花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    もしも・・・夕鈴が心像エコーの検査を受ける時、担当医が黎翔先生だったら・・・

    ナースの呼び出しの声がする。
    《・・・汀 夕鈴さん、診察室5番にお入りください。》
    「は・・・はい。」
    少し、緊張した夕鈴の声。
    (心エコーって・・・どんなことするの?)
    まったく初めての検査に、緊張が隠せない。
    《こちらにお入りください。》
    「はい。」
    《失礼ですが、確認のため名前と生年月日お願いいたします。》
    《確認いたしました。間違いないですね。》
    《本日の汀 夕鈴さんの予約は、心エコーとなっています。》

    《こちらにて、上半身を脱いでバスタオルをかけて、診察台の上でお待ちください。準備が出来たら、お声がけ下さい。先生が参ります。》

    『汀 夕鈴さん、入ってもいいかな。』
    「は・・・はい。どうぞ・・・」
    (えっ先生って、・・・・男性なの???)
    『失礼します。』
    (ん?)
    (どこかで聞いた声?)
    (・・・////黎翔さん!!!!)
    「きゃ『しーーーーー』」
    上半身裸で、バスタオル一枚姿に、真っ赤になった夕鈴は、涙目で悲鳴を上げる。
    黎翔先生は、あわてて悲鳴を上げそうな夕鈴の口を、指の長い大きな手で塞いだ゛。

    カーテン越しに、他の患者がいる見えないだけの密室とは、いえない場所。
    他の診察をしている患者の会話は丸聞こえだった・・・・

    大きな手に悲鳴を止められて、全身を朱に染めた夕鈴が恋人・黎翔の手を外そうともがく。
    ・・・だけど、優しく塞がれた手は、何故か外れない。
    外れないことに、ますますパニックになる夕鈴。
    (なんでここに、黎翔さんいるの????)
    (内科医師って、聞いたけど、こんなこともするの??)
    パニックになる夕鈴は、心もとない姿で、黎翔を涙目で睨むことしかできない。
    聞きたいことは、沢山あるのに・・・塞がれた口では、くぐもった音しかでない。
    「・・・・・うぅ・・・・む・・うう・・・」

    その様子を予想していたのか夕鈴とは、対照的に冷静な黎翔。
    (かわいい・・・夕鈴。ここまで、予想どうりだと意地悪したくなるな。)

    夕鈴の耳元で、ワザと熱い息と低い艶のある声で囁く。
    夕鈴が、ますます恥ずかしくなるように・・・・
    『ダメだよ。夕鈴、こんなとこで、叫んじゃ・・・』
    『人が来ちゃうよ。』
    『密室じゃないし、今は二人っきりじゃない。』
    『・・・・ほら、君も聞こえているだろう。』
    『カーテン越しでしかないから、丸聞こえだよ。』
    『叫ばれたら僕も君も困ることになるよ。』

    『夕鈴、叫ばないって約束してくれたら、この手を外してあげる。』
    『今日は、僕は君を診察する医師だし、君は患者だ。』
    『何もしないよ』
    『きちんと、まじめに仕事をするだけだよ。』
    『大人しくしてくれるね。』

     至近距離での囁きに、誤解していたことによる恥ずかしさ。
    どうやら、本気でまじめに仕事するみたい。そして夕鈴の担当医師らしい。

     ますます真っ赤な顔で、こくこくと肯定の返事を辛うじてした。

    ようやく、外された口は、酸素を求めて荒く呼吸する

    「・・・・なんで、黎翔さんなの? 内科医ってこんなこともするんですか?」

    ようやく質問ができると、荒い息のまま聞いた疑問は、
    実に単純なあっけらかんとした、黎翔の答えによって解決する。

    『今日、たまたまエコー技師風邪で高熱出してね。休んじゃったんだよ。』
    『器械を扱えて、検査できる僕がピンチヒッターでね。』
    「・・・・そうなんですか。びっくりしました。」
    『僕も、びっくりしちゃった。』
    『朝の予約リストに君の名前を見つけた時は・・・』
    『夕鈴、何も言ってくれなかったし・・・淋しかったよ。』
    『・・・・・まさか、心エコーなんて・・・』
    「ごめんなさい。」
    「黎翔は、お医者さんだから、真っ先に相談すればよかったですね。」
    「最近、胸が苦しくて・・・(黎翔さんに会えない時ばかりですけど・・)」

