花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【短編】現代パラレル「アドベント☆カレンダー」

    【注意事項】
    ※作りかけの放置を加筆したので、いろいろと難アリですが、
    ご容赦ください。
    ◆現代パラレル
    ◆黎翔社長と女子高生夕鈴
    ◆おばかネタ

    あと半日で、アドベントdayに入る日曜日。

    家で寛(くつろ)ぐ夕鈴のもとに、宅急便で小包が届いた。
    差出人の名は、黎翔さん。
    中身は、ヨーロッパの某チョコレート菓子専門店限定のアドベント・カレンダーだった。
    24日と25日には、手書きで…

    「予定を絶対に空けておいてね←
    一緒に開けよう!!」

    と黎翔さんの字で、書いてあった。

    昨年のクリスマスは、危うくそれぞれ一人で過ごすところだった。
    風邪をひいてしまった親友・明玉の代わりに
    ピンチヒッターで、ケーキ屋さんのアルバイトをしてたから。

    今年こそは、恋人らしいクリスマスを過ごしたい。
    明玉は、今年はケーキ屋さんのアルバイトをしないって、言っていたし。
    黎翔さんへのプレゼントの用意もしてあるし




    ところが……
    ここ数ヶ月、お互いの予定が合わず、すれ違いの日々。
    クリスマスのデートの予定さえ、話せない。

    「毎日、声が聞きたいよ!」

    そんな年上の彼の電話の声を、
    不謹慎だけど、私は可愛いなんて思ってしまう。

    12月前に届いた
    アドベント・カレンダー。
    聖なる夜を祝い…心待ちにするカレンダー。

    毎日、一つづつ開けると、甘いチョコレート・トリュフが一個入ってる。
    甘いチョコを、食べる毎に、クリスマスが近づく。
    日を追う毎に、黎翔さんの手書きの日にちが近づく。
    開けた窓が増えていく。
    指折り数えて、イブを待つ。
    黎翔さんとのデートを楽しみにしながら……







    あと、一週間でクリスマスという日。

    朝から鳴り止まない一本の電話。
    それは、親友・明玉からの電話だった。

    「おはよう、明玉。
    朝から、どうしたの?」

    「たすけて、ゆうりんっ!!!!」

    「えっ!!!
    明玉、どうしたの?」


    …続く

    2015.12..23.改訂
    2013.12.27.改訂
    SNS 12/18up
    2013.11.30.初稿

    ここで、切る私。←ヒド
    続きは「デリバリー・サンタ 1 」に続きます。


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    【中編】現代パラレル「デリバリーサンタ」1

    大きな鏡の前で、くるりと、夕鈴は一周してみた。

    「うん。
    今日も、よし!」

    真っ赤なサンタのジャケットに、お揃いのファーがついたショートパンツ
    真っ白なロングブーツの可愛いサンタが鏡の中でにっこりと笑う。

    くるりとお尻になぜか真っ白でフワフワなウサギの尻尾。

    夕鈴は、控え室の扉から、お店へと出た。

    「今晩は~、今日もよろしくお願いいたします。」

    「今晩は、夕鈴ちゃん。じゃあ、早速コレを店頭でお願いできるかな?」

    「はい!わかりました。」

    夕鈴は、四角くて薄っぺらい箱を5つ渡されると、店の外へと向かおうとした。

    「俺も、手伝う…」

    「ありがとうございます。えーと…」

    「浩大だよ。
    傷つくな~
    いいかげん、名前を覚えてほしいな。」

    「スイマセン、浩大さん…」

    夕鈴は、眉尻を下げて謝った。

    「まあ…いいや。
    次回から、浩大って呼んでくれたら、許してあげる!」

    そう言うと浩大は、イタズラな栗色の瞳でwink☆した。
    店の外は、クリスマスムード漂う商店街。
    ジングルベルが、鳴り響く。

    クリスマスまで、あと3日。
    今日のノルマを夕鈴は、達成せねばならない!


    夕鈴は、深呼吸を一つすると、街に向かって、叫んだ。

    「美味しい、ラビットピザは、如何ですか?」

    「チーズとろける美味しいピザですよ~!!」

    「焼き立てでーす。」

    可愛いサンタの呼び声に、通行人が振り返る。
    立ち止まる幾人かが、夕鈴のもとからピザを買っていく。

    「お買い上げ、ありがとうございます。」
    夕鈴は、ひとり一人お客さんに笑顔を振りまいていった。

    あっという間に売れた5箱のピザ。
    店の奥へ、夕鈴は声をかけた。

    「次の追加をお願い致します!!」

    「あっという間に、売れたね。
    はい、追加の次のピザ。」

    「ありがとうございます、浩大さん。」

    「可愛いサンタが、売っているからね。
    だからよく売れるのかな・・・」

    「俺としては、サンタより君をお持ち帰りしたいけど・・・
    君、おっかない彼氏いるしなぁ。……実に、残念。」

    「今日も、迎えに来るの?」

    「えーーーと、たぶん。」

    おっかない彼って、黎翔さんのことよね。

    「でも、黎翔さん、怖くないですよ?」

    「知らないの?
    それは、君の前だけ。」

    「毎回、俺のことこーーーんな顔して、睨むんだぜ。」

    目元を指で吊り上げ、浩大さんは、おどけて見せた。

    夕鈴は、その顔にクスクス笑う。

    「ほんと可愛いよね、夕鈴ちゃん。
    俺、本気になりそう……」

    そう言って浩大さんは夕鈴の手をとると素早くキスをした。
    真っ赤な顔で夕鈴は慌てて手を引っ込める。

    「…じ…冗談ですよね。」

    しどろもどろになりながら、ようやく紡ぐ夕鈴に

    「夕鈴ちゃん。
    このまま……明玉ちゃんの代わりと言わず
    ここでバイトしてみない?」

    半分本気とも取れる言葉と意味深な笑顔を残して、
    浩大さんは店へと消えた。

    ……続く。


    2015.12..23.改訂
    2013.12.20..初稿
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    【中編】現代パラレル「デリバリーサンタ」2

    確か、去年のクリスマスもそうだったように思う!

