花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    『☆はっぴい・はろうぃん☆1』ベースのみ

    こちらから、コラボの様子が丸分かりの過去仕事部屋です。
    完成品の変遷ですから、何度も同じ話が続きます。ご注意ください。
    最初にベース→コラボ過程→完成品となっています。
    興味のある方だけ、閲覧くださいませ。      2013.01.08.さくらぱん

    《初回ベース》
    2012.10.31.18:44 ベースさくらぱん→かなめさんへメッセ
    《部屋に戻った陛下と夕鈴》


    ・・・おかえりなさいませ、陛下、夕鈴様
    ・・・・いかがでございましたか?
    「たくさん、お菓子をくれたわ」
    「何故かたくさんあって・・・たくさんいただいたの。」
    嬉しそうに、女官長に籠を見せた

    くるりと、陛下のほうに向いた夕鈴。
    手持ちの籠を陛下に見せる
    「二つお菓子を取ってくれませんか?」
    『二つだけ?』
    「はい、私と陛下の分と。」
    「三個でもいいですよ。陛下用に2個でもいいです。」
    「私は一個でいいです。」
    くすりと陛下が笑った。
    『私も一個でいいよ』
    『二個だね」
    どれにしようかな・・・
    『取ったよ。夕鈴。」

    「では、女官長。」
    「とりっくおあとりーとと言ってください。」
    ・・・・とりっくおあとりーと・・・・ですか?
    「はい。どうぞ。」
    ・・・・・とりっくおあとりーと
    「はい。お菓子ですわ。他の皆さんと分け合って食べてください。」
    ・・・・夕鈴様、いいのですか?
    「こんなにあると私たちだけでは、食べきれませんもの。」
    「どうぞ、食べてくださいな。」
    ・・・・・ありがたく、いただきますわ。ありがとうございます。夕鈴様。

    そういって、女官長は、夕鈴からお菓子がたくさん入った籠を受け取った。




    『・・・・女官長。』
    ・・・・済みましてございます。
    「・・・・?」

    『今日は、もう良い下がれ』
    ・・・・かしこまりました。
    ・・・・夕鈴様、失礼いたします。
    「おやすみなさい。女官長。皆さんも」

    小犬陛下が現われた
    『ふぅ・・・楽しかった。でも、咽喉が渇いちゃった。』
    『夕鈴、僕お茶が飲みたいな。』
    「そうですね。せっかく老師から美味しそうなお菓子をいただきましたし。」
    「今ご用意いたします。少々お待ちください。」
    「その前に、コレ外すの手伝ってくれませんか?」
    「どうゆって、取るのかわからないんです。」
    夕鈴の後ろに陛下が回りこみ、しゅるりとマスカレードの紐をほどいた。
    『外したよ。夕鈴。』
    夕鈴は、傍近のテーブルに仮面を置いた。ふぁさりと鳥の羽が揺れ動く。
    「ああ・・これで、よく視界が見えます。」
    「仮面もいいけど、僕も君のかわいい顔が見れて嬉しい。」
    髪をひと房握り、そこに口付けた。
    「・・・あああぁありがとうございます。」
    「今、ご用意しますね。」


    そのまま、陛下は窓辺に近づき月を見上げた。
    漆黒の空に、冴えた月明かり。
    今夜は、満月だった。
    地上に美しい月明かりで庭木に影が出来ていた。
    月を見上げたふりをして、側にいるであろう浩大に話しかける

    ・・・・・浩大。
    ・・・・そこにいるな。
    ・・・・今夜は、ここはもういい。
    ・・・・月が明るい。
    ・・・・鼠を片付けろ。

    黎翔は、冴えた月明かりに光る 
    冷たい紅い瞳が、月を見ていた。
    酷薄な笑みで、月を隠す雲を見つめる。

    こん・・・ここん・・・こん。こん。

    どんぐりが、屋根から一個、落ちてきた。
    ころころ転がって・・・・ぽつんと庭に影を落とした。
    そのまま、浩大の気配が消えた。


    かなめさん
    おはようございます
    さくらぱんです。

    かなめさん ごめんなさい。ごめんなさい。
    保存のつもりで間違って、送信してしまいました。

    わぁぁーーーーーー  大失敗。



    さらに、続きのベース考えて見ました。

    「おませしました」
    「あら?」

    窓辺に佇む後姿の陛下
    「陛下、どうしましたか?」
    『いや、月が綺麗だとおもって・・・』
    振り向いたときには、陛下の顔は優しい小犬陛下に戻っていた。

