花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    0429 本日の呟き

    皆様
    こんにちは
    さくらぱんです。

    突然ですが、呟かせていただきます。
    とある絵師様と長期コラボすることが決まりました。

    是非に、私とコラボしたいとのありがたいお話で、大変光栄です。
    もうどうしましょう。

    まだ詳細も、何も決まっていないのですが……
    出会いを記念してとの嬉しいお話で。
    お気持ちも、お話も嬉しいの一言です。

    舞い上がっております。
    戻れないーー
    地に足がつかないというのは、こういうこと?

    ゲストの皆様には、なんのこっちゃなお話ですが、
    嬉しくて黙ってられませんでした。

    皆様に、半年~一年後ぐらいに無事完成のお知らせができるように、
    頑張りたいと思います。

    さくらぱん

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    【長編】『楼蘭』―再会編―50  ※要注意!古代パラレル

    楼蘭





    「わが娘よ。
    頭(こおべ)を上げよ」

    「ベールを上げ、
    父に久しぶりに、そなたの顔を見せておくれ」

    予定に無い父の行動。
    比龍王の言葉に、ハッとする夕鈴姫。
    戸惑う彼女は、父を見つめた。

    意味の無い言葉を言う人ではない。
    それは分かっているのに……父王の真意が読み取れない。

    「…………」

    今、ここで顔を見せて欲しいと願う意味。
    躊躇う彼女に、父王は促すように手を差し伸べた。

    「夕鈴」

    夕鈴姫がベールを外すのを躊躇し
    戸惑っていると、再び父が促す。

    父の言葉に逆らえない。
    広間の賓客が、自分の一挙一動を見ているのだ。

    夕鈴姫は、意を決しベールに手をかけた。
    父にだけ見えるように、ベールを捲り顔を見せればよいのだ。

    緊張からか、しきりに咽喉が乾く。
    謁見の間の皆が、夕鈴姫を注視していた。

    夕鈴姫の震える白い指先が、ベールを捲る。
    少しづつ露(あにわ)になる白い胸元。
    ……細い首
    ……花の顔(かんばせ)


    どこからともなく賓客から、
    ほぅ……と、賞賛のため息が聞こえた。

    伏せた長い睫が、頬に影を作る。
    少しづつ開かれるその瞳。

    大地に根付き、太古の昔から人々を見守る
    はしばみの大樹の色の大きな瞳。
    楼蘭王と同じ、血筋正しい王家の証。

    意思の強い瞳は、父・比龍王譲り。

    美貌は、西方の美姫と謳われた亡き母・藍鈴姫(あいりんひめ)譲り。

    遠目からも、夕鈴姫の美しさが分かる。

    「面差しが母に似てきたな、夕鈴。
    しばらく見ぬうちに、すっかり美しく娘らしくなった」

    母の面影を見ているのか……

    父王は慈愛に満ちた
    でもどことなく寂しげに微笑んだ。

    「もう顔を隠してもよいぞ。

    長旅で、さぞや疲れたであろう。
    ゆっくりと旅の疲れを癒すがよい」

    「その前に、お前に紹介しておきたい者がおる」


    ・……再会編・51へ 続く


    2016.04.23..改訂
    2013.04.25.初稿
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    0423 分館「秘密の味は蜜の味」更新しました。

    おはようございます。
    さくらぱんです。
    こっそりお知らせです。

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    既に誰かに見付かってポチポチされていますが……
    (どなたか知りませんが、ありがとうございます)

    久々に、蜜話のアリスを更新しています。


    【長編】 アリスの口付け 22  大人のお時間 2   初稿
    【長編】 アリスの口付け 21  大人のお時間     改訂
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    【長編】『楼蘭』―再会編―49  ※要注意!古代パラレル

    楼蘭






    ドキドキ……と、激しく跳ね上がる夕鈴姫の胸の鼓動。

    ――黎翔さま?

