花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    5/1の記念日、

    5/1は、
    恋がはじまる日 
    スズランの日
    扇の日

    恋がはじまる日 
    女性向けにアレンジした「恋のぼり」で恋の成就を願うのが目的。日付は5と1で「恋」と読む語呂合わせから。

    扇の日
    『源氏物語』では女性が光源氏に扇を贈っていることから、五(こ)一(い)で「恋」の語呂合せ。

    スズランの日
    スズランはヨーロッパの春の象徴として欠かせない花とされ、フランスでは5月1日を『JOUR des MUGUETS~スズランの日』とも呼び、愛する人やお世話になっている人へスズランの花を贈りる習慣があり、贈られた人は幸運が訪れるといわれているようです。

    すずらんの花言葉は小さな白い釣り鐘状の花で愛らしく可憐に見えて、実は有毒物。
    触るのは、無害ですが、口に含むと毒です。

    ヨーロッパでは、すずらん舞踏会なるものも行なわれる。
    若い女性たちは白いドレスを身にまとい、男性たちはボタン穴にスズランの花を身につける

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    395:加筆修正前・SNS初投稿

    【短編】『アナタに贈るプレゼント』

    或る晴れた温かな5月1日。

    今日は、5(こ)と1(い)恋・・・・が成就する日。
    大切なあの人にすずらんを贈りあう大切な日。

    夕鈴の愛馬・紅龍と共に、陛下で内緒で王領地の森に来た夕鈴。
    森の中には、春の花すずらんの白い花が咲き乱れていた。

    すずらんという名にふさわしい純白の可愛らしい花

    小さな白い釣り鐘状の花でとても愛らしい。
    可憐な花枝を一つ一つ手折りブーケにしていく。

    すずらんの花言葉は『幸せの再来』

    5月1日に摘んだすずらんを愛する人やお世話になっている人へ花を贈ると、贈られた人は幸運が訪れると言われていた。

    大好きな陛下の為に、すずらんを森へ摘みに来た夕鈴。

    香りよい、見目のよいものを選び取るうちに、ブーケというより花束になってしまった。

    「これくらいで、いいかしら?」

    摘んだ花束は、春の香りに溢れていた。
    顔を近づけて、花束の香りを確かめる。
    とても甘くてすがすがしい良い香り。

    急いで、王宮に戻り、陛下の自室に飾った。
    文机にそっと活けられたすずらんの花。

    以前陛下に頂いた青いインク壷。
    瑠璃硝子の深い色は、白い可憐な花によく映えた。

    陛下の幸せを願い、あちらこちらに活け始める夕鈴。
    早朝の内緒の遠乗りの成果に、彼女は満足するのだった。

    残りは、自室に飾る。
    今夜も、お訪うであろう陛下の為に・・・・

    後宮は、すずらんの香りに包まれる。
    この日一日だけの幸せの香り。

    すずらんの花に合わせて、侍女達が、夕べの妃の衣にすずらんの香りを焚き染めてくれた。
    湯上りの香油も、すずらんの香油。

    柔らかな純白の衣装に明るい黄緑色の帯を締めた。
    髪には、すずらんの花を模した金の鈴飾り
    夕鈴が歩むたびに、ころころと可愛い愛らしい音色をたてた。

    まるで、すずらんの精のような夕鈴の仕上がりに、侍女達は、満足する。

    夕闇が濃くなり、陛下の先触れが陛下のお訪いを知らせた。
    と同時に、人払いの命がなされた。

    『夕鈴、今帰った。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    拱手して、出迎える夕鈴に、にこやかに笑い掛ける黎翔。
    その手の中に、塗りの箱。

    『今夜の君は、一段と綺麗だ。』
    『私からのスズランを受け取って欲しい。』
    塗りの箱を夕鈴に渡して、彼女を引き寄せた。

    そのまま、長椅子に二人で座る。
    傍もとの卓に塗りの箱を置き、黎翔が夕鈴に囁く。

    『開けてみて・・・・・』
    「何でしょうか・・・・」

    黎翔の低く囁く甘い声に、夕鈴は、顔を真っ赤に染めながら・・・
    塗りの箱を閉じる紅い組紐を解いた。

    ドキドキと胸が高鳴る。
    黎翔からの贈り物。
    夕鈴に、受け取って欲しいと言われたスズランとは?




    開けた塗りの箱には、美しい扇が一つ。
    カゲロウの薄羽根のような絹地に、繊細なスズランの刺繍が刺してある
    とても見事なもの。
    扇の柄には、明るい葉のような翡翠石が使われていた。
    見事な扇に、言葉を失う夕鈴。

    『君は、私にとって幸福の象徴。』
    『君に逢える喜びこそが、私の幸福。』
    『幸せの再来なんだよ、夕鈴。』

    『初めて恋した人が、君でよかった。』
    『いつまでも、変わらぬ愛の証として、これを君に・・・』

    『夕鈴・・・私のすずらん。』
    「・・・・陛下。」

    白く可憐な鈴蘭の甘い香りの中
    静かに交わす啄ばむような口付けに
    ころころと夕鈴の金の鈴飾りが可愛い音色を立てる。

    華奢な夕鈴の腕が黎翔の背をかき抱く。

    「愛しております。」

    甘い口付けに身も心も解けだす、夕鈴。
    しっかりと廻された腕が黎翔を抱きしめた。

    「陛下、夕鈴は幸せです。」
    『私もだ・・・』

    そんな彼女を愛しげに見つめる黎翔。
    彼の腕の中には、はじめて恋し、苦難の末成就した愛する妻の温もり。

    そんな二人を、黎翔が夕鈴に贈った枯れぬすずらんの花がそっと見つめているのだった。


    2013年
    05月01日
    12:40

    2013.05.02 08:05 さくらぱん #- URL[EDIT] 返信

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