    『えっ・・夕鈴、いつから?』
    『しっかりと僕が検査するよ。』
    「えっ・・・でも。・・・・//////。」
    『診察させてよ・・・夕鈴。』
    至近距離での、黎翔の心配。
    恋人としての顔を覗かせた、医師としての顔に、不安げな翳りが見える。
    本気で、心配している恋人のためにも、ここは恥ずかしくても彼の言うことを聞くしかない。
    未だ、恋人の顔をした、黎翔に見せたことのない裸の胸。
    バスタオルの端を握り締めながら、医師としての恋人の顔を見つめる。

    そこにある瞳は、真摯なもの。
    純粋に心配する恋人の瞳と、
    仕事を全うしようとしている熱い情熱を持った医師としての瞳。
    混在し、翳りのある瞳。

    (…逆らえない。)
    夕鈴は、肩の力を抜き瞳を閉じた。

    その様子を見ていた黎翔は、夕鈴に問いかける。
    『…夕鈴、バスタオル外すね。』

    素直に、コクリと頷いた夕鈴。
    そのまま、黎翔はバスタオを外す。
    黎翔の手により、夕鈴の上半身は暴かれた。
    黎翔によって、外されたバスタオル。
    恋人の手により、暴かれた身体。
    診察台に、上半身丸裸という恥ずかしい姿を恋人に晒す。

    細身の引き締まった身体に、
    重力に反するぷるりとした柔らかそうな白い双丘。
    その頂きは、淡い綺麗なピンク色で存在を主張する。

    ほの暗いカーテンの薄明かりの下、
    エコー機器の青白いディスプレイだけの光りの中で、
    夕鈴の白い身体は、自ら発光しているかのようだった。

    外したバスタオルを置くことも忘れ、しばし黎翔は我を忘れた。

    こくり・・と黎翔の咽喉がなる。
    初めて見た彼女の裸体に我を忘れて魅入っていた。


    その時、
    「黎翔さん、検査早くしてくださいっ~」
    しっかりと目を瞑(つむ)り、全身を朱に染めた夕鈴からか細い声。
    どうやら、恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない様子。
    何も検査しない黎翔に痺れをきらしたらしい。

    夕鈴の声を聞いたとたんに、我に返る。
    診察で何度も裸の胸など、見飽きてるほど見ているのに、
    相手が、夕鈴だと何故こんなにも胸が騒ぐのだろう・・・。

    (多少、強引な手を使ったが、自分が診察できてよかった。)と、
    つくづく黎翔は、そう思った。

    こんな夕鈴の姿を、例え検査でも他人の目になど触れさせたくはなかった。

    『じゃ、夕鈴心電図計測用のパッチ貼るよ。』

    『すこし、ヒンヤリするかも・・・』

    胸に、三箇所の電極シードを貼り機器を取り付ける。
    極力身体に、触らないように気をつけてても、つい・・・・気になってしまう。
    どぎまぎが、止まらない。

