花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    完了【長編】現代パラレル『黎翔からの愛のプレゼントⅤ』

    「黎翔さん、お待たせしました。」

    『夕鈴…似合ってる。』

    店の奥から、着替えた夕鈴が、出てきた。

    柔らかな淡いサーモンピンクのシルクサテンのシンプルなワンピースが、
    ふんわりと夕鈴の身体のラインを包み込む。
    ワンピースのバルーン半袖の縁とスカートの縁を色違いの白が縁取る上品なワンピース。
    足下には、ピンククリスタルの花が控えめに輝く、白のミュール。

    金茶の髪は緩(ゆる)く巻かれて、一つに纏め髪(まとめがみ)にされ、
    足元とお揃いの透明感のあるピンククリスタルの小さなお花がたくさん付いた
    髪飾りで金茶の髪が止められていた。

    スクエアの襟ぐりから、日に焼けてない白いうなじと華奢な鎖骨が露わに…

    いつもより、オレンジがかった色の艶(つや)やかなサーモンピンクの口紅。
    はしばみ色した大きな瞳を際だたせる。ブルーのアイシャドウ。
    美しく染まる薔薇色の頬で、黎翔に満面の微笑みを浮かべる。

    少し大人に背伸びしたの雰囲気の可憐(かれん)な夕鈴を見て、
    黎翔は、満足気に頷(うなづ)いた。

    『綺麗だ。…でも、一つ足りないかな。』

    白磁の肌に何もつけていないデコルテ。
    ・・・・少し寂しげな首元。

    黎翔は、夕鈴に歩みより、小箱を手渡す。

    夕鈴に差し出された黎翔の手に、ブラック・ベルベットの小箱。
    中には、ピンクゴールドのチェーンが付いたプチネックレスが…。

    貴石で作られた。
    ピンク色の5弁花とオレンジの5弁花と黄色の5弁花の花々が
    形作る小さな花手鞠(はなてまり)

    『着けてあげる。』

    「ありがとうございます。」

    黎翔は、球形の繊細な花の意匠の小さなネックレスの
    中身だけ取り出すと、夕鈴の背中側に廻った。

    夕鈴は、自分のうなじに感じる黎翔の手に恥ずかしいのを我慢して
    望むままに黎翔にうなじをさしだす。
    ひやりとした金属の冷たさと、黎翔の暖かい指先。

    首筋に、こそばゆさのを感じながら・・・しばし時が流れる。

    『着けたよ。』

    「???ぁ!!」

    突然、真後ろのうなじに指先とは違う、暖かい感覚。
    ・・・・押し付けられた、柔らかな感触と暖かなぬくもり。     
    それが、黎翔の唇だと夕鈴が気付いたときには、黎翔は夕鈴の片手を攫っていた

    「・・・・・//////。」

    『夕鈴。綺麗だよ。』
    『完璧だね。』

    『さあ、シンデレラ。デートの時間だよ。』
    『今宵のエスコートは、この僕だ。』
    『夕鈴、君の望むままにデートしよう。』

    暖かい瞳で、夕鈴を見つめる黎翔。
    捕らえた夕鈴の指先に、恭(うやうや)しく口付けながら、黎翔が囁(ささや)く。

    望まれるままに・・・黎翔のその視線は、夕鈴を捕らえて離さない。
    囁かれる言葉は、賛辞と愛の言葉ばかり・・・。

    夕鈴の全身は、黎翔の愛のプレゼントによって、店を出る頃には黎翔色に染った。

    エスコートとして、差し出された黎翔の腕に 絡みつく夕鈴の華奢な白い腕。
    キラリと夕鈴の胸元で弾むネックレス。
    夕鈴の耳元で、黎翔は愛を囁きながら・・・
    そのまま、二人は店を後にした。

    今宵の勝者・黎翔の腕には、愛する人、夕鈴が・・・。

    エスコートされ、店を出て行く二人の背中は、幸せで満ち溢れている。
    その背中を見送る店員達からは、羨望のまなざしとため息が絶えなかったという。



                           ―完―
    続きを読む
    スポンサーサイト

    【長編】現代パラレル『黎翔からの愛のプレゼントⅣ』

    どういたしましたか?お嬢様。

    「あっ…あの本当にこれ全部着るのですか?」

    …はい。
    そう、珀様よりの指示ですが…。

    …下着ですか!?

    お嬢様は、今日が、何の日か、知っていますか?

    今日は、メンズバレンタインデーだそうです。
    女性に、愛のこもったピンクの下着を贈るそうですよ。

    珀様は、3ヶ月も前から、お嬢様の為に準備しておりました。

    お嬢様は、珀様に愛されておりますね。

    今日は、どうかメンズバレンタインデーに、免じて珀様の願いを叶えては如何でしょうか?

