俺としては、サンタより君をお持ち帰りしたいけど・・・
    君、おっかない彼氏いるしなぁ。……実に、残念。」

    「今日も、迎えに来るの?」

    「えーーーと、たぶん。」

    おっかない彼って、黎翔さんのことよね。

    「でも、黎翔さん、怖くないですよ?」

    「知らないの?
    それは、君の前だけ。」

    「毎回、俺のことこーーーんな顔して、睨むんだぜ。」

    目元を指で吊り上げ、浩大さんは、おどけて見せた。

    夕鈴は、その顔にクスクス笑う。

    「ほんと可愛いよね、夕鈴ちゃん。
    俺、本気になりそう……」

    そう言って浩大さんは夕鈴の手をとると素早くキスをした。
    真っ赤な顔で夕鈴は慌てて手を引っ込める。

    「…じ…冗談ですよね。」

    しどろもどろになりながら、ようやく紡ぐ夕鈴に

    「夕鈴ちゃん。
    このまま……明玉ちゃんの代わりと言わず
    ここでバイトしてみない?」

    半分本気とも取れる言葉と意味深な笑顔を残して、
    浩大さんは店へと消えた。

    ……続く。


    2015.12..23.改訂
    2013.12.20..初稿


    書いてから、気付いた。
    コミュのとぴでUPした、からあげさんとネタが、ちょっと被ってる。
    一日迷う。
    ということで、急遽からあげさんのサンタ夕鈴に捧げます。
    まったく違うお話だけどね。

    からあげさん。
    コスが被ったのよ。
    気付かなくて、ごめんね。
    そのまま変更無しで、upします。

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