花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【Yコラボ】アリスの口付け 11  チェンジ ザ バイト

    それから、数日後。
    秘書課のイケメン眼鏡青年に、私は呼び出されていた。

    私、何か失態でもした?
    イヤ……そんなことはないはず。
     
    フロアのモノを壊したりはしてないし…
    通行する方には十分に気を付けて邪魔にならないようにしていたし。
    思い当たる節なんて何一つ無い!

    「あの……
    お呼びだと聞いてきました」

    「ああ、汀 夕鈴さん、お待ちしてました。
    どうぞそちらへ」

    イケメン眼鏡青年は私をソファーへと誘う。
    私は言われるまま、ソファーに腰かけた。

    「さて、貴女に
    今日は別のバイトをお願いしようと思いまして、お呼びしたんです」

    「別のバイトですか?」

    「はい!それはもう、破格値のバイトですよ」
     
    「破格値?」

    私の頭の中で、お札がちらつく。
    イケナイ!イケナイ!!そんな浅ましいことを考えちゃ…。
    私はすぐさま頭を振って、浅ましい考えを追い払った。

    「それはどんなバイトなんですか?」

    「社長の婚約者に、なってもらいます!!」

    「はい?
    いま何と仰いました?」

    私は、耳を疑った。

    「だから、社長の婚約者です」

    「はぁ??
    無理です!!!そんな事。
    だって、私…
    社長さんのお顔すら存じ上げてないんですよ」

    「えっ?
    おかしいですね……

    社長は、貴女に会ったと言ってましたが…」

    私、社長さんと会ってる?
    何処で?
    やっぱりこのビルの中だ……よね。
    そんな人いたっけ?

    私は必至で記憶の蓋を開けて、まさぐるようにそれらしい人物を探す。

    元々フロア清掃なんて下を向いいるから、
    思い当たる人なんて、そんなにいるわけがない。

    じゃあ、もしかしてあの人?
    先日、フロアで会ったすっごくカッコよかった人。
    でもあの人だとすると、若すぎる。

    う~~ん、やっぱり。
    こんな大きな会社の社長さんなんだから
    そんな若い人なわけないわよね。
     
    でも私を婚約者の身代わりにするんだったら、
    社長さんがおじさんじゃおかしすぎる。
    となると…やっぱりあの人?

    いくら考えても私の中で、納得がいく人物が思い当たらない。
    観念した私は、目の前の眼鏡青年におずおずと訊いてみた。

    「あの……社長さんって、もしかして…お若い方だったりします?」
    「ええ、21歳ですよ」

    あの人だ!この前の……。
    でもあんなカッコいい方だったら、
    私なんかが婚約者のフリなんてしなくてもいいと思うけどなぁ~。

    「私なんかで務まるんでしょうか?」
     
    「さぁ、それは分かりませんが、貴女は一応彼氏もいないということですし…
    何しろ社長が『貴女を!』と希望しているので…」

    その言葉に、私は驚いた。
    目の前のイケメン眼鏡青年は、ため息を吐き出す。

    「私を指名しているんですか?」

    「はい……
    こんなどこにでもいるような高校生を
    偽婚約者にしなくてもいいと思うんですけどね」

    まったく納得がいかない渋い表情を浮かべる眼鏡の青年。
    私は何と答えていいかわからず、曖昧な笑みを浮かべた。


    そうして気がつけば、清掃バイトから偽婚約者バイトに
    ガラリとバイト内容が変わっていた。




    ……続く
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    【長編】 君を守れなかった僕の自罪 3

    寝台の上、白い敷布を被った夕鈴は、頑なに私を拒む。

    「申し訳ございません。
    どうか、私を捨て置きください……」

    顔は見えずとも、君は泣いてる様だった。
    敷布から覗く、伏せた顔を覆う、やけに白い、やせ細った両腕が痛々しい。
    はらはらと、寝台へと零れ落ちる涙は
    朝陽に煌き、透明な白露のように寝所に煌いた。

    「いやだ……夕鈴。
    何故そんなことばかり言う?」

    「君を捨て置くなど……僕には出来ない。
    君が居ない未来など考えられない」

    「どんな姿でも、僕は君を愛している」

    その言葉を聞いた夕鈴は、更に泣き崩れた。
    静かな室内に、君のすすり泣く姿が痛々しい。
    僕は、深く心の傷を負った夕鈴を抱き締め、慰めたくなった。

    「久しぶりに、ゆーりんの顔が見たい。
    顔を見せてくれないか?」

    一歩ずつ君に近付く僕に
    君の鋭くも悲しみに満ちた拒絶の声が響いた。

    「陛下!
    イヤっ!」

    あと少しで、夕鈴の肩に触れられるというところで……
    君は、するりと僕の手から逃げて
    敷布を被ったまま……
    軽やかに庭へと駆け出して行った。

    僕は夕鈴に拒絶されたことがショックで
    なかなか現実から立ち戻れない。

    もう誰も居なくなった寝台に手を伸ばしたまま
    固まっていた。

    現実に引き戻されたのは、夕鈴が階を下りてゆく
    小さな足音を聞いた時だった。

    僕とすれ違い様、彼女は何と言ってた!?

    “さよなら……”

    新たな涙と共に、確かにそう言ってなかったか?