    心エコーのモニターの心電図は、規則正しい波形をはじき出していた。

    勤めて、冷静に心電図の波形を診る。波形に乱れはない。機器も正常を示している。

    波形を見ながら、黎翔は、凄く真面目に夕鈴に話す。

    『今から、心電図の機器が正常かどうか判断するから。』

    『夕鈴は、全部『いいえ』って応えてね。』

    『いくよ』

    『動物は、好き?』
    「いいえ」

    『花は好き?』
    「いいえ」

    『掃除は好き?』
    「いいえ」

    『あー波形が乱れるね。全部すきなんだね。』

    『じゃ…僕のこと好き?』
    「…っ…いいえ」

    『夕鈴、波形凄いことになってるよ。』

    『そっかぁ』
    『そんなに、僕のこと好きなんだね。』

    『大丈夫!!!器機は、正常だよ。』

    …こんな確かめ方って、ホントなの…

    かなり、ご機嫌な小犬先生に、涙目で抗議の視線を送る夕鈴だった。

    『心電図も正常だし、そろそろエコーの検査をしようか。夕鈴。』

    『今から、検査用のゼリー塗るから、我慢してね。』

    「はい。」

    『検査し易いように、頭の後ろで軽く手を組んでくれるとたすかるかな。』

    「はい。」

    『じゃ…始めるよ。』

    生暖かいニュルリとしたゼリーの初めての感触。
    黎翔医師のエコーの器機で塗り伸ばしながら、滑(すべ)らかに夕鈴の身体を滑(すべ)り、
    心臓の位置を探り当てる。

    モニターを見つめる視線は、医師そのもの。

    先ほどまでの冗談みたいな雰囲気は、欠片も見当たらない。

    普段と違う、恋人、黎翔の医師としての顔。

    夕鈴は、自分が今どんな状態なのかも忘れて、医師としてのかっこいい黎翔の顔に見惚れるのだった。

    『夕鈴、コレ見て!』『見える?』

    モニターを夕鈴の方に向けながらも、エコーの位置は、夕鈴の身体から動かない。

    モノクロの画像の中、激しく脈動する心臓らしきもの。

    『動きもいいし…診た感じは、大丈夫そうだね。』

    「激しく動いてる…なんだか赤ちゃんみたい。」

    その夕鈴の言葉に、一瞬言葉を呑む黎翔。

    『夕鈴、子供ほしいの?』

    ポツリと小さくつぶやいた黎翔の言葉に、夕鈴は、びっくりした。

    何度も何度も生暖かいゼリーが塗られ、白い双丘の始まりの輪郭を滑らかな白いエコーの器機の先端部が塗り広げ、心臓を探り行く…

    初めのゼリーは、すでに冷めて、身体に冷たく纏わりつく。

    胸の谷間を中心に、モニターの青白い光に浮かび上がる、ぬめぬめと、妖しい光を放つ夕鈴の裸身。

    黎翔医師の長い指先が、検査の邪魔をする双丘に伸びる…

    夕鈴は、少しドキリとしたが、いやらしさを感じなかったので、すぐに慣れてしまった。

    少し冷たさを感じる指先が、夕鈴の肌をナゾる。

    表情を殺した冷たい視線。
    モニターとエコーの位置を行き来する。

    今、彼の目には、自分はどんな風に映っているのだろうか

    夕鈴の頭の中は、黎翔でいっぱいだった。

    『夕鈴、背中側からも、検査するから僕に背を向けて壁のほうを向いてくれないか?』

    「はい・・・・こうですか?」

    『ちょっと行きすぎ・・・こうだよ。』

    黎翔の大きな手が夕鈴の肩とウエストを掴み角度を調整する

    横になったことで、重力に従い変形する乳房。

    黎翔の大きな手がその乳房を掠めた。

    「どひゃわわわ・・・・・!!!」

    突然の夕鈴の奇声。

    黎翔は、慣れているので動じないが、カーテンの外が一気にざわついた。
    外の気配に、今の奇声で一気に敏感になった夕鈴。

    それからが、二人の受難の始まりだった。

    新たに背中に塗られたぜりーも拍車をかける。

    生暖かいぜりーの感触。

    緩やかに肌をなぞるエコーの機器。

    敏感になった感覚に、この刺激は複雑に作用する。

    「・・・・・・・。」

    ぷるぷるぷる・・・・はじめは、小刻みな震えから・・・

    「・・・・ぷ・・・・ぶほっ・・・」

    「もうだめ!!!きゃははははははは・・・・・」

    突然の大爆笑。

    耐え忍んでいたくすぐったさにもうダメだと判断。

    耐え切れず、夕鈴は、大爆笑し始めてしまった。

    笑い出したら止まらない。

    笑袋のように、げらげらと大声で笑い出す。

    その笑いは、検査終了まで続いた。

    その後カーテンの外で二人は、こってりと李順指導医師に

    怒られましたとさ。  ちゃんちゃん。
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    内科医・黎翔先生&看護師・夕鈴

