花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    運命  ※水月さんのお話

    ※水月さんのお話です。




    ――その出会いは、運命という名の必然だった。


    珍しく温和な父が、半ば強制的に
    年に一度の市へ行けと言った。

    「そこへ行けば、いくらお前でも、
    気に入った――が、見つかるだろう」と。

    別に市になど、興味は無かったが……
    父の命令には逆らえない。

    どうせ屋敷に居ても、暇なのだ。
    時間を潰すぐらいは、市でも出来る。

    賑やかな場は、嫌いではなかったが、
    騒動の類は嫌いだった。

    人目を避けて、私は、市をそぞろ歩くことにした。
    しばらくして何処からか
    私を見詰める視線を感じた。

    誰だろうと見渡すと、視線の先に君が居た。
    君の漆黒の瞳と私の瞳が重なる。
     
    視線が合った。
    ――その瞬間、私はようやく求めるものを見つけた。

    (君だ!)

    君は、私に出会う為、生れてきたのだと悟った。

    広場の中央で、優雅に歩む姿に私は見とれた。
    とにかく私は、君から目が離せない。

    私は吸い寄せられるように、君へと歩む。
    ようやく出会えた君と、至近距離で見つめる。

    広場に居た店主が、私に何かを騒いでいたが
    私の耳には入らない。

    ああ……私は、君に出会う為に、ここに来たんだね。
    君の首筋を優しく撫ぜた。

    私の手のひらに
    君のあたたかな温もり。
    柔らかな肌触り。

    更に撫ぜると、
    君は、頭(こおべ)をすり寄せてきた。
     
    君も、感じているのかい?
    私を主と認めてくれるのかい?

    葦毛の真珠色に輝く美しい馬。

    すり寄る姿も、愛らしい。

    私は、優雅さや優美さに欠ける軍馬を、愛馬にはするつもりはなかった。
    どうしても愛せなかった。

    今まで何頭にも出会い、その全てに失望してきた。

    “氾家に生まれたものが、いまだに愛馬の一頭もいないのはおかしい”

    そう言われ、父から与えられた馬はいたが、
    私の愛する馬は一頭も居なかった。

    再び、首を撫でると人懐こそうに鼻面を擦り寄せてきた。
    つぶらな瞳が、じっと私を見ている。

    “さあ、乗って……”

    君は、そう言っているようだった。


    * 続きを読む
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    【短編】IF・西の国シリーズ「るんばっぱ♪」※無茶ぶり設定

    2014.01.18.
    絵師・ダリ子さんからの動く老師 gif.アニメの頂き物封入
    昨年から、待ってました。
    強奪許可ありがとうございます。

    2013.12.03.
    某絵師さまへのカンフル剤
    禁断の老師
    動く老師が見たくて作りました。
    いずれ描いてくれると思うwwwww
    かなりの無茶ぶりなので、鍵をつけました。




    ◆西の国シリーズ
    ◆臨時花嫁
    ◆かなりの無茶ぶり設定
    ◆つじつまが合わないありえない設定
    ◆そもそもエレキテル・バッテリーの技術があるのか
    ◆そのあたりを完全無視してお読みください。





    「お呼びですかな?陛下。」

    白い顎髭を撫でながら…ワシは、陛下からの呼び出しで執務室に来た。

    「ようやく来たか、老師…待っていたぞ。」

    陛下の手が上がり、人払いがなされた。

    「悪いが、李順も外してくれ……」

    「私(わたくし)もですか?
    ……わかりました。
    隣室にて、控えております。」

    速やかに人払いをする陛下に、ワシは内心ホッとする。

    ワシを執務室にまで呼び出して、
    人払いをしてまで話そうとする話題は、たった一つしかない。

    陛下 ご執心の臨時花嫁の件だろう…

    もうすぐ、師走の月。
    この頃は、めっきり寒くなった。
    雪が降ってもおかしくない厳しい寒さ。

    考えられる話題は、限られている。

    容易に想像できたし、その為の対策もしていた。

    (…それほどまでに、ご執心とは。
    あの娘も、やるよのう…)