    僕は、我に帰ると彼女を追って、自分も後宮の庭へと駆け出した。
    いつの間にか、景色が一変するほどの深い朝霧がたちこめて
    夕鈴の姿を隠す。

    武人として培った黎翔の耳が、君の足音を捉えた。
    夕鈴は、後宮で一番大きい池に向っているらしい。
    僕は、考えるよりも先に走り出していた。

    疑問が浮かぶ。
    何故、そんなにも君は僕を拒むのか?
    彼女に問いたださねば、気がすまない。
    出遅れたが…所詮、女の足。
    きっとすぐに彼女に追いつける。

    ところが、愛らしい僕の兎は、思いのほか逃げ足が速く
    僕はまったく追いつけないまま、その池についてしまった。


    ……続く





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    【Yコラボ】アリスの口付け 10  不思議な出会い

    そして始めた
    ビル清掃のアルバイト。

    このビルは、大きくて広くて、
    思ってたより結構大変だった。

    確かに割は良いかもしれないけれど、
    その分すべて清掃するには、体力も必要だった。

    私は中途半端なことが大嫌いだから、
    “やるなら完璧に!”を、遂行していた。

    だからバイトを初めて3か月、このビルで働く人の顔なんて
    誰一人として覚えることなんてなかった。


    あっ、一人だけいた!!
    あの時の眼鏡の面接官だけ。

    兎に角、それくらい一生懸命に
    ビルの清掃に精を出していた…。


    ****


    「君が新しいバイトの子??」

    フロアの床の頑固な汚れを、ゴシゴシ拭いていた時に、
    不意に頭上から、声が降ってきた。

    俯いたままの私の耳に届いた声は、
    低いけど、温かみのある声質で……。

    まず、その声に惹かれた。

    その声に導かれ、私は顔を上げた。

    目に飛び込んできたのは…印象的な深紅に輝く瞳。
    私を見据える瞳は、力強くて
    視線を逸らすことが出来なかった。

    私の傍らに佇むのは、すらりとした長身。
    仕立ての良いスーツに、身を包んだ若い男性。
    顔だちも涼やかで、キリッとしたイケメンの青年だった。

    きっと、女性社員の憧れの的なんだろうなぁ~と容易に予想出来る顔立ち。
    まぁ、私には関係ないことだけれど……。

    そんなことを考えていた私は、その人の返事を一瞬遅れてしまった。

    「えっ、はいっ、
    そうです!」

    「そう…君が」

    「?」

    その人はその一言を呟くと、
    私を見詰めたまま黙ってしまった。

    私はどう返答してよいのか分からず、
    モップの柄を握りしめたまま固まった。

    広いフロアには、私たち二人だけしかない。
    お互いが黙りこくったことで、辺りになんとも気まずい静寂が漂う。

    私は掃除を再開したくても、
    その人の視線が気になって動きだせない。

    「あの…私。
    ここのお掃除をしたいんですが」

    「ああ、どうぞ」

    そんなこと言われたって、出来っこない。
    見つめられたままだから……。

    「…私、何かヘンですか?」

    彼は私の何が気に掛かっているのか?
    すごく気になって訊いてみた。

    「ヘン?
    いいや、別に」

    別に?
    そんな事、無いでしょう。
    じゃあ、どうしてただの清掃バイトを
    じっと見てるっていうのよ?

    私の中で、疑問符が飛び交う。

    ええい!
    もう知らない!!

    私は、再びモップを動かし、
    何事も無かったかのように、ごしごしと床の掃除をはじめるのだった。



    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 9 怪しいバイト

    煌びやかなパレードの中、
    黎翔さんの隣で、夢見心地で幸せな気分に浸る私。

    流れる光の洪水の中……
    ふと黎翔さんとの
    不思議な運命的、出会いを思い出していた。

    ……
    …………
    ……………………

    出会いは、
    今から3年前。

    私がまだ高校生の時で……。
    父の、あの一言がキッカケだった。

    「夕鈴。
    割のいいバイトがあるんだが……」

    「バイト?」

    「ほら、
    お前バイトを増やしたいって、
    前に言っていただろ!?」

    「確かに言っていたけど、
    よく考えてみたら、
    時間のやりくりが大変かなぁ~って……」

    「そんな心配いらない、
    バイトだよ」

    「ある会社ビルのフロア清掃なんだが……
    “割がいい!” “時間の融通が利く!” “高校生でもOk!”
    ……と、なかなか条件が良くてなぁ。
    いま夕鈴が、かけもちしているバイトを全部辞めても、
    バイト代が増額になるんだよ。

    ……ほら!?
    なかなか、いいバイトだろ!?」

    「とうさん。

    そんな夢のようなバイトが、あるはず無いじゃない!
    また、騙されたのよ!」

    「そんなことないぞ!
    それってウチの会社の本社ビルだし……」
     
    「雇い先は、本社の秘書課だから
    絶対大丈夫だって!
    父さんが保証する!!」

    父さんと、そんなやり取りをした数日後。

    人の良い父さんが、騙されたこと数知れず……
    好条件のバイトに、かなり疑う気持ちを持ちつつも……
    私は、そのバイトの面接を受けることにした。

    面接官は、結構イケメンの眼鏡の青年だった。
    “社長の秘書をやっています”と
    簡単な自己紹介をされた。

    (この人、若い人みたいだけど社長の秘書だなんてエリートなのね)

    てっきり人事部のおじさんが、面接官だと思っていた私は、
    いつもの面接と違って、変に緊張してきた。

    銀縁の眼鏡越しに、値踏みされているような厳しい眼差しに圧倒された。

    実はこの人、めっちゃ怖い人?
    それとも面接だから、こんなに怖く感じるのかしら?
    やだ、手のひらに変な汗が出てきちゃった。

    「貴女が、応募者ですね」

    「はい!
    宜しくお願いいたします。
    汀 夕鈴です」

    「元気があって、宜しい!
    ところで貴女、高校生と伺っていますが……」

    「はい…………そうですが?」

    「高校生ですか……
    それは、ちょっと例のバイトに、
    採用するというわけには、いきませんねぇ……」

    「はい??」

    「いえ、こちらの話です。
    一応、確認だけはしておくと致しましょうか!?」

    「確認ですか?」

    「ええ。
    率直に聞きますが……貴女、彼氏は居ますか?」

    この会社は大丈夫なのかしら?
    と思ったのは、この時だった。

    だって、ただのフロア清掃のバイト面接で
    彼氏の有無を聞かれるとは思わなかったから。

    私は今までのバイト先をすべて辞めて、
    この面接に臨んでいた。

    落とされるのは絶対に困る!