    「ほんとう・・・月が綺麗ですね。」
    『ああ・・・綺麗だ(月を見ている君が・・・)』
    窓辺の優しい光りに照らされた夕鈴
    ほのかな月明かりに顔に照らされて影が出来る
    白い肌は、さらに月光で輝きを増し
    ほんのりと薄紅色した口唇は、弧を描き微笑みを湛える
    はしばみ色の瞳に、月明かりが灯る
    月を見ていた君が、僕を見てくれた。
    金茶の髪が、夜風になびいて、後れ毛が金色に輝いている。
    うっとりとした、潤んだ瞳で、にっこり僕に微笑んだ。
    「陛下、月を愛でながらお茶にしましょうか?」


    『美味しいね。』
    『夕鈴が入れてくれたお茶が一番美味しいよ。』
    「お菓子も、とっても美味しいです。」
    『お茶が美味しいから、お菓子も美味しく感じるんだと思うよ。』
    「陛下、いくらなんでも、誉めすぎです。」
    老師からの戦利品の小さな兎のお饅頭。
    なんともいえないつぶらな赤い目の可愛らしい兎だ。
    なんとなく、夕鈴に似てる気がして、これを選んだ。
    ホントに食べたいのは、君なのだけど・・・今は、これで我慢。我慢。

    白い身体にちゃんと耳も顔も焼印で付いている。
    一口食べて驚いた。黄色の黄身餡と思っていたものは、かぼちゃ餡だった。
    しっかり、かぼちゃの味がする。
    不思議な気持ちで、美味しく頂いた。

    「・・・・あの、陛下はいつまで仮面をはずさないのですか?」
    「飲み辛くありませんか?」

    マスカレードの中の紅い瞳がきらりと光った。
    まさか、兎のお饅頭で君の事を考えていたなんて、君は思わないのだろう。

    ゆっくりと、陛下の唇が弧を描く。
    『とりっくおあとりーと』
    いたずらっこの瞳で、にやりと笑う陛下。
    『夕鈴、とりっくおあとりーと  お菓子をくれなきゃいたずらするよ?』
    「今食べたばかりじゃないですか。」
    『もっと、お菓子がたべたいな。(君というお菓子が)』

    「ええっっ・・・だから、陛下の分を二個とってて言ったのに。」
    『夕鈴、とりっくおあとりーと』
    かたん・・・椅子から立ち上がり陛下が夕鈴に近づいて来た。
    「ちょっ・・・ちょっとお待ちください。今ご用意します。」
    あわてて夕鈴も立ち上がり陛下の脇を、するりと抜け出し裏へお菓子を取りに行った。
    しばらくして、夕鈴の叫び声
    「なんでーーーないっ。無いっ一個も無い。お菓子がなぁーーい!!!」

    とぼとぼと申し訳なさそうに来る夕鈴。
    しょぼんとした小犬陛下。
    『一個も無いの。夕鈴。』
    垂れた耳と尻尾がみえるよう。
    「ごめんなさい。陛下。」
    「おかしいですね、ホントに一個も無いんです。」

    うるうるとした瞳の小犬が、夕鈴を見つめる。
    『とりっくおあとりーと』
    差し出される陛下の両手

    『夕鈴、お菓子がないんじゃ・・・しかたないよね。』
    『気が進まないけど、僕 夕鈴にいたずらするね。』
    『かわいそうだから、夕鈴に選択権をあげる』
    『1.僕が君にキスをする』
    陛下の指先が、夕鈴の唇に触れた。
    『2.僕が、君が眠るまで子守唄を歌ってあげる・・・・眠るまでね。』
    『3.寒くなってきたから、君のとなりで、添い寝して暖めてあげる。』
    『さあ、夕鈴どれがいい?』

    夕鈴には、くらりと世界が廻った気がした。
    ますかれいどをつけた紅(あか)い瞳のその色が深い紅色(くれないいろ)に。
    知らない瞳の陛下は、まるで唆す悪魔のようだった。

    選択は、限られている。
    ・・・・・夕鈴が選んだ選択は?