    目を細めて、優しく陛下を見つめた。


    陛下がこんなにも、一人の人間に固執して心砕くことはない。
    ましてや使い捨てのはずのバイト娘だ。

    (臨時とはいえ、陛下にとっては喜ばしいことじゃ…)

    見つめる瞳に、喜びが隠せない。

    ようやく陛下に恋の兆しが現われたのだから。



    執務室に人が居なくなってから、ワシは、話を切り出した。

    「……それで、お話というのは?」

    「夕鈴だが……冬の間だけ掃除婦のバイトを止めさせたいのだ!」

    「できるか、張老師?」

    難しい難問のように、陛下の柳眉が寄った。

    「そのようなこと造作もないことですが、なにゆえにこのようなことを頼むのです?」

    「最近、彼女の手が荒れ始めている。
     寒さも厳しい折、暖房のない後宮立ち入り禁止区域の掃除は、彼女には酷すぎる。」

    「なんとかならぬか?
    私が、止めるように説得しても彼女は聞きいれなかった!!」

    「張老師、なんとかして止めさせよ !!」

    「あの娘は、掃除に生きがいを見出しております。
     止めさせることは、難しいですが、軽減することは出来ます。」

    「秘策がありますじゃ。
     今、取り寄せておりますゆえ、しばらくご辛抱ください。」

    (良い傾向じゃて……)

    (これで、陛下に自覚さえあればいいのじゃが……)

    ワシは、陛下に告げると、後宮へと戻っていった。








    ◆◆◆


    ……数日後。

    「おい、掃除娘。
     いいものが手にはいったぞ。」

    いつものように、掃除をする夕鈴のもとに老師がやってきた。

    いつもの机かと思って振り向いてもそこに老師は居なかった。


    「おい、何処を向いてる?
    ワシは、ここじゃ!!!」

    mimimimimimimimimi…………

    変な音がする大きなお皿を伏せたような乗り物に、老師は、ゆっくりと回転しながらちょこんと座っていた。

    しかも…………

    securedownload.gif 
    (2014.01.18.挿絵☆絵師ダリ子さん)

    「ああっ、老師!!!
     食べ零さないで下さい。」

    ばりん。ぼり。ばきん。…………

    変な乗り物の上で、草加せんべいを食べていた。


    「なにをいうか。
     コレは、立派な実証実験だ。」

    「おぬしの為に、西の国から取り寄せた最新機種だぞ!!!」

    「最新機種って?
    なんですかソレ?」

    「なんじゃ、知らぬのか。驚かせ甲斐がないのう」

    「いいか、掃除娘よく聞んじゃ……

    これはじゃなあ……勝手に掃き掃除をお手伝いしてくれる“るんば”という

    ありがたい主婦の味方なんじゃ!!!」

    ゆっくりと回転しながら進む“るんば”