    食べ盛りの弟がいる、うちの家計は毎月、火の車。
    進学を望む弟の塾代も、バカにならない!
    私の脳裏に、可愛い弟の顔が浮かんで消えた……

    絶対に、このバイトを受かってやるっっ!
    太ももの上で重ね合わせた両手に力が入った。

    私は、この変な質問が仕事にどう繋がるのか疑問を持ちつつ……
    分らないまま正直に答えた。

    「いいえ、居ませんが……
    それが何か?」

    「そうですか。
    それならば、結構です」

    「汀 夕鈴さん
    貴女を採用いたします!」

    「は、はいっっ!
    有り難うございます。
    一生懸命、頑張ります!」

    こうして私は、このバイトを始めることとなった。



    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 8  万華鏡のようなパレード


    華やかな音楽と煌びやかなイルミネーションが、目の前を行き過ぎる。

    夜のパレードは、七色の吐息。
    不思議の国の夢空間。

    甘い粉砂糖がけのチュロスを頬張りながら見る
    真夜中のパレードに、私は夢中だった。

    綺麗に飾りつけられた車には、
    不思議な格好をしたおとぎ話の主人公達が、
    軽やかなステップを刻み踊りながら、私達に手を降ってくれる。

    少し顔を紅潮させてパレードを見つめる私を
    隣に居る黎翔さんが、いつの間にか肩を引き寄せていた。



    ……
    …………


    デートを決めて良かった。
    瞳をキラキラと輝かせて、とても楽しそうな彼女。
    パレードの音楽に合わせて、リズムをとる姿も、可愛い。

    今回のデート時間を捻出するため、
    僕は、今日まで仕事を少々無理してきたが、
    楽しそうな彼女の様子に、それまでの苦労が報われた気がした。

    こんなに楽しそうな彼女の姿を見るのは、本当に久しぶりだった。

    あっという間に、チュロスを食べ終わった僕は、
    夕鈴の肩を引き寄せながら、囁く。

    「どう?
    楽しい?
    どうせならパレードに混ざって、僕らも踊ろうか!?」

    「いいえ、いいです。
    楽しいけど……
    パレードで踊るなんて恥ずかしいですから……」

    僕を見つめる君の瞳がイルミネーションに彩られ、輝いている。
    このまま、ずっと夜が明けずに 君と一緒に過ごせたらいいのに……

    こんなに愛らしい君と、ずっと見つめていたい……
    いっそ、今夜は帰さないか……
    僕は浅はかな考えが浮かんだ。

    僕の君への想いは、パレードの光のように流れて
    留まることを知らない。

    今日は、僕たちの特別なデートにしたい。
    夢のように楽しい 僕たちの最高の思い出に……

    僕は、更なる君の笑顔が見たいんだ。
    そのための準備を、少しずつ進めてきた。

    僕の人生をかけた計画は、ここまで順調だ。
    こんなにも楽しそうな彼女は見たことが無い。

    あとは…………
    最高のロケーションとシュチュエーションで、あの計画を実行するのみ。










    僕は、彼女の唇に今すぐkissしたい衝動を抑える代わりに
    彼女を自分の方へと、ゆっくりと引き寄せるのだった。


    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 7  ハートの女王の広場にて

    メリーゴーランドで腰砕けた私を、休ませる為に
    黎翔さんは、パークの中央にある大きな広場に連れてきてくれた。
    ここからは、ハートの女王のお城が正面に見える。

    突然、お城の方向から色鮮やかな花火が上がった。
    赤や黄色、緑や青、紫やピンクといった華麗な光の花が、
    次々と夜空に咲いていく。

    「わぁ~~♪
    綺麗!」

    私が瞬きも忘れて、花火に魅入っていると……

    「ゆーりん♪
    お腹が空いたでしょ!?
    はい、コレ♪」

    黎翔さんから、チュロスとコーラが手渡された。
    いつの間に、買いにいったんだろう?
    気がつかなかった……

    「ありがとうございます♪
    ちょうどお腹が空いていたんです//////
    嬉しい♪」

    そういえば、お昼から何も食べてない。
    ゲンキンな私のお腹は、食べ物に反応し、
    “くくぅ~~”と、お腹が鳴るのだった。

    聞こえてないよね?
    今の音?

    私は、チュロスとコーラを受け取りながら、
    黎翔さんにお礼を言った。

    「ちゃんとした食事でなくてゴメンね
    せっかくの遊園地だし、たまには外もいいよね。
    それに、君とここの名物のチュロスがたべたかったんだ♪」

    「それに、この花火を合図に、
    もうすぐパレードが、ここを通るよ!」

    「パレードですか!?
    わぁ、楽しみ♪」

    このパークの名物“イルミネーションのパレード”が見れると知って、
    私は顔を輝かせて喜んだ。


    …………
    ……………………


    パレードを待つ間
    二人で、チュロスを頬張っていると……


    「ぁ……
    ゆーりん、動かないで!」

    驚いた黎翔さんの声。
    黎翔さんの手が、私の顔に伸びて簡単に捕らわれた。

    チュロスを頬ばっていた私は、驚いて食べるのを止めた。
    黎翔さんに引き寄せられて、黎翔さんの顔が……唇が、私の顔に近付く。

    え?

