花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    【詩文】『桜の天蓋』




    薄紅色の 甘やかな光の天蓋
    貴方がくれる 私への愛

    降りそそぐ桜の花びらのような
    私に降り積もる 幾千もの愛の花びら


    貴方の愛に目覚めた私は 愛を謳う
    いつまでも終わらない 愛の詩を

    貴方と私で奏でる
    愛のメロディー

    心をときめく
    甘やかな愛の旋律

    二人 深く 愛しあい 

    奏であう
    甘く蕩けるハーモニー

    いつまでも・・・何時までも・・・
    この甘く美しい桜の天蓋の下で――


    2013年
    04月20日
    06:28
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    【長編】黒龍・大人味『桜の天蓋3』


    零れ落ちる枝垂れる桜の豪華な薄紅色の花びら…

    『…夕鈴。』

    夕鈴に覆い被さるように、黎翔が夕鈴を見下ろした。

    『…夕鈴。』

    切なげな瞳で、夕鈴の名を呼ぶ黎翔。
    黎翔が紡ぐ夕鈴の名は、優しさと愛しさが滲み溢れる。

    燃え盛るような真紅の瞳が夕鈴を見つめた。
    その瞳の色に気付き、夕鈴は言葉も出ない。

    ドキリと心臓が跳ねた。

    魅入られたように、黎翔の紅色の瞳を見つめる。

    そこに居たのは、夕鈴の知らない。
    もう一人の黎翔だった。







    降り注ぐ桜の花びらの中、近づく美しい紅色の瞳
    長い陛下の睫が、頬に影を作る。

    近づくにつれ、くらりと眩暈がし、夕鈴はドキドキが収まらない。

    淡く光りながら、舞い踊る桜吹雪。
    濃い真昼の青空に滲む桜景色。

    ーーーーーーーーーーーー紅色の瞳に囚われる。

    ゆっくりと近づいてくる黎翔の瞳を見ていることが、出来なくて・・・・
    はしばみ色のその瞳を閉じた。

    夕鈴は、瞼の裏の外の眩しい世界を感じつつ、影がすこしづつ被さるのを見ていた。

    吐息が掛かるほどの距離。
    徐々に、影は近づいて来る。
    存在感を増してゆく影に、彼女は呼吸さえできない。

    嗚呼ーーーーーーーーーーーー陛下との距離が近い。

    壊れそうな程の心臓のドキドキが耐えられなくなった頃。

    夕鈴の唇に触れる、柔らかな陛下のぬくもり。
    触れたと思ったら、すぐに離れた。

    「・・・・・・・ぁ。」

    そのとき、初めて夕鈴の呪縛が融けた。

    ぱちりと目が開いた、はしばみ色の瞳。
    睫が触れるほどの距離に、陛下の瞳とかち合った。

    王領地の森の中。

    黎翔と夕鈴の二人しか居ない二人だけの花見。

    演技も必要としない場所なのに・・・・・何故!?

    何故!?・・・・何故!?

    ーーーーーーーーーーーーーーー陛下は、口付けするのだろう?

    疑問のままに、無意識に夕鈴は、口に出していた。

    「・・・・・演技など、必要としないのに、何故口付けするの?」

    擦れた震える小さな声に、陛下は小さく笑って答えた。

    『・・・・夕鈴。』

    『ほら、君は私の本気をすぐに演技だと思うだろう!?』

    『だから、誰にも邪魔されず、演技など必要としない場所で、君と口付けがしたかった。』

    『ずっと、桜が咲くのを待っていた。』
    『この契りの桜が、咲くのをずっと・・・・・』

    『演技などではない。私の本気の口付けに、理由など要らない。』

    ・・・・んンっ!!!

    二度目の口付けは、深く・・・・全てを奪い、噛み付くような狼の口付け。

    『愛おしくて、可愛い君と・・・・』
    『こうして口付けして、ずっと君を愛でたいと思っていたんだ。』

    薄紅色した花びらか舞う桜の天蓋。
    淡く色づいた夕鈴は、春の天蓋の下で、黎翔に愛でられる。

    口付けを重ねるほどに、艶めく白磁の肌。

    目にも鮮やかな深紅の緋毛氈の上で、絡み合う二人。




    契りの桜の天蓋の下で、本気の自分をさらけ出す黎翔。

    愛でられ、甘く色づいてゆく夕鈴。

    貪るように、黎翔は、なんども何度も夕鈴の唇を味わった。


    ・・・・・続く .



    2013年
    03月30日
    16:04

    【長編】黒龍・if設定『桜の天蓋2』

    『桜の天蓋』の続きを書きたくて、書いてみました。

    まだ、こちらでは、桜が咲いていないんですよ。
    今年は、いつ咲くのかしら楽しみです。












    風を切って走る黒龍の背に揺られながら、夕鈴は黎翔に尋ねた。

    「観桜の宴の最中なのに、抜け出して、いいのですか!?」

    『かまわない。宴は、ただ単に酒を飲みたい連中の口実だ。』

    『それより、君と見たい桜があるんだ。』

    『宴は、君と二人だけになれないからな…これから、二人だけの花見をしよう。』

    『もうすぐ着くよ。』

    夕鈴を抱き寄せて手綱を握り、黒龍を走らせる黎翔。
    その顔は、とても楽しそうで…はしゃいでいた。

    黎翔の言葉に、その瞳の耀きに、頬を染める夕鈴。
    これから、向かう。陛下が見せたい桜に想いを馳せる。

    (どのような桜なのだろうか?)