    その上で、せんべいを片手に胸を張って自慢されても……

    ありがたみがない。

    「それで、実証実験というのは……」

    「“るんば”の実力を忙しいワシが検証していたのじゃ!!!」

    反り返る老師の背後、“るんば”の来た方向を見て夕鈴は頭を抱えた。

    点々と落ちているせんべいの欠片。

    「老師、“るんば”返品してください。」

    「掃除されていないじゃありませんか!!」

    「“るんば”が掃除した後に、老師が食べ零すのでは意味がありません。
     二度手間ですから返してください。」

    「それと……お菓子は、食べ零さないで下さいとお願いしたはずです。」

    「こちらは、没収いたします。」

    「あっ、それは今日の秘蔵のおやつ」

    老師から、おせんべいをとりあげた夕鈴は、ビシッと出口を指差した。

    「掃除の邪魔です。ソレ持ってお帰りください!!」

    「なんじゃと、せっかくワシがおぬしの為に用意したのに
     これじゃ…陛下との約束が守れぬ。」

    陛下という言葉に、ピクリと反応した夕鈴。



    「先日から、陛下から掃除を止めろと再三言われてました。
     もしや、この“るんば”は、陛下が用意させたのですか?」

    静かな声が恐ろしい。

    「とにかく、掃除の邪魔になるので、
     老師、返品してくださいね。」

    にっこりと、微笑まれてワシは寒気を覚えた。


    次の日、げっそりとやつれた陛下に更に
    ワシは絞られるハメになったんじゃ。

    おかしい…………実に、おかしい。

    すべては、うまくいくはずだったのに、
    あの“るんば”最新機種とは、名ばかりで、
    実は不良品だったにちがいない。

    ワシは、深いため息を吐くと
    取り寄せた西の国に“るんば”を返品し
    “お妃”の為に、新たに手荒れによく効く軟膏を西の国から取り寄せるのだった。

    おしまい。


    2013年
    12月03日
    12:09
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    【短編】時の記念日フライング『月見酒』※浩大と猫

    6/10は、時の記念日です。
    昨年の浩大とお月見の素敵絵で作りました。

    ほのぼののつもりが、狩がはじまっちゃいました。
    もちろん、浩大が狩る側てす。


    雲ひとつ無い空を見上げ
    闇夜にぽっかりと浮かぶ
    満月を眺める…

    お妃ちゃんの居る離宮の警護のほんのつかの間の宵時間

    穏やかな風がほほを撫でる
    今夜も、厄介なお客は来ないらしい。

    緊張を解いて、改めて月を眺めた

    どこから来たのか
    傍らの猫がふぁ~とアクビをしていた。
    ヒゲをぴくり とさせて
    素知らぬ顔をしている。
    だけど、聞き耳の三角の耳がオレを探る

    上目遣いのソイツの瞳
    琥珀の瞳を煌めかせて
    鼻を、ふごふご鳴らして
    (早く、出せよ)
    オレに強請るように
    ふてぶてしくも、一言にゃあごと啼いた。

    一人で飲むのも、つまらない
    丁度良い相棒が出来た。

    懐から、酒とツマミを出して
    屋根の上で、風流に月見酒。

    空には、大きくてまん丸な月
    小さな酒盃には、丸い満月が映る

    隣には、今夜の相棒。
    ツマミの干した魚を旨そうに食べている。

    酒盃の月を、丸ごと飲み干して
    オレは、空っぽの心を酒で満たす

    陛下の大切なものを守る仕事
    生と死がいつも隣り合わせの危険な隠密の仕事

    嫌な訳でない。むしろ陛下の隠密で居ることを誇りに思っている。


    ・・・・・だけど・・・・だけどね。

    二杯目の酒を注ぐ手間が惜しくて、酒瓶ごとぐいっ・・・と飲んだ。

    それだけじゃイヤなんだ。

    こんな穏やかな時に思うのはオレが不必要になった時

    陛下とお妃ちゃんの願いは、国の平和だ。

    平和になったら、俺は何をしているんだろうか?


    その時、影が走った。
    ・・・久しぶりの酒なのに、ゆっくりと飲ませてもらえない。
    ーーーーーさて、この鬱憤は邪魔した当人に支払ってもらおうか?
    俺は、屋根から立ち上がり、走る影を追いかけることにした。

    ニヤリと獲物を狩る気持ちが、湧き上がる。
    ーーまだ、時がオレを必要としているらしい。

    オレの今夜の相棒は、剣呑な空気を察知したのか
    いつの間にか消えていた。

    飲みかけの酒瓶に、この場所の留守番を頼み
    代わりに、懐から黒鋼の飛び道具を出した。

    屋根にオレの長い影が伸びる
    真昼よりほんの少し暗い世界

    「さて、仕事すっかなぁ・・・」

    のんびりとした口調。
    だけど、剣呑な光りを宿す瞳。

    影達の鬼ごっこ
    追走劇の一部始終を、丸い大きな月だけが見ていた。


    ―完ー


    2013年
    06月05日
    11:02

    ☆【詩文】『今日は記念日』  ※一ヶ月記念


    あなたとわたしが
    初めて出遭った
    今日は記念日

    私の時間の
    確かな奇跡

    出会いに乾杯!!
    奇跡に感謝!!

    あなたとわたしの
    出遭いに感謝!!