    ……え??

    何が起こっているのか把握できなくて
    でも恥ずかしくて、耐えられなくて、ぎゅっと目を瞑ったら
    私の唇あたりで、湿った温かく柔らかな感触。

    Σ!

    んぎゃ!

    いま、ペロッて……ペロッて

    ぺろって黎翔さんに舐められたっ!?
    私はkissに驚いて、瞬く間に湯気が出た。

    「ゆーりん、ご馳走様 。
    チュロスの砂糖が、ついてたよ」

    嘘!
    ヤダ、子供みたいっ!
    恥ずかしい~~~

    恥ずかしさで身悶える私をよそに、
    黎翔さんは、涼しげな顔。

    「ゆーりん、可愛い♪

    あっ、こっちにも……」

    また口付けようとする黎翔さん。
     もうその手は通じませんよ!
    私は、とっさに両手で口を隠した。

    「もう砂糖は、ついてません!」

    口付けしようししていた黎翔さんは、私に狙っていた場所をガードされて
    とても残念そうな顔をして、諦めたように見えた。
     
    私がホッ…と油断したその時。
    すかさず……

    “chu!”

    と、今度は、私の額にkissしてきた黎翔さんっ!

    私は、黎翔さんの突然の行動に驚き、
    防ぎきれなかった悔しさと恥ずかしさで、顔が火照てって仕方が無い。

    たった今、kissされたばかりの額が熱い。
    私は、額を手で押さえて、恥ずかしくて身悶えた。

    「そんなところにお砂糖は、つきませんっ!」

    焦り怒る私の絶叫の声と黎翔さんの明るい笑い声が、
    静寂のパーク内に響いていた。



    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 6  光りの中のメリーゴーランド

    「ねぇ!?
    アレに乗ろうか?」

    まだ息が整わない私に、黎翔さんが指差すアトラクションはメリーゴーランド。

    「えっ!?
    アレですか?」

    メリーゴーランドなんて、
    小さな子供のとき以来、乗ったこと無い。

    「うん♪
    僕、ゆーりんと一緒に乗りたいな!」

    手を握られたまま黎翔に連れられて、メリーゴーランドの前にやって来た。

    そこには煌びやかな鞍を付けた白馬に、勇猛な黒馬。
    花があしらわれた馬車に、キラキラ光る七色ガラスで彩られた馬車。

    まるでお伽話から抜け出たように美しい色彩に溢れたメリーゴーランド。
    煌びやかな電飾に彩られた、メルヘンな世界が目の前にひろがる。

    「メリーゴーランド
    綺麗ですね。」

    「そう??」

    自分がデザインさせたメリーゴーランドを
    恋人に褒められて、黎翔は少し嬉しくなった。

    「では、アリス 。
    メリーゴーランドへ、ご案内致しましょう!」

    ニッコリ微笑んで黎翔さんは、私をさっと抱き上げた。
    水色のスカートがフワリと揺れ、私の身体が宙に浮く。
    そのまま黎翔さんの腕の中に納められた。

    「キャッ。」

    急な恋人の行動に、私は小さな悲鳴を上げる。
    でも悲鳴くらいで、黎翔さんは私を降ろしてはくれない。
    落ちそうになった不安定な身体を、私は黎翔さんの首に腕をまわして支えた。