    見間違いだろうか!?
    否や、やはり見間違いでは無かった。

    楼蘭王都に向かった彼と王宮で会うことは予測できたはず……
    今更ながら、そのことを彼女は失念していた。


    武帝からの使者が来たという事ばかり考えていた夕鈴にとって
    黎翔の姿は、あまりに衝撃的で驚きを隠せない。

    それでも彼女は静かに歩みを玉座へと進めながら、必死で平静さを装った。
    脳裏には、蒋(しょう) 将軍の言葉が響く




    ………………………………

    ………………………………………

    「素直な表情は姫さまの長所ですが……
    それでは、漢からの使者に姫さまの真意を見破られてしまいます」

    「ベールを被り、表情を隠すのです。
    それと声に注意して……なるべく感情を面に出さないように、注意してください」

    ………………………………………

    ………………………………


    繰り返し、繰り返し……夕鈴は呪文のように、老将軍の言葉を思い浮かべた。

    幸い、漢の使者の隣に黎翔様は居た。
    彼を見ていたとしても、使者には、きっと気付かれては居ない。
    使者は自分を気にして、こちらを見ていたと思うだろう。

    夕鈴姫は、ベールの内側で気重な深呼吸を一つして、震えそうになる脚を、もうひと足、歩みを進めた。
    自分の鮮やかな朱赤の裳裾が重い。

    言葉も、何もかも手順どおりの儀式めいた父への帰城の挨拶。
    謁見の間を玉座まで堂々と渡り歩いて、父王に挨拶をする。
    ただそれだけのことなのに……

    永遠に届かない距離を歩いているかのような錯覚。
    なかなか辿り着かない玉座に、もどかしさが夕鈴姫を責め苛む。

    艶やかで華やかでありながら、重い衣装は、夕鈴姫の心を表しているかのよう……
    その重さは、彼女の逃れられぬ重責のようだった。
    どこまでも彼女にまとわりつく。

    気を取り直して頭を上げ、夕鈴姫は真っ直ぐに玉座の父を見据えた。
    背筋をピンと伸ばし、この場に居る賓客に自分の姿を誇示する。

    夕鈴姫は、謁見の間にいる人々の存在を、頭から追い払うことにした。
    もちろん黎翔の存在も漢の使者も、今は忘れた。

    久しぶりに城に帰った何も知らない楼蘭王国の王女として、自分は振舞わなければならない。

    一歩進むごとに、近づく懐かしい顔。
    父・比龍王。

    どんなに会いたかったか……

    懐かしさが込み上げてくる。

    久しぶりに会う父は、穏やかな光を湛えたはしばみ色の瞳で
    自分に微笑んでくれていた。

    昔と変わらない父の温かな笑顔。
    自分と同じ……感情豊かで嘘のつけない父の温かな出迎えに自然と夕鈴姫も微笑んでいた。

    武帝の目から自分を隠し、たとえ一時であっても自由を与えてくれた父。
    感謝しても、感謝し足りない。
    その代償は大きく、離宮に彼女が隠されてから、一度も父と会えなかった。


    “夕鈴姫が隠された場所を、武帝に知られたくなかった”


    そのことを知ったのは、自分が父に会いたいと我侭を言って
    叶えられなかった自分の誕生日の夜。

    「何故、お父様は会いに来てくれないの?
    お父様が、お止めになったのに、勝手に武帝と結婚を約束したからなの?
    私を、お嫌いになったから?」

    泣きじゃくり、乳母を困らせたあの日。
    まだ幼すぎた私は、何も理解できなかった。

    今ならば分かる。
    ――――それが父の優しさ。

    会いたくても、その心を知る夕鈴姫は、父に会いたい気持ちを離宮で封印した。
    やっと会いたくても会えなかった父の姿に、夕鈴姫の心は熱くなる。

    ようやく玉座の父の下まで辿りつく。
    跪(ひざまづ)き、夕鈴姫は頭(こうべ)を垂れた。
    夕鈴姫の長い裳裾が孔雀の尾羽根のように広がった。


    声が震えないように……
    落ち着いた声を出すことを心がけて……

    短いため息をひとつ。
    そっと吐いて夕鈴姫は帰国の挨拶を始めた。

    皆の緊張。
    謁見の間が、シン……と静まる。
    夕鈴姫の声だけが、静かに広間に響いた。

    「お久しぶりに、ございます。
    お父上」

    「帰国の命により……
    只今、帰城致しました」

    「待っておったぞ。
    夕鈴」

    「会いたかった……
    元気だったか?
    わが娘よ」

    「はい。
    わたくしも久方ぶりに、お会いできて嬉しゅうございます。

    お父上もお元気そうで……
    夕鈴も安心致しました」


    ……再会編・50へ 続く


    2016.04.22.改訂
    2013.04.25.初稿




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