    今年こそは、
    理想のクリスマスを過ごそうと…先手を打ったはずだったのに……

    黎翔は、悔しそうに車窓から夕鈴の姿を見つめていた。

    数日前、彼女からの切羽詰まった電話。

    なんでも親友が風邪をひいて短期のアルバイトに穴をあけられないとかで。

    代わりに行ってほしいと頼まれて断れなかったとかで。

    彼女からの謝罪の電話だった。

    「もしかしたら、デートキャンセルするかもしれない…」

    昨年は、ケーキ屋で今年は、ピザ屋で…
    クリスマスまでの短期のアルバイトは、彼女のせいでないとは、いえ呪わしい。

    目の前が真っ暗になった気がした。
    僕の計画が、崩れていく……

    ぐるぐる巡る思考は、そこで固まった…

    「なんだ!アイツは!」

    黎翔は、目の前の光景が信じられなかった。
    みるみる…見つめる視線が、冷たくなっていく。

    夕鈴の手に、男がキスをしていた…
    彼女は、すぐに手を引っ込めて、男の手から、逃げ出したけど…

    彼女の真っ赤になった顔が、遠目からでも分かる。

    黎翔の胸に、醜い嫉妬の焔が渦巻く…

    「君は、僕のものなのに……」

    ざわつく胸は、なかなか収まらない。

    今すぐ、あの男を殴って、夕鈴をあそこから連れ出したかった……


    ……続く


    2015.12..23.改訂
    2013.12.22.改訂
    2013.12.21.初稿


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    【中編】現代パラレル「デリバリーサンタ」3

    時計の針が、20時をさした。

    「……夕鈴。
    迎えに来たよ。」

    スーツ姿の黎翔さんが、夕鈴に微笑む。

    「黎翔さん!
    ありがとうございます。」

    「今、着替えてきますから、ちょっと待ってて下さいね!」

    駆け足で、店内に入る夕鈴。







    数分後…

    「お疲れさまでした!
    お先に失礼します!」

    元気良く、店から出てきた夕鈴は、
    にこやかに、黎翔さんに微笑む。

    「迎えに来てくれてありがとうございます、黎翔さん。
    でも、忙しいのに毎日、お迎えなんて申し訳ないです。」

    「これくらい、大丈夫だよ。
    バイトお疲れさま、夕鈴。
    じゃあ…帰ろうか?」

    「その前に……」

    チュッ…

    先ほど浩大が口付けた指先に、黎翔は、上書きするように甘く口付けた。

    「……な。」

    真っ赤な顔の夕鈴に、妖しく微笑む。

    「消毒!」

    動揺を隠せない夕鈴に、満足げな黎翔が囁く

    「さあ、家に帰ろう!」









    それを見ていた浩大。
     


    「アレ…絶対、さっきの見ていたってことだよな……」

    「……夕鈴ちゃん、気付いてないよな…」

    「…………強奪は、無理っぽい!?」

    浩大は、引きつった笑いで、二人を見送った。

    続く


    2015.12..23.改訂
    2013.12.25.初稿

    【中編】現代パラレル「デリバリーサンタ」4

    突然始まった、夕鈴のアルバイト。
    街角に、響く夕鈴の呼び声も街角に馴染んだ頃・・・・
     始まりとおなじに唐突に終る


    「夕鈴、ありがとう。
    助かったよ~」

    夕鈴の首にかじりつき、元気にお礼を言う明玉。
    元気になった親友の姿に、夕鈴はホッとする。

    「明玉、もう風邪は大丈夫なの?」

    「もう、すっかり良くなったよ!!!」

    元気な笑顔には、風邪をひいていた病人の様子はなかった。
    すまなさそうな表情の明玉が、夕鈴の両手をとった。

    「こんな時間になったけど・・・・
    交代するね。」

    「えっ・・・でも。」

    「・・・・ホントに、夕鈴ゴメン。
    今日は、クリスマス・イブ。
    夕鈴を二年連続、バイトで借り続けてたら、私が黎翔さんに殺されちゃう!!!」

    明玉は、夕鈴に焼きたてのピザの入った箱と
    夕鈴の荷物を押し付けると、店の扉に押し出した。

    「えっ・・・・明玉、コレなに。」

    「夕鈴、ラスト・デリバリーに行って来て!!!
    客の指定は、店先の可愛いサンタの彼女。」

    「お客様は、黎翔さん
    たぶん・・・お迎えが来るとは思うけど。」

    「冷めないうちに届けて欲しいって。」

    「あ・・・着替えちゃダメだよ。
    指定は、可愛いサンタの彼女だからね。」

    「う・・・・明ぎょくぅ~~」

    店の扉の中で、サンタ姿の明玉は、あとは大丈夫。任せてと笑う。

    検討を祈る!!!
    ウインクして、手を振る明玉の急な展開に、夕鈴はついてイケナイ。

    確かに、今日はクリスマス・イブ。
    拗ね始めた小犬のような彼のご機嫌は、本当にコレで直るのかしら?

    箱は、まだ温かい。
    だけど・・・・いつの間にか、粉雪がチラついてきた。
     冷めるのは早そうだった。

    このまま・・・・サンタの格好で街中を、黎翔さんのマンションに行くのは、恥ずかしい。
    夕鈴は、慌てて自分のダウンを着て、足早に向かうのだった。


    ・・・続く



    2015.12..23.改訂
    2013.12.27.初稿 続きを読む