    黎翔さんに抱きかかえられたまま……ゲートをくぐり、
    スタッと、一番豪奢な白馬の上に、チョコンと降ろされた。

    すかさず黎翔さんは、
    私の後ろに跨がると、二人乗りで白馬に乗った。

    「なんで?
    黎翔さん、白馬は他にもありますよ!」

    「なんで…って。
    僕は、君と乗りたいんだ!
    ……夕鈴は嫌なの?」

    「だって……貸切なのに。
    なにも、二人乗りしなくたって……」

    「ゆーりん。
    こういうのは恋人と二人乗りだから、楽しいんだよ!」


    うわっ!
    ち…近いっ!
    ///////恥ずかしい~~

    夕鈴は、恥ずかしげに身を捩らせて、
    涙目で訴えている……その仕草が可愛い。

    困ったな。
    ますます困らせたくなる……
    僕は、彼女を困らたい気持ちを心の中でたしなめた。


    ジリリリ……
    発車のベルが鳴った。
    始まりの合図と共に、メリーゴーランドが、ゆっくりと廻りだす。

    白馬から降りようとしていた私を

    「……危ないよ」

    と、黎翔さんは抱え直してくれた。
    だけど、どさくさ紛れに私の額にkissをしてくる。

    僕は、Kissしたとたん真っ赤になった可愛い恋人を抱えて、くるくると廻るメリーゴーランドを楽しんだ。
    何度君を困らせても、このイタズラだけは楽しい。

    僕にとっても、いつ以来のメリーゴーランドだろうか?
    久しぶりに乗るメリーゴーランドは、子供の頃とは違う楽しさに溢れていた。

    温かくて……

    くすぐったいほど、嬉しくて……

    すごく楽しい。

    きっとそれは、ゆーりん。
    君が僕にくれた贈り物。

    僕たちは、煌びやかに輝く光の渦に飲み込まれ
    つかの間の光のメリーゴーランドの時を共に過ごす。
    ささやかな楽しみと共に……

    私の頬を啄む黎翔さんを、誰も止める者も咎める者も居なかった。

    メリーゴーランドが止まる頃。
    私は、すっかり茹で上がってしまっいた。
    腰砕けた私を抱えて、黎翔さんはご機嫌で耳元で囁いた。

    「もう一回乗ろうか?」

    冗談じゃない!
    メリーゴーランドの動く間中、顔にkissの雨なんて……

    こんな恥ずかしいこと、二回も乗れないっ。
    パクパクと恥ずかしさで声が裏返った。

    いいえ。
    もう、結構です!」

    慌てて真っ赤な顔で、ピシャリと断った。
    黎翔さんは残念そうに、じっと私を見つめて

    「……ダメ!?」

    「もう、無理です。
    黎翔さんだけで、乗ってきてください。
    私は、ベンチで休んで待っていますからっ!」

    「ゆーりん、それじゃ乗る意味が無い。
    君と乗るから楽しいのに……」

    黎翔さんは、まだ何か言いたげだったが
    今度は、すぐに諦めてくれた。


    ……続く

    【長編】 君を守れなかった僕の自罪 2

    そんな襲撃事件が数日前に起こり、
    僕は、夕鈴になかなか会えない日々が続いた。

    後宮の夕鈴の自室へ、連日見舞いに訪れると、
    “今、陛下には会いたくない” との、つれない返事で帰されるばかり……

    ようやく夕鈴の傷が癒えたとの侍医の知らせに僕は喜んだ。
    それでも君は、同じ返事で僕をつれなく追い返す。

    もう何日、君の顔を見ていないのだろう……

    僕は、君に嫌われてしまったのだろうか?

    そんなにも、君の心に傷を負わせてしまったのだろうか?

    夕鈴に帰される度に、僕はそんな自問自答を繰り返した。







    眩しい朝日が爽やかな朝。
    僕は、庭先の朝露のついた花を片手に、いつもどおり夕鈴の見舞いに行った。

    夕べ、決心したんだ。
    今日こそは、夕鈴の無事な顔を見ないで、自室に戻るわけにはいかない。

    ……僕は、これだけ待ったんだ。
    嗚呼……早く君の顔が見たいっ!


    庭続きの部屋、廊下を通らず……
    誰にも会わずに、夕鈴の部屋の前に来れた。

    寝所に続く扉が少し開いていた。

    「ゆーりん、入るよ」
    僕は、彼女の部屋に滑り込むように入った。

    明けはじめたとはいえ、室内は鎧窓が閉まり、薄暗かった。
    寝台で、人の気配がした。

    「え!?
    へーか??
    いったい何処から?」

    「庭からだ……
    今日こそは、君に会いたくて……」

    「お引取りください。
    私は、貴方に今会いたくないのです」

    「どうして?
    私に、会いたくないのだ……
    聞けば、傷は癒えたというではないか?」

    寝台の上、白い敷布を目深に被った夕鈴は、大きく身を震わせた。

    「申し訳ございません。
    ですが、私は今、陛下に会いたくないのです。」

    「どうか、このまま捨て置き、私を忘れてください。
    できれば、私を下町に帰してください。」

    「どうして……?」

    「私は、陛下の花嫁に相応しくありません。
    傷を負って、こんなに醜くなってしまいました」

    「ゆーりん、君は僕の愛する唯一無二だ。
    傷を負っても、君は可愛い僕の花嫁だ。
    ……好きだよ!」

    「それとも、ゆーりんは僕を嫌いになった?」

    「……いいえ。
    好きです」

    「だったら……」

    「陛下。
    ……ごめんなさい」

    「ゆーりん……」

    ……続く
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    【長編】 君を守れなかった僕の自罪 1

    「陛下っ!
    大変だっ!
    お妃ちゃんが刺客に襲われ、怪我をした!」

    何……!?

    突然、寝所に飛び込んで来た浩大の報告に、黎翔は耳を疑った…
    そのまま……
    着のみ着のままで刀を掴み、自室を飛び出した!

    昨夜は、いつも通り
    夕鈴と楽しい夜を、過ごして別れた。

    あれから、さほど時は過ぎていないはず……

    危険を知らせる警笛も、警護の者の報告も黎翔は聞いていない。

    おかしい!
    いったい、いつの間に刺客が来たんだ?
    否、それよりも夕鈴は無事なのか?

    逸る気持ちをおさえても、悪い予感しかしない……

    怪我をしたという報告だが……
    君は無事なのか?
    命に別状は無いのか?

    鉛のように、自分の脚が重い。
    私の部屋から、さほど離れていないはずの
    後宮にある彼女の部屋が、酷く遠く黎翔には感じたのだった!

    ようやく後宮にある夕鈴の自室に来ると、侍女たちが廊下で泣いている。

    夕鈴の部屋の入り口からは、強い消毒薬の匂いが立ち込め、
    緊迫した表情の侍医・医官たちが、せわしなく出入りしていた。

    ……そんなにも怪我は酷いのか?