    「分かりました。着替えます。」

    そこまで言われては、着替えないわけには、いかなかった。

    夕鈴は、火照る顔を片手で、おさえつつ

    着替える為に、試着室のドアを閉めた。

    ・・・・・・・続く


    2012.09.14.さくらぱん

    【長編】現代パラレル『黎翔からの愛のプレゼントⅢ』

    店員から、わたされたのは、サテンのサーモンピンクのワンピース。

    縁取りの白の太いラインが爽やかな印象の肌触りの良いバルーン半袖のミニのワンピース。

    高校生の夕鈴にあわせて、少しだけ背伸びしたかわいらしいワンピースだった。

    それと、水色の外箱に、綺麗なピンクのリボンの箱が手渡される。

    ・・・お嬢様。
    今日はこちらを全部着て頂きたいと珀様に申し付けられております。
    どうぞ、お受け取りください。

    それと、これを・・・
    今まで、着ていたものをこちらの紙袋にお入れ下さいませ。
    私どもは、ここにおりますので、なんなりと、お申しつけください。
    着替えられましたら、声をかけてください。
    その後のお仕度をお手伝いさせていただきます。

    夕鈴は、手渡された衣装を一度かべにかけ、箱のリボンを解(と)き始めた。
    さらりと解(ほど)けたピンクのリボン。

    箱のフタを開けて驚いた。

    その中には、上品な上下の下着が入っていた。

    リボンを重ねたようなブラのデザイン。

    つるつると肌触りの良い生地。

    おそろいの生地とデザインのショーツ。

    淡いドレスと同じ色の色調。

    「・・なっ!!!////…。」

    突然現れた下着に顔が赤くなる。

    ーーーーーーーーーーーーーっ。黎翔さんっ。

    下着に目を奪われていた夕鈴が、気付いた。

    桜色のカードの存在。

    カードを開いて 夕鈴は、ますます顔が赤くなる。

    そこに書かれていたのは、

    《夕鈴、コレを身につけた君が見たい。愛しているよ。》

    夕鈴は・・・心拍数が跳ね上がる。
    めちゃめちゃに踊りだす心臓を止められない。

    慌てて、店員を呼び出した。



    ・・・・続く


    2012.09.14.さくらぱん

    【長編】現代パラレル『黎翔からの愛のプレゼントⅡ』

    『夕鈴。お疲れ~♪』
    「黎翔さん。」

    放課後、手渡された大きな秋桜(コスモス)の花束と一緒に
    素早く黎翔に、頬にキスされた。

    『待ってたよ。』
    『行こうか。』
    「・・・・////はい。」
    (校門の目の前なのにぃ~)

    明日の噂に、夕鈴は青くなったり赤くなったり・・・・

    (これ以上は、友達に見られたくないっ。)

    パステルピンクのコスモスの花束で、顔を隠しながら、
    夕鈴は素早く黎翔の運転する助手席に滑り込む。
    黎翔の運転する車は、流れるように移動し、車道の車にまぎれた。





    黎翔の運転する車がついたのは、いつも夕鈴が着替えるお店
    慣れた様子で、夕鈴の腰を引き寄せ一緒に店に入る。

    「黎翔さん、どうしてここに。」
    『ちょっと、着替えてほしいんだ。』

    『さすがに、制服のままじゃ・・・連れまわせないよ。』

    お待ちしていました。
    珀様、お嬢様。
    さあ・・・いつものようにお嬢様こちらへ。

    「でも・・・黎翔さん。」

    『任せたぞ・・・・手はずどうりに。』

    はい、準備は、整っています。
    さあ・お嬢様お早く・・・。

    「あ・・・」

    『お願いだから・・・』
    『何も、聞かずに着替えておいで・・・』

    『・・・行っておいで。』
    『夕鈴、僕はここで待ってるから』

    「黎翔さん」

    ちゅっ

    気後れして不安がる夕鈴の頬に、優しくキスして店の奥へと促した。

    『楽しみにしているよ。』

    黎翔の言葉に、夕鈴は着替える為に、店の奥へと店員とともに消えた。

    ・・・・・続く


    2012. 09.14.さくらぱん

    【長編】現代パラレル『黎翔からの愛のプレゼントⅠ』

    夕鈴と明玉が、学校の中庭でランチタイムの時

    ~~♪

    夕鈴の携帯メールの着信を知らせる音が鳴った。
    恋人、黎翔さんからの音だった。

    《放課後、デートしよう。迎えにいくよ。》

    突然のデートの誘いに、顔が赤らむ。

    その様子を見ていた、明玉が

    『黎翔さんから、デートのお誘いでもきた?』

    (今日は、たしかメンズバレンタインデー♪)  
    (やるじゃない。黎翔さん。)
    (夕鈴に報告させなきゃ。)
    (明日が、楽しみだわぁ♪)

    勘を働かせ、ニヤリとわらった。

    『夕鈴、今日何の日か知ってる?』

    まだ、顔の赤い親友に、にっこりと微笑む。

    『ううん?・・・知らない。何か特別な日なの?』

    『今日は、メンズバレンタインデーだよ』

    『ほぇ・・・それなに?』

    『言葉どうりの意味だよ。』

    『男性から女性に告白する日!!!』
    (但し、チョコの代わりにあるものが、プレゼントされるのだけど・・・・。笑)

    『やるじゃない黎翔さん!!!』


    『夕鈴、楽しんでおいで・・・』

    『そして、明日がっつり報告よろしく☆』

    『ええーーーーーーーーーーーーっ』

    キラーんと光る明玉の瞳に、明日は逃げられないと悟った夕鈴だった。

    ・・・・・続く


    2012.09.14.さくらぱん