    私だけの
    今日は記念日



    2012年
    06月29日
    07:16 続きを読む

    【短編】IF設定『母子草ーははこぐさー』※誕生花シリーズ

    深見さんからのお祝い御返し
    2013.03.15.【常夏の扇】短編『連鎖』  ←『常夏の扇』へ飛びます。ご注意ください!!!!


    ページリンクさせていただきました。
    もう、めちゃくちゃ嬉しいです。
    深見さん、ありがとうございます。

    2013.03.19.さくらぱん


    ↓贈った作品は、こちら・・・・ 続きを読む

    【短編】『後宮お菓子俱楽部・年末の大惨事』 ※キャラ崩壊・要注意!!!

    ●12月のお題挑戦です。立ち入り禁止区域の後宮にて、事件が起きました。コレ以降は、捏造・キャラ崩壊です。
    イメージを壊されたくない方は、お読みにならないほうが良いでしょう。
    速やかに、退出をお勧めします。
    それでも構わないという方だけ、お読みください。
    それでは、どぞ。                     2012.12.06.さくらぱん


    【短編】『後宮お菓子俱楽部・年末の大惨事』

    「・・・・・・《くぅっ・・・やられたっーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!》」

    それは、声無き夕鈴の悲鳴から始まった。
    惨状を目の当たりにして言葉も出ない。
    ぶるぶると、指を指したまま信じたくない光景に
    口だけがあんぐりとあいたままだった。
    自然と、涙が零れだす。

    (あんなにっ・・・・あんなにっ・・・・・)

    後宮立ち入り禁止区域のとある一室。
    まだ記憶に新しい、思い出したくも無い悪夢の光景がそこにはあった。

    月が変わり、今年もあと少し・・・
    年の終わりは、計画をたてて掃除をしていたというのに。
    鏡のように綺麗に磨かれた床。
    曇りひとつ無い窓。
    すべてが計画どうりに大掃除は、進んでいた。
    ーーーーー昨日までは。

    続きを楽しみにして、やっと来たというのに。

    昨日の続きを掃除をしようとご機嫌で、
    部屋に来た夕鈴は、ありえない光景にくらりと眩暈がした。

    昨日、磨き上げた床は、つまみと菓子に汚れ
    それだけでも、眩暈がしそうなほどなのに、部屋が濃厚に酒臭い。
    酒瓶の梅瓶(メイピン)が大量に散乱し、転がっている。
    その惨状の中に、この惨状をつくったであろう、
    三人の後宮お菓子俱楽部の面々が、前回同様に、幸せそうに寝ている・・・。

    梅瓶(メイピン)を抱えたままの老師・・・
    から揚げを握り締めたままの浩大・・・
    何故か、陛下まで・・・

    ・・・・ああ・・・いつか見た悪夢がここに・・・

    もう、今日こそは、許せない!!!
    毎日まいにち、あれほど注意しているのに!!!

    酒にまみれ、お菓子でべたべたの床は、昨日の仕事が嘘だったかのように見る影も無く汚れてしまった。
    昨日の夕鈴の働きぶりを、この三人は見ていたはずなのに・・・

    (三人共・・・信っじられない。)

    真っ赤な顔で、睨みつけると、
    ぷるぷると身体が震えた。

    そういえば・・・・・前回は、陛下だけ免れたのだっけ

    呆れて三人の顔を交互に見つめ、思いつく

    翻る衣は、後宮立ち入り禁止地区にある夕鈴の控え室へ

    『或るもの』を手にして三人のうち、陛下に近づく。

    じぃっ・・・と見つめて おもむろに持ってきたものを空けた。
    そして、いたずらが始まった。

    「・・・・・・!!!!。」

    (美人だぁーーーーっ)

    そこにいたのは、眠れる美女。

    分かっていたけど・・・自分より美人ってどうなのよ。陛下。

    いたずらの後で、凹む自分を、叱咤激励しながら、

    次のターゲットにいたずらを仕掛けにいった。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    その日の昼過ぎ、激しいくしゃみで飛び起きた。
    なぜか、毛布を三人ともかけてある。

    夕鈴の仕業かな?