    君を失うかもしれないと思うと、黎翔は心臓が凍りつく。

    幽鬼のごとく夕鈴の部屋へ近づくと、
    それに気付いた夕鈴付きの侍女が私を止めた。

    「陛下、申し訳ありません!
    私どもが付いていながら……

    只今、お妃さまには、お会いできません!
    陛下、お引き取りくださいませ!」

    「何故だ?
    私は、彼女の夫だぞ!」

    「お妃様の為です!
    なにとぞ、お聞き入れくださいませ!」

    「ならぬ!
    妃の怪我の様子を見るだけだ!
    そこを通せ!」

    「いけません!
    おあきらめください!」

    部屋への入り口に立ち塞がる侍女は、一人……また一人と増えていく。
    どの侍女も夕鈴を敬愛している侍女たち。
    私に立ちふさがるなど、誰もが命が惜しくないらしい。
    みなが皆、涙で袖を濡らし、誰もが私に夕鈴を会わせないようにする。
    侍女たちとの睨みあいは、しばらく続いたが……
    私が折れた。
    主を想う彼女たちの必死さに免じて、今日は引き下がることにした。

    「では、せめて
    怪我をしたのは“何処なのか”教えてくれ……」

    「申し訳ありません。
    それも私どもの口からは、申し上げられません……」

    さめざめと泣き崩れる侍女たちに気圧されて、
    私は仕方なく自室に戻った。

    しかし、やはり彼女の怪我の様子が知りたい。

    夕鈴を治療したであろう侍医を呼び出したが、
    まだ夕鈴の治療中とのことで、来れないとの連絡があっただけだった。

    ……続く
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    【Yコラボ】アリスの口付け 5  鏡の中のアリスな私

    「「「いらっしゃいませ♪
    Alice in Wonderlandに、ようこそ!」」」

    建物に入ると、コミカルで軽快な衣装を身につけた3人のお針子たちが、
    私を待っていた。

    「「「いつもですと、お客様にお好きなご衣裳を選んでいただくのですけれど……
    今日はオーナー直々の御指示で、
    お嬢様には、こちらのお衣装に着替えていただきます。」」」

    あっという間に、ふわりとした水色ワンピース。
    白いエプロンをつけて、スカートの中には、ご丁寧にドロワースまで穿いて
    長い金茶の髪は丁寧に梳られて、半分だけ結い上げた髪に
    ワンピースとお揃いの水色の大きなリボンが飾られた。

    鏡の中に映る私は、すっかりお伽の国のアリスの主人公そのものだった。


    「「「とても、お似合いですわ♪
    さあ!
    オーナーが外でお待ちです♪
    行ってらっしゃいませ、アリス様。
    楽しい夜を!」」」

    お針子たちは楽しげに歌い踊りながら、笑って私を送り出してくれた。

    煌びやかな夜のイルミネーションとPOPで楽しげなBGM。
    出口から出た私を待っていたのは、発光きのこが弾む
    摩訶不思議な世界。

    その中にシルクハットの背の高い紳士が一人。
    柔らかな黒髪を、夜風に靡かせて
    帽子を取って、軽くお辞儀をする私の恋人、黎翔さん。

    「やっぱり、ゆーりんは可愛いね♪
    まるで本物のアリスみたいだ。」

    「黎翔さんも、カッコイイです……////」

    「僕は、帽子屋だ。
    ゆーりん専属のね。」

    私に、軽くウィンクを贈る黎翔さん。

    イルミネーションに、優しく煌く黎翔さんの紅い瞳が綺麗で……私に微笑む黎翔さんの微笑みが優しくて
    私は思わず、ぽぉっと見とれてしまった。

    「さあ遊ぼう、ゆーりんっ!
    時間が勿体ないよ!」

    差し出された手に手を重ねて、二人だけのロマンティックなシュチエーションに、否が応でも期待が高まる。

    近くのカラクリ時計が、賑やかに鳴った。
    ドキドキのアリス・デートのはじまりの合図。

    煌びやかな色彩に煌く噴水が立ち昇る
    まるで星が落ちてきたかのよう……

    私たちは、噴水とカラクリ時計が終わる前に不思議の国へと駆け出していった。


    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 4

    そういえば待ち合わせてのデートって……
    これが初めてかしら!?

    いつもだと、黎翔さんが家まで迎えに来るか、
    学校の近くまで迎えに来てくれていた。

    しかも途中で、仕事の呼び出しが入ったり、
    いいところで邪魔が入ったりして、デートは中止になっていた。
    まともにデートが終ったことがないのが、悲しい現実だった。

    ……今日は、そんなこと無いといいな。

    チラリと掠めた不安を、黎翔さんの楽しげな笑顔が打ち消してくれた。

    今日は黎翔さんの雰囲気が、いつもと思うのは気のせいかしら!?
    久しぶりのデートだからかな?