    「珀せんせ…」
    「夕鈴、もう診察時間は過ぎた。―――黎翔と呼べ」
    「や…ぁ…」
    「そうか。―――じゃあ君に特別診察をしないとな」
    「え…!?」
    「専門ではないが、婦人科も知識があるから」
    「な…なに言って…!?」
    「そんなに逃げなくてもいいだろう?―――患者さん」
    「せ…「じゃあ特別診察に移ろうか」


    瀬津音さん作

    ☆【短編】『罠』※現代パラレル


    壁際に追い詰められて、夕鈴は逃げ場が無い

    (珀先生の意地悪っ…)

    夕鈴の顔が真っ赤だった。
    涙で、視界が滲む。

    今朝のキスの続きを迫られて…

    (そんな事、仕事中です!!できませんっ)

    『夕鈴、顔が赤いよ』
    『熱でもあるのかな?僕、心配だよ。』
    『診察してあげる』

    そう言って、迫られたのは、ついさっき。10分ほど前の話。

    ますます、夕鈴の体温は上がるばかり…。

    聴診器を持った、白衣姿の子犬先生が、愛しのピンクの兎ナースを追いつめていく。

    その顔は妖艶で、子犬の顔で狼の雰囲気。

    真っ赤な顔で、診察室を逃げ回る夕鈴。

    『風邪じゃありません。診察は、結構です』

    叫ぶように逃げ回る。

    (うーん…可愛いなぁ)
    元気で可愛い兎の良い反応に、ますます黎翔は、追い詰めたくなる。

    『珀先生お仕事してください』

    『午後の診察まだ終わってません』

    『患者さん待ってます。お仕事ぉ~』

    看護士夕鈴の受難は、続く。

    待合室では、患者たちが、すべて筒抜けのやり取りに、
    苦笑いを浮かべていたそうな
    続きを読む

    【短編】『寝癖』※現代パラレル



    『あー珀先生、また寝ぐせがありますよ!!』

    黎翔の後ろ髪が、一束ぴょんとハネていた。

    『えー…寝ぐせぐらい…』

    『ダメです。』

    『患者さんに笑われますよ!!』

    『最近、珀先生身だしなみなってません。』

    『研修医の時は、きっちりしてたのに…』

    開襟の白衣に、襟ぐりのくたびれた黒のTシャツ・ラフに首にかけられた聴診器。
    寝ぐせのついた黒髪の美形の若先生。

    患者の中には、黎翔を指定してくる患者もいる。

    夕鈴は、研修医時代の首元までのノーカラーのパリッとしてた白衣姿の黎翔を思い出していた。

    『もう、先生なんですからね。身だしなみは、キチンとしてください。』

    『無駄な色気は、いりません。』

    『へぇ~夕鈴。僕の色気感じてるんだ』

    黎翔は夕鈴に、ニヤリと妖艶に微笑んだ。


    ―完―

    【短編】『白衣』※現代パラレル


    「珀先生、コーヒーをお持ちしました。」

    『ああ…ありがとう。』

    コーヒーの味と香は、忙しい黎翔の1日の始まりを告げる欠かせないものだった。

    『ん…君の入れるコーヒーは、いつも美味いな。』

    朝のいつものブラックコーヒーを飲みながら、今日の予約の確認をする、白衣の黎翔。
    今日も、予約患者でいっぱいだった。

    『珀先生、朝から今日も沢山の患者さんが、もう先生の診察をお持ちですよ』

    ピンクのマイクロミニのナース・看護士夕鈴が、隣でニッコリ笑った。

    『…夕鈴』

    『患者が居ない時は、黎翔と呼んでくれないか?』

    ぷうぅ…

    膨れっ面の子犬顔で、隣の恋人に拗ねて見せる。

    『だって、ここは仕事場です。けじめは、しっかりつけたいです。珀先生。』

    『えー!僕夕鈴に、珀先生って、呼ばれたくないよ―』

    『せめて、黎翔先生にしてくれない?』

    『拗ねても、ゴネてもダメです。』

    『他の先生方が、名字読みなんですよ。珀先生だけ名前呼びは、冷やかされます。困ります。』