    記憶の無い夕べの出来事。

    香る残り香は、確かに夕鈴のもの
    彼女の優しさが、嬉しくて・・・・・


    ん・・・・やけに残り香りが強い。


    おもむろに立ち上がり、鏡を見て黎翔は固まった。


    そこにいたのは、【漆黒の黒髪、赤い唇、赤い瞳の妖艶な美女】


    足元には、【ピンクの口紅の化粧の濃い可愛らしい女の子】の浩大。

    【真っ赤な口紅の化粧の濃い可愛らしいおばあちゃん】老師。

    思い当たるのは、ただ一人。

    同時に今は居ない、そのただ一人に呟く。

    『・・・・・夕鈴。』

    失態に舌打ちして、部屋の惨状に呟く

    『やりすぎたか・・・・』

    『老師・・・浩大、起きろっ。』

    陛下の凄みのある声に飛び起きた二人。

    美人な陛下の艶姿に、我が身の現状を知る。

    ぼやく怨嗟の声。だけど、今回も自分達が悪い。

    呟く声も細々と、後宮お菓子クラブの三人は、夕鈴に謝るべく昨日までの掃除以上に部屋を片付けはじめたという。


    -おしまい-
    続きを読む

    【詩文】『白夜ーびゃくやー』※故人(母)を思う夕鈴の気持ち捏造


    凍てつく北の大地に
    沈まぬ太陽
    柔らかくも暖かいその光
    熱がない光だけの太陽は私を照らす
    その様は、私の中のあの人のよう・・・・。

    ずいぶんと夜が明けなかった
    暗闇の大地を彷徨い歩いた
    星さえ見えない北の大地を
    振り向いても灯り1つ見えなくて
    身も心も凍るように寒かった。

    在りし日の大好きなあの人
    忘れることなどできぬ母という存在。

    その存在が消えた時
    世界は闇に閉ざされ
    光は失われた。
    昼も夜もわからなくなった。

    それも、今は昔
    闇は薄れ
    記憶は、温かなともし灯となって
    ーーー私を温める
    ーーー私を支えている

    未だにあの人を
    思い出すと
    チクリと胸が痛むけれど…

    時の魔法が癒やしてくれた。

    北の大地のように
    厳しい冬を耐え
    春を望もう

    日に向かい
    私は歩き出そう。

    凍てつく大地に
    柔らかな草芽が芽吹くように…

    確かに貴女は、私に生き息づいてる。
    ほら…薄明の光はあなたの光。

    ワタシの中の貴女は確かに息づいています。
    こんなにも、ワタシは、私であることができる

    さあ、未来へと一歩、歩き出しましょうか。




    2012年
    11月04日
    09:17 続きを読む

    【短編】『後宮お菓子俱楽部・嵐の惨状』 ※キャラ崩壊・要注意!!!




    ●昨日は、10月15日『お菓子の日』その次の日の朝に、立ち入り禁止区域の後宮にて、事件が起きました。コレ以降は、捏造・キャラ崩壊です。
    イメージを壊されたくない方は、お読みにならないほうが良いでしょう。
    速やかに、退出をお勧めします。
    それでも構わないという方だけ、お読みください。
    それでは、どぞ。                      2012.10.16.さくらぱん


    【短編】『後宮お菓子俱楽部・嵐の惨状』

    「・・・・・・《アーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!》」

    それは、声無き夕鈴の悲鳴から始まった。
    惨状を目の当たりにして言葉も出ない。
    ぶるぶると、指を指したまま信じたくない光景に
    口だけがあんぐりとあいたままだった。

    後宮立ち入り禁止区域のとある一室。
    昨日の午後、丁寧に床磨きをして鏡のようにして磨き上げた或る部屋の居間!!!