    ……きっと、そうだね。
    だって、私もドキドキしてるもの。

    握られた大きな手を握り返して、遊園地のゲートを一緒に進んだ。

    入ってすぐに、黎翔さんから握られた大きな手をパッと離されて、
    私は大きく戸惑った。

    「ここからは、しばらく男女別々なんだ。
    ここは不思議の国のアリスのテーマパークだからね。」

    「お客さんは、アリスの登場人物になりきって遊ぶんだ。
    あの建物で着替えておいでよ。
    僕も着替えて、向こうの出口で待っているからね。」

    イタズラっぽい笑顔を残して、黎翔さんは着替える為に
    男性用の入り口に姿を消した。


    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 3

    私が不思議そうにしていると、それに気付いた黎翔さんが説明してくれた。

    「あれぇ!?
    伝えてなかったっけ?
    ここは僕が所有する遊園地だよ。」

    「今夜は、ゆーりんと僕の貸切にしたんだ」

    「いつも会えなくて寂しい思いをさせてごめんね。
    デートも満足にできないし……」

    「……別に寂しいなんて
    私、ひと言も「Σ痛っ!」」

    抱き締める力が、一瞬強くなり……
    私は、痛さで悲鳴をあげた。

    「夕鈴、強がらなくていい…… 僕は知ってる。

    優しい君が、いつも寂しい思いを
    我慢していることを……」

    「僕も、君に会えなくて寂しかったんだ。
    恋人なのにね……ごめん」

    ポツリと言った黎翔さんの寂しそうな声に
    肩越しで振り向いた私は、
    傷ついたような瞳と視線が、かちあった。

    その瞳はすぐに消え去り…小犬のような明るい瞳が変わりに輝いた。

    「 僕、久しぶりのデートだから、
    今夜を、ずっと楽しみにしてたんだ!
    今夜は、いっぱい遊ぼうね、ゆーりん!」

    私より年上で世界中を飛び回り、その辣腕ぶりで
    「狼陛下」と呼ばれている黎翔さん。

    いつも忙しくて、時間の取れない彼が、
    わざわざ私とのデートの時間を作ってくれたのだと思うと
    それだけで、とても嬉しくなる。

    「ありがとう、黎翔さん」

    微笑んだ私に、黎翔さんが無邪気な小犬のような笑顔を返してくれた。

    いつもは大人びた彼なのに、今日はホントに子供みたい。

    ……なんだか今日の黎翔さん、可愛い。

    黎翔さんの嬉しそうな様子に、私もつられて嬉しくなる。
    ドキドキ……と、心臓が踊りだす。
    ハミングと、スキップを同時にしたい気分。

    今から始まる遊園地デートに、いやでも期待が高まった。

    「さあ、遊ぼう、ゆーりんっ!
    時間が勿体ないよ!」

    私の手を引きながら、テーマパークのゲートを二人でくぐって中へと入った。

    ……ホントに子供みたいだわ。

    待ちきれないといった雰囲気で、
    今にも遊園地を、駆け出しそうな彼の様子に、私はクスリと小さく笑った。


    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 2

    嘘でしょ?! 嘘でしょ?! 嘘でしょ?!

    ぎゃああああぁぁ~~~~

    なんで?
    なんで? ……後ろから?

    「黎翔さんっ!
    もう驚かさないでください!」


    予想もつかない方向からの
    突然の恋人の出現に
    私の心臓の動悸が治まらない。

    まだバクバクという心臓は、耳の奥で耳障りな音をたてていた。
    私は瞳に大粒の涙を浮かべて、彼に抗議した。

    「心臓が止まるのかと思いました!
    普通に来てくださいっ!
    普通にぃぃぃ~~!」

    「いつ?
    いつ、来たんですか?」

    「私、左右の道を見てましたけど、
    車も人も、何一つ通りませんでしたよ?」

    「なんで遊園地の中から来るんですか?
    他に入り口なんて、ありましたっけ?
    私、 待ち合わせの場所を間違えました?」

    矢継ぎ早に、黎翔さんに質問をしてしまうのは
    この恥ずかしい状況を一刻も早く改善して欲しいから。

    私は、黎翔さんの腕の中から逃れようと
    身をよじって離れようと、努力してはみたものの……無駄だった。

    私を強く抱き締めて、離してくれない恋人は、
    実に楽しそうに、クスクスと笑いながら、私の耳元で囁いた。

    「間違えてないよ。
    時間に遅れたのは悪かった……
    ゆーりん、しばらく会えなかったけど……
    元気だった?」

    ひゃあぁぁぁぁぁぁぁ~~~~

    声無き悲鳴。

    久しぶりに会う恋人の生の囁き。
    腰砕けそうになる色気ある魅力的な声が、吐息混じりに私の耳朶を嬲る。

    (ひゃあ!
    ここは、遊園地の入り口ですよっ!
    他人の目もあるし、はやく早く私を開放してくださいぃぃぃぃぃ~~)

    そんな恥ずかしい状況。
    なのに久しぶりに出会えた嬉しさで、私は林檎のように真っ赤に顔が染まるのだった。

    ふと見渡すと、なぜか私と彼の二人しかここには居ない。
    平日の夕方とはいえ、いま話題の遊園地。
    なぜか帰るお客さんが一人も居ないことが、とても不思議だった。


    ……続く

    【Yコラボ】アリスの口付け 1

    眩い西陽が、私の影を伸ばす……
    もうすぐ陽が暮れようとしている時間帯。
    夕闇が迫る空は、淡いラベンダー色に染まりだしていた。
    街の灯りが、煌く星のように一つずつ増えていく……

    そんな時刻に何故か私は
    今、話題のテーマパークの入り口で、ひとり佇んでいた。

    テーマパークのゲート前の時計は、午後5時半を指している。
    黎翔さんとの待ち合わせ時間は、午後5時。
    なのに、いくら待っても黎翔さんの姿は見えない。


    「遅いなぁ~~
    どうしたのかしら?」


    左右、どちらの道から来るのか分からなくて、
    さっきから私は、左右の道を見ながら待ち人顔だった。

    今日は、普段忙しい黎翔さんからの急な誘いで
    来たというのに、誘った本人がまだ来ない。

    「明日の5時に○○遊園地前で。」

    珍しく 用件だけの短いメール。

    (よっぽど忙しいのかしら?
    だったら、無理してデートしてくれなくてもいいのに……)

    そう思ってしまうのは、
    大好きな彼を思うからこそだったけれど。

    こうして実際デートの誘いがあると、
    やっぱり ウキウキしてくる気持ちを、私は抑えられなかった。
    そんなことを考えていた時だった。


    ……
    …………

    ドン

    Σ!!!!
    「んぎゃ!
    だっ…誰っ?」


    急に背後から、ギュっと抱き締められて大きな衝撃……

    ち…痴漢っ?
    むね…胸触られてるぅ……

    「ゆーりんっ!
    ごめん。
    お・ま・た・せっ!」

    「その声は黎翔さん!?」

    ぃ…一瞬、心臓が止まったよ~~
    黎翔さんのバカッ!バカッ! バカッ!