    仁王立ちで、恋人に睨まれ子犬は、シブシブ了承する。

    『じゃあ…珀先生で我慢するから…』

    ツンツンと黎翔は、頬を指差した

    『我慢するから、ここにキスしてよ。』
    『キスしてくれなきゃ、診察しないよ!?』

    『…っ!!!』

    (それって、脅迫だわ!)

    十分後、定刻より二分ほど遅れたが診察が始まるのだった。


    ―完―

    【コミュ】コスプレとぴ『医師・黎翔』 設定

    ギリギリ・・・スレスレ・・・ちょい微○の実投下。

    思いつくまま、書きなぐりました。

    設定

    設定放り込み・・・・こんなのいかがでしょうか?


    院長 老師

    李順医師       珀医師の指導医 怖い眼鏡の先生。

    医師  珀 黎翔  肩書き・内科も診る小児科医でもあり、マルチ医師 
                 但し夕鈴限定

    看護師 汀 夕鈴  珀黎翔 医師の恋人兼仕事のパートナー
                 ピンクのマイクロミニのナース服・ピンクのナースキャップ
                 担当医師・珀先生が、子供も見るので、小児看護師・
                 子供に好かれる(特に、男の子)
                 注射が上手い。
                 
                  実は、珀医師と恋人同士。
                 他の看護師は、清潔感溢れる白なのに、本人かなり不満です。

    看護師 汎 紅珠  夕鈴を先輩と慕う後輩看護師。
                 優秀なのだけど、血を見ると倒れてしまう。
                 実は、看護師向いてない。注射が苦手のお嬢様看護師。


    【短編】現代パラレル・医療もの『白衣の天使』




    爽やかな風が、黎翔の髪を撫でる。
    明るい青空、新緑の木々。

    「今日は、とても良い天気ですね。」

    僕の車椅子を押す白衣の天使が呟いた。

    『本当だね。散歩日和だ。』

    散歩道の傍らには、柔らかな色の花々が咲いている。

    その一つ一つを愛でながら、ゆっくりと僕らは歩く。

    「痛みは、いかがですか!?」
    「まだ、痛みます?」

    春スキーで、たまたま運悪く折ってしまった。

    僕の右足。

    仕事に、支障がでるからとPCの持ち込める個室のあるこの病院に転院した。

    折れたことは、不運だったけれど。

    折れたことで、君に出会えた。

    「…黎翔さん!?」

    ぼおっ…として、返事が来ない僕を心配して、君が正面に回り込む。

    「…どうしましたか?」

    心配気に僕の手に手を重ねた夕鈴。
    優しいハシバミ色の瞳が、僕を見つめる。
    一つに纏めた明るい金茶の髪。
    遅れ毛が、陽に透ける。

    癒やされる優しい声。

    この足が、このまま治らなければいいのに…

    昨日ギプスも外れ、
    ようやく退院の日も決まった。

    嬉しいはずなのに…
    寂しくて、名残惜しい気持ちが消えない。

    『なんでもないよ。夕鈴。』

    重ねた彼女の手をとり、僕は口づけた。

    びっくりして、真っ赤に染まる夕鈴に、囁く願い。

    『夕鈴、お願いがあるんだけど…』


    「はい。なんでしょうか!?黎翔さん。」

    『夕鈴、僕の専属にならない。』

    『退院したら、結婚しよう!』

    「ーーっ!」

    「本気ですか!」

    『夕鈴、真面目に考えてほしい。』

    『僕と結婚してください。』

    果たして、黎翔のプロポーズに白衣の天使はどう答えるのか?



    2013年
    05月16日
    10:54 続きを読む