花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【短編】現代パラレル「星花火・黎翔編」

    夜空にまあるく星花火

    そよそよ風吹く、夜空に綺麗に咲いた

    色とりどりに咲く華に、

    君の顔が一瞬だけ、照らされて光輝く。

    浴衣姿の君が、はしゃぐ声がする。

    子供のような君の声に、僕は、微笑(ほほえみ)が絶えない。

    「綺麗~♪」

    『綺麗だね。』(夕鈴が・・・)

    『来年も来ようか?』(君と・・・)

    『はいっ!!約束ですよ。』

    君に伝えたい言葉は、たくさんあるけど・・・

    僕の気持ちは半分も君に伝わっていないけど・・・

    (また来年も、君と花火を・・・)

    そんな簡単な約束に、僕は胸が熱くなる。

    僕と繋いだ君の手を強く握り締めて

    もう一度、君と約束をしよう。

    『夕鈴、来年も一緒に花火を観に来ようね!!!』


    ー完ー


    2012.08.15.
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    【長編】現代パラレル「星花火 夕鈴編 Ⅳ-完-」

    カウントダウンの声がする。
    会場とアナウンスの声が重なる・・・・・。

    ・・・・スリー・・・ツーーー・・・・ワン・・・・

    対岸の岸辺の両端から、銀白色の光の雨が降る。

    始まったナイアガラに、誰もが喜び興奮を隠せない。
    徐々に眩しい滝は大きな姿を現す

    銀色の滝に照らされた君の姿は、美しすぎて・・・
    愛しさだけがこみあげる・・・

    繋いでた指先を離し、君の頤(おとがい)を捉える
    君の瞳に光の滝が揺らめいている

    光を浴びた頬染める君の姿が、可愛らしい。
    銀白色の光の滝を背に、僕たちは口付けを交わした。

    その時、真紅の星花火が次々に花開く。
    まるで大輪の牡丹の花のよう・・・
    儚く消える牡丹は、次々に咲き誇る

    僕たちは、その花を見ることはなかった。
    次々と咲き誇る真紅の大輪の牡丹の星花火と、
    光の滝に照らされて、
    口付けの余韻に浸ることなく、
    次々と新たな口付けを交わしていたのだから・・・


    儚く消える唇の余韻が消える前に・・・
    貴方の唇が、私の唇を捕らえる

    はじめ優しい始まりの口付けも・・・
    今は、呼吸さえまともにできない

    頭上で花咲く。・・・星花火。
    真紅の大輪花を背に私に口付けを施す貴方
    夢のような宵一夜。
    口付けに酔いしれ、貴方に溺れる
    私の瞳は、貴方しか見えない。

    時よ止まれ!!! 星花火。

    この瞬間こそ・・・永久に。


                        -完-


    2012.08.16.さくらぱん

    【長編】現代パラレル「星花火 夕鈴編 Ⅲ」

    握られた貴方の手が、熱い
    次々とスポットライトのような夜空の花火に照らされて、
    貴方の顔がはっきりと分かる

    その瞳には、浴衣姿の私が居て・・・
    引き寄せられて胸に抱かれた。

    『花火に喜んでくれてるのは、連れて来た甲斐があって僕も嬉しい。』

    『・・・・けど。』

    『たまには花火じゃなく僕も見てほしいな』

    低く拗ねた貴方の声が耳に残る

    (ずるいわ・・・これじゃ花火も貴方の顔も見ることができない)

    胸に埋められるように抱きしめられては何も見えない。見ることができない。

    ちゅっ

    身じろぎ、抜け出したその時に、額に甘いキスをされてしまった。
    花火観戦とは、違うどよめきが後ろから聞こえた。

    二人の空には、七色に輝く星花火が夜空を彩っていた。


    ・・・・・続く


    2012.08.16.さくらぱん

    【長編】現代パラレル「星花火 夕鈴編 Ⅱ」

    やっと星花火の河川敷の会場に着く

    見物客の間を縫って、最前列の川岸に・・・
    対岸の花火師達の気配がする。
    小さな灯りがせわしなく動く。
    明かりが一つに集まって散った。


    いよいよ・・・・始まる。

    最初の一つ目は、風流な江戸花火。


    ひゅるるるるるるぅ~~           どぉーーーーーーーーん!!!!


    大輪の菊花が夜空を彩る。
    金の星が花開く、そのまま金色に煌めき尾を引きながら夜空に溶けていった。

    消えかけた花火に次々と・・・
    星空に、大輪の七彩の花が咲いてゆく

    花火の音が、私に響く
    低く響く花火の音が心地よい。
    会場の興奮が、私にも伝染する。

    突然、貴方が私の手を握る。
    どきりと心臓が、跳ねた。
    ビックリして、振り向くと、

    『やっと、こっちを見てくれた』

    拗ねた笑顔の貴方が、花火に照らされて見えた。


    ・・・・・続く


    2012.08.16.

    【長編】現代パラレル「星花火 夕鈴編 Ⅰ」

    突然、鳴った貴方からの電話

    誘われた今夜の星花火
    後、数時間後に、花火は始まる

    急いで貴方の為に身支度をして、待ち合わせの駅へ
    慣れない下駄が、もどかしい。
    カラコロ・・・・・カラコロ・・・・・・と音が、私を追い立てる。

    やっと待ち合わせの場所に着く
    すでに貴方は、私の到着を待っていた。
    普段着でない、貴方の着流した浴衣姿に私は、ドキドキと胸が高鳴る。

    私は、着崩れたりはしてないだろうか!?
    急いでセットした髪は、変になってないだろうか!?
    きゅうに気になり落ち着かない。

    慌てだしたが、貴方に見つかり、腕の中へ囚われた。

    『嬉しいな』
    『浴衣を着て来てくれたんだね』
    『夕鈴、綺麗だよ』
    「黎翔さんこそ、素敵です。」

    やっと、返事できた言葉は、ありきたりな言葉で、
    貴方の魅力を伝えきれていない。




    隣町までの電車は、すでに満員電車。

    押されて、潰されないようにと壁際の隅で貴方の腕に守られる。
    気遣いが嬉しくて、キスまで少しの距離が恥ずかしくて、言葉も出ない。

    だだ、小さく「ありがとう・・・」だけ、貴方に言えた。



    ・・・・・続く。


    2012.08.15.さくらぱん