    右でも左でもなく……
    突然、背後からギュウギュウ……に、抱きしめてきた恋人に
    私は物凄くびっくりしたのだった!

    ……続く

    1022 分館「秘密の味は蜜の味」更新しました。

    こんばんは
    さくらぱんです。

    本日、蜜館限定ハロウィンSSをUPしました。

    【蜜SS】はろうぃん兎のひとり遊び   Dさんへ進呈

    SNS内部のの限定トピックでのDさんのリクエスト?です。
    ぬるい蜜話・・・エッチな兎ですが、よろしければ、どぞ。
    お知らせでした。

    さくらぱん

    【前書き】君を守れなかった僕の自罪 について……

    2015年 パラレルコミュのHalloween partyでの KさんとDさんの呟きから出た、突発ネタです←
    シリアスで終る真面目なお話ではなく、ハロウィン仕様のお馬鹿ネタなので、ご了承ください(笑)

    どんな展開になるかは、私にもわからないwwww
    これってあり?

    さくらぱん

    自罪とは、キリスト教にて、生まれ生きてきた今まで自分が起こした罪のこと

    原罪とは、対極にある言葉
    原罪とは、キリスト教にて、エデンでアダムとイブが知恵の実を食べた罪のこと


    【書庫】アリスの口付け 瓔悠&さくらぱん 第一弾

    こちらは、2015年の Hallowe'en party  期間限定トピックにUPしたYコラボです。
    実は、2015年4月のぷちおんりーに出品しようと思っていた……最初の原稿でした。

    ところが、頂いたページ数に収まる気がせず、急遽【Yコラボ】陽だまり曜日に変更しました。

    【Yコラボ】陽だまり曜日  は、旧ハンネ・よゆままさんとしての最後のコラボ
    【Yコラボ】アリスの口付け は、新ハンネ・瓔悠さんとしての最初のコラボ

    途中、瓔悠さんの手首の負傷もありつつ、完成が危ぶまれましたが・・・
    瀬戸際の彼女の強い意志で完成することが出来、無事Hallowe'en party に間に合うことが出来ました。

    二人とも、萌えをギュッと詰め込んだつもりです。
    長いお話ですけど、お楽しみください。

    2015.11.07. さくらぱん





    書庫は、追記に折り畳んでおります。









    続きを読む

    1021 分館「秘密の味は蜜の味」更新しました。

    こんばんは
    さくらぱんです。

    先ほど、ハロウィン・イラストをUPしました。

    【イラスト】 兎夕鈴

    SNS内部の限定トピックの扉絵です。
    拙いですが・・・よろしければ、どぞ。
    お知らせでした。

    さくらぱん

    1017 本日の呟き

    こんにちは
    ご無沙汰しております。
    さくらぱんです。

    今日は、中学校の文化祭に来ておりました。

    次女が、コレで終わりと思うと…
    泣けてきました。
    演奏中、何度目頭が熱くなったか…

    三女も吹奏楽部に入って欲しいな……

    とっても良い演奏でした。

    眠いなぁ……

    まだ終わらないのかな?
    待ち中です!

    1001 写真館・分館「秘密の味は蜜の味」更新しました。

    こんにちは
    さくらぱんです。

    先ほど、4月に参加しましたアンソロ本 「現パラワールド」の原稿・公開しました。

    1001  写真館
    原稿4作品+1詩文コラボ作品
    【詩文】初恋
    【Yコラボ】陽だまり曜日 よゆままさんと
    【短編】つめ草の約束
    【イラスト】黎翔さん

    +【コラボ詩文】初恋  mazuyaさんと


    1003 分館「秘密の味は蜜の味」
    原稿4作品
    【詩文】初恋
    【Yコラボ】陽だまり曜日 よゆままさんと
    【短編】つめ草の約束
    【イラスト】黎翔さん

    よろしければ、どぞ。
    お知らせでした。

    さくらぱん

    【お知らせ】 SNSに入国できないトラブルについて 3

    【お知らせ】 白陽国SNS地区のトラブルについて



    ゲストの皆様
    おはようございます。
    さくらぱんです。

    昨夜から、白陽国SNS地区に繋がってもログインできないエラーで、
    私を含め国民の皆様は、大変不安を覚えているかと推察されます。
    母体であるソーシャルパーク様より、このような情報が出されました。

    以下は、抜粋です。


    *****

    2015年09月30日

    9/28発生のサーバートラブルについて


    現在、修復完了したサーバーもございますが、まだ一部のサーバーで完全にアクセス不可なものがございます。※現在、全体の約9割は正常に動作しています。

    引き続き、復旧作業および緊急メンテナンスを行っておりますが、まだ目処がたっておりません。

    ご迷惑をお掛けいたしますが、しばらくお待ちください。
    ※復旧に数日かかる場合もございますので、予めご了承ください。

    以上、よろしくお願い致します。
    そーしゃるぱーく事務局

    *****

    ここ数日、落ち着いていただけに、またかという印象です。
    サーバーが原因とのことで、どうしようもないですね。
    まだ直っていないのかと、戸惑っています。

    いったい、いつ完全復旧するのやら……

    不安を覚えつつ…、ひたすら、復旧を待っています。

    さくらぱん