    運命はいかに・・・『☆はっぴい・はろうぃん☆』


    ●女官達の期待を裏切れません。かなめさんは、どれがいいですか。

    さくらぱん的には添い寝かしら・・・

    『夕鈴、もう寝た?』
    「・・・・まだです。」
    『まだなの?夕鈴、僕ここにお泊りしちゃうよ。』
    『早く寝ようよ!!!』
    「~~っ」
    「陛下が、さっきから質問してくるから、眠れないんです。」
    はあぁ~
    「もう、コレで何度目ですか?」
    『だってお嫁さんのと一緒に添い寝だなんて・・・』
    『夕鈴、暖かいし、抱き心地いいし、かわいいし・・』
    「だぁぁあ!!それ以上は、言わないで下さい。」
    「早く寝ますから」
    「陛下も早くお部屋に戻ってお休みください。」
    『ええーーっ夕鈴、追い出すの?』
    『夕鈴のお布団、暖かくて気持ちいいから出たくないなぁ。』
    『このままじゃダメ??』
    「ダ・メ・で・す。」
    「自分の布団で寝てください。」
    捨てられた小犬顔の陛下。
    「捨てられた小犬のようなうるうるした瞳でも、ダメなものは、ダメなんです。」
    「もう十分温まりましたから、陛下はお部屋に戻られたらいかがですか?」
    ぷぅ・・・
    『それは、嫌だ。これは、ハロウィンのいたずらなんだから。』
    『君が選んだいたずらだよ。夕鈴。』
    『君が眠るまでぼくは、ここにいる』
    「~~~~。」
    「わかりました。わかりましたから、もう質問しないでくださいね。」
    『うん♪わかった。もう質問しないよ。』



    ・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


    『夕鈴、もう寝た?』
    「・・・・まだです。」


    エンドレスwwwwww



    次の日の朝、夕鈴の首筋に、真紅の華麗な花弁が散っていた。とかとか・・・

    やっぱり、陛下が『☆はっぴい・はろうぃん☆』でしょうか。


    1. ベース案
    決めたものの・・・動揺する夕鈴。陛下の顔が近づく
    ちゅっと唇に軽い感触・・・
    終わった・・・
    ほっとしたのもつかの間
    耳朶にキスされ
    首筋にキスされた

    約束と違うと怒り出す夕鈴
    一言も、唇とも一回だけとも言っていないと陛下に、しれっと言われた。
    他のにすればよかった・・・後悔する夕鈴。
    やられすぎて、気絶。


    2. ベース案
    寝台に手を引かれ促された
    妃の衣では、眠りにくいからと、何故か二人とも夜着
    子守唄ならば、陛下は、そのままでいいのにと
    疑問が残るもののの。
    促されるままに、寝台に二人。
    陛下の歌どころか、恥ずかしい夕鈴の抱き心地・ぬくもりの感想に身悶えるゆうりん。
    いつのまにか、夕鈴が歌うはめに。

    ・・・・でやっぱり、次の日の朝、首筋に紅い花弁が散っていた。←(笑)

    どれを選んでも、鎖骨に紅い花びらなのです。ご希望でしたから。
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    『☆はっぴい・はろうぃん☆1』コラボ過程

    こちらから、コラボの様子が丸分かりの過去仕事部屋です。
    完成品の変遷ですから、何度も同じ話が続きます。ご注意ください。
    最初にベース→コラボ過程→完成品となっています。
    興味のある方だけ、閲覧くださいませ。      2013.01.08.さくらぱん



    《初回ベース》
    2012.10.31.18:44 ベースさくらぱんかなめさんへメッセ

    ハロウィン・タネ降って来ました。
    少しだけ・・・リレー・メッセ・コラボ練習として、お渡しします。
    加筆バンバンして結構です。
    今日間に合えば今日。
    間に合わなくとも、明日、後日談としてできるかと。

    季節ものご希望でしたので、急ですけど
    お好きに華飾して遊んでください。
    出来ましたら、かなめさんの日記にどうぞ・・・ご進呈いたします。


    ☆かなめ&さくらぱんリレー・メッセ・コラボ

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』

    ・・・・お妃様、今夜は、こちらをお付けになり陛下をお待ちくださいませ。
    「これは、何でしょうか?見たことが無い品ですが」
    ・・・・西の国の献上品で《ますかれいど》という仮面らしいですわ。
    ・・・・もうすぐ、陛下がお渡りになります。
    ・・・・こちらをつけて老師のもとにいくそうですわ。
    「老師のもとですか・・・?」
    「分かりました。こうですか?」
    ・・・・お妃様失礼致します。
    ・・・・お手伝いいたします。
    ・・・・まぁ、瞳の色が映えて、大変お美しいです。
    ・・・・陛下の目は、確かですわね。
    「・・・・・ありがとう。」




    《幕間》 数刻前の老師

    《なんじゃい。きょうは、献上品がお菓子ばかりじゃの。》
    《こんなにあるんじゃ・・・食べきれないの。》
    《・・・・どれ、わしが、少し手伝ってやろうかの。》
    そう言って、老師がくすねたお菓子


    ・・・・陛下がお渡りになられました。
    『ただいま、夕鈴。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    『夕鈴、綺麗だね。』
    『仮面の色が、深いグリーンだから、君の瞳が引き立って、とても綺麗だよ。』
    そういって、夕鈴の《   》に口付けた。←かなめさんにお任せします。