    昨日の床磨きの続きを掃除をしようとご機嫌で、部屋に来た夕鈴は、ありえない光景に硬直していた。
    先ほどから、かつての栄華を極めた居室の入り口にて、信じたくない部屋に気絶しそうな光景と闘っていた。

    昨日、磨き上げた床は、お菓子の食べこぼしで汚れ
    それだけでも、眩暈がしそうなほどなのに、部屋が濃く酒臭い。
    酒が入っていただろう青染付けの梅瓶(メイピン)が大量に散乱し、
    転がっている。
    その惨状の中に、この惨状をつくったであろう、
    三人の後宮お菓子俱楽部の面々が、それはそれは、幸せそうに寝ていた・・・。

    梅瓶(メイピン)を抱えたままの老師・・・
    揚げ菓子を握り締めたままの浩大・・・
    何故か、陛下まで・・・

    もう、今日こそは、許せない!!!
    毎日まいにち、あれほど注意しているのに!!!

    酒にまみれ、お菓子でべたべたの床は、昨日の仕事が嘘だったかのように見る影も無く汚れてしまった。
    昨日の夕鈴の働きぶりを、この三人は見ていたはずなのに・・・

    (やり直しだなんて・・・信じられない。)

    真っ赤な顔で、睨みつけると、
    普段なら人の気配に敏感な、陛下と浩大の二人が
    起きないことに気が付いた。

    良く見ると、散乱した梅瓶(メイピン)のなかに、
    政務室で夕鈴が花瓶として使っている小さな梅瓶(メイピン)が・・・・

    あれは、アルコール度数が高く、
    傷口の消毒用か気付け薬用にしかならないほど酒精が強い酒・・・。

    こんなものまで、飲んでしまうとは・・・・。

    これでは、しばらく起きないはず。
    呆れて三人の顔を交互に見つめ、閃いた。

    夕鈴らしくない、にやりとした黒い微笑み。

    慌てて、後宮にある夕鈴の着替え室にあるものを取りに行った。
    『或るもの』を手にして三人のうち、老師と浩大の二人に近づく。

    じぃっ・・・と二人を見つめて おもむろに持ってきたものを空けた。
    そして、いたずらが始まった。

    「・・・ぷぷっ・・・これくらい、お仕置きしてもいいわよね。」

    しばらくたって、標的は浩大から老師へ・・・

    『夕鈴、ずいぶん楽しそうなことしてるね。』
    『僕も混ぜて・・・』

    「・・・・!!!」

    背後から忍び寄る声に、夕鈴は、びっくりした。
    含み笑いを押し殺した陛下がいつの間にか隣に・・・・

    「えっ・・・・へーか!!!」
    「もう起きちゃったんですか?」
    「次、陛下にお仕置きしようと思ってたんですけど・・・・。」
    怒気を含んだ夕鈴の声。

    『お仕置き・・・夕鈴怒ってる???』
    「あたりまえです。この惨状ですよ。」

    部屋の状態を目にして、しょぼんとした小犬陛下が降りてくる
    まるで、叱られた小犬だ。

    『・・・・コレは僕、いやだなぁ。』
    『夕鈴、ごめんね。部屋汚しちゃって・・・・。』

    うるうると・・・夕鈴を見つめれば、この目に弱い夕鈴は許さざるを得ない。

    ふぅ・・・・
    「もう、しないでくださいね。」
    『うん!!!』
    許された、小犬は、盛大に尻尾を振っている・・・・気がする。

    無言で手渡された『或るもの』。
    そして、気が済むまで老師と浩大の二人で遊んだ夕鈴と陛下は、
    連れ立ってその部屋を後にした・・・・・。

    ・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    昼過ぎに、自然と目が覚めた浩大は
    自分が寝ていた部屋の有様を見て、眉間に皺をよせた。

    同じ原因を作った老師は、眠り猫よろしく向こうを向いて酒瓶を抱えて寝ている。

    昨日の記憶が乏しい。
    (俺・・・いつ寝たっけ・・・・・)

    記憶を辿りはじめた浩大は、寝返りを打った老師にびっくりした。

    突然の沈黙の後、お腹を抱えて笑い出す。
    げらげら・・・と
    その声に老師が目覚めた。

    笑う浩大を見て、老師が呟く。

    ん・・・『・・・煩いぞ。何がそんなに可笑しいんじゃ・・・』

    (なっとらんわい。いまどきのわかいもんは、まったく・・・)

