花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    完【書庫】『まどろみ時間』 

    こちらは、本誌設定・中編を収めた書庫室です。
    こちらは、珀 黎翔陛下と汀 夕鈴妃の物語。続ける余地のある終わり方をしています。不定期更新。




    完『まどろみ時間』 2012.08.11.
    「まどろみ時間」  前編
    「まどろみ時間」 後編
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    【中編】「まどろみ時間」  前編



    『・・・ふぁ。』

    ねっとりとした湿度の暑い気温の中

    そよそよと・・・涼しい風が、眠気を誘う。

    アクビを見られないように上手に、扇の裏で隠していたのだが・・・限界だった。

    こくりこくりと・・・夕鈴を睡魔が誘う

    午前中の掃除と、昼食後の満足感。

    けだるい午後の何もできない政務室の時間

    そして・・・爽やかな一陣の風。

    眠くなる条件は、揃った。


    李順さんの睨みも利かない・・・

    方淵の小言も聞こえない・・・

    かすかに私を呼ぶ声がする・・・   この声は、陛下の声。

    なんて甘美な・・・よく響く・・・あなたが呼ぶ私の名前・・・

    そのまま・・・夕鈴は夢にすべり落ちた。








    政務室の片隅で、こくりこくりと眠そうにしている

    私の愛しい妃

    さっきから・・・一生懸命に睡魔と闘っている

    誰にも、気づかれないと君は、考えてるのかな。

    ばればれだよ・・・夕鈴。

    椅子から転げ落ちるばかりになり、僕は焦る

    もっと君を見ていたかったけれど・・・

    限界そうなので、声をかける。

    反応がない。

    近づいて素早く抱き上げ、政務室から連れ出した。


    ・・・・・続く


    2012年
    08月11日
    14:18
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    【中編】「まどろみ時間」 後編



    ふわり・・・ふわり・・・身体がフワリ宙に浮く

    貴方の元に飛んでいく

    膨らむシャボン玉の気持ちは、

    ぱちんと弾けて、夢の中で消えた。

    甘い甘い夢を見る

    貴方と甘いキスをした。

    夢だと思う夢なのに・・・・

    私は、夢から覚めない。 まどろみたい。

    幸せな夢に、私は、微笑む




    夢に囚われている愛しい人が、僕の腕の中で微笑む

    どんな夢をみているのだろう・・・

    その夢の中に僕はいるのだろうか?

    帳を開けて

    まどろむ君を僕の寝台へ運んだ




    くしけずる髪の気持ちよさにゆらゆらと意識が浮上する

    気持ちのよい温度のそれに擦り寄り

    名残惜しいまどろみの時間から覚醒した。

    意識が、現実を認識する。

    『なっ・・・』

    覚醒する世界で、まず目にしたのは、白い帳に囲まれた寝台。

    そして、今まで私が擦り寄っていたのは、陛下!!!



    優しく微笑む極上の笑顔の陛下の胸に擦り寄る私・・・・。

    『あ・夕鈴、起きた!?』

    こんなことが、現実のわけがない。

    目をつぶり、夢から覚めようと努力してみる。

    じわりじわりと涙が、滲む。

    恥ずかしすぎて、覚醒できない。

    夢と現実の区別がつかない。

    まどろみ時間は、終わったはず・・・

    お願い

    夢なら早く目が覚めて・・・



    2012年
    08月11日
    15:16