    陛下の楽しげな様子に、夕鈴も期待に胸を膨らませた。

    道行(みちゆき)は、楽しいものばかり、
    目覚めたばかりの春の野を、風のように駆けて抜けていく二人。

    時折、揺れる黒龍の背にバランスを崩し、夕鈴は黎翔にしがみつく…
    それさえも、朗らかな笑いに変えて…

    二人の目の前を流れる景色は、春の優しい色の花が咲き
    若草の緑が爽やかな風にそよぐ。
    ようやく温みだした小川には、小魚達が泳ぎ、せせらぎはキラキラと輝く。
    青空にぽっかりと浮かぶ綿雲。
    ぽかぽかとした、お日様の耀き。

    全てが、春の喜びと祝福に満ち溢れてた。

    いつの間にか、王領地の森の中。
    入りくんだ木々を、迷い無く進む黒龍。

    森の中に、ぽっかりとあいた緑の空間。

    その中に、一本の大きな大きな美しいしだれ桜。

    鮮やかな薄紅色は、艶やかに枝から零れる滝のよう。
    小さなかわいらしい花を零れんばかりに咲き零していた。

    黒龍の歩みを緩め、近づくごとに、その美しさに目を奪われる。
    例えようも無い、薄紅色のはんなりとした色の重ね。
    花の一輪一輪が、透明感のある命の耀きに満ちていた。

    この桜の花の儚さと美しさ、樹の生命力・・・
    森の奥で、たった一本だけ誰に見せるということなく逞しく咲く桜の樹に
    つよく強く心惹かれる夕鈴。
    言葉も無く、目を奪われ、目が離せない。


    「・・・・なんて、綺麗。」

    その言葉に満足し、微笑む黎翔。

    『夕鈴、おいで・・・』

    魅入られたように、桜から目が離せない夕鈴に、
    黎翔は、黒龍から夕鈴を下ろして桜に近づく。

    ふわりとした桜の香り。

    桜の根元に、持ってきた緋毛氈を敷いて二人で寝転んだ。

    青空に、美しい桜の天蓋。

    二人どちらとも無く指先を絡めて手を繋ぐ。

    ・・・・・言葉は、いらなかった。



    2013年
    03月29日
    12:54



    なんとなく、お気づきですね。
    次回が、本当に書きたい物です。
    この場所に、誘導したかっただけのページ。

    次回の更新は、『秘密の味は、蜜の味』の書庫となるでしょう・・・・予告!?

    【短編】微大人風味『桜の天蓋』※贈答品

    匂いたつような薄紅色の花枝が、ふんわりと形作る桜の天蓋。
    風も無いのに、はらはらと零れ落ちる花びら。

    純白にほんの一滴、薄紅を差した花びらが舞い踊る。

    花枝から、雲一つ無い青空が覗く。
    花枝を輝かせる木漏れ日が眩しい。

    『…夕鈴。』

    君の名を呼び、私の胸へと引き寄せた。

    緋毛氈(ヒモウセン)の鮮やかな敷き布の上に、花びらが鮮やかに咲く。

    今日は、観桜の宴。

    夕鈴の衣装は、宴に合わせて、匂いたつ仙女のような美しさで私の胸をかき乱す。

    そんな私の心をしらぬ、純粋なはしばみ色の瞳。

    淡く色づく桜色の唇に、今すぐ口付けしたいと囁いたら、君はその可愛らしい顔(かんばせ)を薄紅色に染め上げて、恥じらうのだろうか?!

    その背に流れる陽の光を湛えた美しい金茶の髪を飽くまで櫛削り、その髪を私の手ずから、乱したいと囁いたら、君の瞳はどんな色に染まるのだろうか?

    淡い桜色のはんなりとした重ねの衣。
    薄絹が、かそけき絹擦れの音をたてる。
    その衣に手をかけて、桜の天蓋の下…君の白磁の肌に、思う存分 私の寵愛の華を咲かせたいと願ったのならば…
    君は、応えてくれるのだろうか!?

    私の腕の中で、君の金の甫揺(ほよう)が、涼やかな音をたてる。

    小首を傾げて、小鳥のように夕鈴が小さく笑った。

    「陛下、飲み過ぎましたか?」

    『…ああ…酔ったようだ。(君に)』

    君を抱きしめて
    静かに、降る桜の雨を眺める。

    「…あ。」

    片手に、掲げた朱塗りの酒杯に、一枚の桜の花弁が落ちた。

    君が、それに気づき声をあげる。
    私は、酒杯の酒を花弁ごと飲み干した。

    『…美味い酒だ。』

    君は、気づかない。
    …私の気持ちを。

    熱い想いを秘めた瞳で、艶やかに夕鈴に微笑む。

    ぽっ…と頬を染めて夕鈴は、見つめくれた。

    まるで、君のような桜の花弁…

    いつかは、味わうことが、出来るのだろうか!?

    君自身を…



    2013年
    03月23日
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