    「これはなんなのですか?」
    『西の国のお祭りで、【はろうぃん】なる楽しいおまつりがあるのだって。』
    『何でも、仮装してお菓子を貰う日なのだそうだ。』
    「楽しそうですね。」
    「だから、仮面なのですね。」
    「陛下も素敵です。」
    「おそろいの黒の仮面なのですね。」
    『そう、だから老師のところにお菓子を貰いにいこう。』
    『きっと、楽しいよ』
    「はい。行きましょう。陛下。」
    『あ・忘れてた。』
    『お菓子を貰うには、一つだけルールがあるんだ。』
    『とりっく・おあ・とりーと』
    『お菓子をくれないといたずらするぞ』
    『って言うんだよ』
    「とりっく・おあ・とりーと」
    『そう・・・さあ、お菓子を貰いにいこうか。』


    《幕間》二人が居なくなった夕鈴の自室

    ・・・・さあ、みなさん、この部屋のお菓子を撤去しましょう。
    ・・・・陛下のご指示です。

    ・・・・・あの、寝室の敷布は?i女官長?
    ・・・・取り替えておきましょう。
    ・・・・・寝台に花びらをまくのは?
    ・・・・・そこまでは
    ・・・・・花瓶の花を新しくする程度にしてください。

    ・・・・もどられるまで、すぐ。
    ・・・・皆様、急ぎましょう。

    陛下の指示って・・・←笑





    「とりっく・おあ・とりーと」
    「老師、お菓子をくれないと、いたずらしちゃいますよ。」
    『あるだろう、老師。出せ。』
    夕鈴の見えない背後で、冷たいオーラ
    《なんじゃい。お菓子って・・しかも二人ともそのかっこは、なんじゃ??》
    「西の国のお祭りなのですって・・・」
    「お菓子無いのですか?」
    『老師、知ってるぞ。昼間のこと。』
    『素直に出したほうが・・・身のためだとおもうが・・・』
    《年寄りの楽しみを奪いおって・・・》
    そう言って、しぶしぶくすねたお菓子を返した。





    部屋に戻った陛下と夕鈴。





    ・・・・時間切れ・・・あれーー
    美味しいところお任せいたします。

    さくらぱんonly



    《加筆1回目》
    2012.10.31.22:57 ベースさくらぱん+かなめ→さくらぱんへメッセ

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』

    ・・・・お妃様、今夜は、こちらをお付けになり陛下をお待ちくださいませ。

    その日、突然侍女に手渡されたのは、見たこともない不思議な形をしたものだった。
    それは薄くて大きさは手のひらに乗るくらいで、表面を撫でると柔らかい布の触り心地で。

    (でもこれを「付ける」って、一体どこに??)


    「これは、何でしょうか? 見たことが無い品ですが」
    ・・・・西の国の献上品で《ますかれいど》という仮面らしいですわ。

    首を傾げて問いかけた夕鈴に、侍女は丁寧に説明をしてくれた。
    どうやらこれは目元を隠すものらしい。
    でも、李順さんのメガネとは違って、これは正体を隠す時に使うとのこと。


    ・・・・もうすぐ、陛下がお渡りになります。

    そう告げた侍女が、夕鈴の手の中にある"仮面"を指差す。
    そうしてにこりと微笑んだ。

    ・・・・こちらをつけて老師のもとにいくそうですわ。
    「老師のもとですか・・・?」

    これと老師に何か関係があるのだろうか。
    先程から疑問は尽きない。

    けれど、全ては陛下の指示。
    だったら夕鈴が取る行動は他になかった。

    「分かりました。こうですか?」

    それを自分の目にあててみる。
    でも、これを次にどうしたら良いのかが分からない。


    ・・・・お妃様失礼致します。

    察した侍女の1人が後ろにまわって 夕鈴の手からそっと仮面を取る。

    ・・・・お手伝いいたします。

    夕鈴がきょとんとしている間に、彼女は伸びる紐を夕鈴の頭の後ろに回して固定させた。

    (何だか縁の大きなメガネをしているみたい。)


    ・・・・まぁ、瞳の色が映えて、大変お美しいです。

    瞳をキラキラとさせて侍女が褒める。

    ・・・・陛下の目は、確かですわね。

    お世辞だと分かってはいるのだけど、こう正面から言われると恥ずかしくて堪らない。


    「・・・・・ありがとう。」

    今はそういうのが精一杯だった。








    《幕間》 数刻前の老師

    《なんじゃい。きょうは、献上品がお菓子ばかりじゃの。》
    卓の上に並べられたそれらを一つ一つ確かめて、いつもと違う品々を疑問に思う。
    しかし、さすがは献上品。どれを見ても涎が落ちそうなほど美味しそうなものばかりだ。