    起き抜けに、明らかに人の顔を見て笑う隠密に不機嫌そうに文句を言う

    張元。

    その姿に、ますます笑いがこみ上げる浩大。

    睨みつけようと顔を見た老師は、固まった。

    『なんじゃ・・・おまえ。その顔は!!!』

    そこにいたのは、【ピンクの口紅の化粧の濃い可愛らしい女の子】の浩大。

    老師はというと、【真っ赤な口紅の化粧の濃い可愛らしいおばあちゃん】。

    思い当たるのは、ただ一人。

    同時に今は居ない、そのただ一人に呟く。

    『ひでーや!!!お妃ちゃん。』

    『やりすぎたかのう。お妃よ・・・・』

    呟く声も細々と、後宮お菓子クラブの二人は、夕鈴に謝るべくとりあえず部屋を片付けはじめたという。


    -おしまい-

      


    2012年
    10月16日
    09:08
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    【短編】御前試合  -試合1分前ー



    眩しい光の中
    ざわめく試合会場に入る

    興奮した観客の応援の歓声が
    戦う場所を高揚させた。

    足元から、ぞくぞくと震えが走る
    なんだか負ける気がしない
    高鳴る胸は押さえきれず 鼓動は早くなる

    高く頭上に剣を捧げる
    会場の興奮が更に高まった。

    大歓声と興奮の渦が会場を包む

    会場の上座にいるであろう尊い人に
    仰ぎ見て、心で誓う

    見ていてください 陛下・お妃様。
    この試合貴方に捧げます。



    2012年
    08月21日
    09:30
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    【短編】御前試合 ー試合5分前ー






    もう少しで、優勝者が決まる
    ようやくここまで勝ち進んできた

    押さえ切れない
    試合前の緊張感と高揚感

    どうしようもない それらを落ち着かせるために
    試合用の剣の柄(つか)に なめした皮を巻きつける

    試合用の剣は、刃を潰していて、
    いつもの愛用の剣とは異なり軽い。

    少しでも、手に馴染むようにと
    きつくきつく何度も巻きつける

    心が研ぎ澄まされてゆく
    未だ慣れないこの剣が、我が手にしっかりと馴染む

    御前試合

    陛下とお妃様の目の前で
    みっともない試合は、できない。

    プライドと誇りにかけて
    精一杯私は頑張ろう。

    陛下とお妃様のために・・・

    今 名前を呼ばれた
    もうすぐ試合が始まる。


    2012年
    08月21日
    09:03 続きを読む

    【書庫】if 設定 黎翔&夕鈴以外 


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    if 設定 黎翔&夕鈴以外 


     

    2013.03.01. 【短編】IF設定『母子草ーははこぐさー』※誕生花シリーズ 夕鈴&陛下との御子  母回想


    完【姉上】幼少氏時 黎翔&瑠霞姫 
    2012.12.06.【短編】『…姉上1』※本誌ネタバレ含む  
    2012.12.06.【短編】『…姉上2※本誌ネタバレ含む  おまけつき

    【後宮お菓子クラブ】
    2013.10.16.【短編】『後宮お菓子俱楽部・嵐の惨状』 ※キャラ崩壊・要注意!!!
    2013.12.08.【短編】『後宮お菓子俱楽部・年末の大惨事』 ※キャラ崩壊・要注意!!!


    2014.01.18.改訂【短編】IF・西の国シリーズ「るんばっぱ♪」※無茶ぶり設定  ※絵師ダリ子さんの挿絵付き

    2013.08.21.【詩文】『琥珀の思い出』 ※故人(母)を思う夕鈴の気持ち捏造

    2013.06.05.【短編】時の記念日フライング『月見酒』※浩大と猫

    2012.06.29.【詩文】『今日は記念日』  ※一ヶ月記念

    2013.03.01.【短編】IF設定『母子草ーははこぐさー』※誕生花シリーズ 母となった夕鈴

    2012.11.04.【詩文】『白夜ーびゃくやー』 ※故人(母)を思う夕鈴の気持ち捏造

    2012.08.21.【短編】御前試合  -試合1分前ー 御前試合の名も無き戦士

    2012.08.21.【短編】御前試合 ー試合5分前ー  御前試合の名も無き戦士