    《こんなにあるんじゃ・・・食べきれないの。》
    悪戯を思いついたような顔で老師はニタリと笑む。


    《・・・・どれ、わしが、少し手伝ってやろうかの。》
    そう言って、"選別"するために、献上品の山に手を伸ばした。











    ・・・・陛下がお渡りになられました。

    侍女が告げる声に夕鈴はぴょこんと顔を上げる。
    そうして立ち上がり振り返ったところで、待ち人が姿を現した。

    『ただいま、夕鈴。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    いつもの挨拶、いつもの光景。
    2人が笑み交わす間に、心得た侍女達は音もなく退出していった。


    『夕鈴、綺麗だね。』
    2人きりになった途端に小犬に戻った陛下がふんわりと微笑む。
    『仮面の色が、深いグリーンだから、君の瞳が引き立って、とても綺麗だよ。』
    若い芽の淡い色ではなく、大樹の深い深い緑。その色だからこそ夕鈴の大地の色が映えるのだと。
    甘い微笑みと甘い声でそう言いって、彼は夕鈴の目元に口付けた。

    (か、仮面の上からで良かった・・・)
    内心でこっそり息を吐く。顔が赤いのも仮面だと隠れてくれるはず。
    そこにほんのちょっと、本当に少しだけ、残念かもなんて思ってしまった気持ちは押し込めた。



    「これはなんなのですか?」
    『西の国のお祭りで、【はろうぃん】なる楽しいお祭りがあるんだって。』

    はろ・・・? 聞き慣れない言葉、異国の発音。
    全く想像が付かない。

    『何でも、仮装してお菓子を貰う日なのだそうだ。』
    「楽しそうですね。あ、だから仮面なのですね。」

    "仮面"で"仮装"して、老師に"お菓子"を貰いに行く。
    これが"はろうぃん"という祭りなのかと理解した。

    「陛下も素敵です。」
    陛下もまた、目元を仮面で隠していた。
    「陛下は黒の仮面なのですね。」
    陛下の紅い瞳に黒はよく似合う。

    『そう、だから老師のところにお菓子を貰いにいこう。きっと、楽しいよ。』
    「はい。行きましょう。陛下。」
    差し出された手に夕鈴は自分の手を重ねる。
    すると黒い仮面の向こうで紅い瞳が嬉しそうに笑んだ。


    『あ・忘れてた。お菓子を貰うには、一つだけルールがあるんだ。』
    人差し指を口元に当てて、楽しそうに陛下がウインクする。

    『とりっく・おあ・とりーと』

    陛下の薄い唇から紡がれたのは また知らない言葉だ。

    『お菓子をくれないといたずらするぞ、って意味だよ。』

    悪戯をされたくないならお菓子を渡すしかない。
    はろうぃんはお菓子をもらう日なのだから、確かに適当だ。

    「とりっく・おあ・とりーと」

    口に出してみてもやっぱり馴染まない。
    何かの呪文みたいだと思った。

    戸惑いながら声に出してみた夕鈴に、彼は「上手だよ」とまた微笑んで。

    『・・・さあ、お菓子を貰いにいこうか。』

    夕鈴を部屋から外へと誘い出した。










    《幕間》二人が居なくなった夕鈴の自室

    ・・・・さあ、みなさん、この部屋のお菓子を撤去しましょう。

    妃の部屋に全員を呼び戻してそう言ったのは女官長。

    ・・・・陛下のご指示です。

    疑問は全て、それで片付けられる。
    それ以上知る必要もないのだと。



    ・・・・・あの、寝室の敷布は? 女官長?
    ・・・・取り替えておきましょう。

    ・・・・・寝台に花びらをまくのは?
    ・・・・そこまでは

    張り切りすぎの彼女達に女官長はこっそり苦笑いする。
    しかし、表に出すのは冷静な顔のまま。

    ・・・・花瓶の花を新しくする程度にしてください。


    さすがは後宮に仕えるだけのことはあり、手際よく作業は進む。



    ・・・・もどられるまで、すぐ。皆様、急ぎましょう。

    女官長の言葉に全員が頷いた。

    《加筆二回目》
    2012.10.31.23:28 ベースさくらぱん+かなめ+さくらぱん→かなめさんへメッセ
    『☆はっぴい・はろうぃん☆』

    ・・・・お妃様、今夜は、こちらをお付けになり陛下をお待ちくださいませ。

    その日、突然侍女に手渡されたのは、見たこともない不思議な形をしたものだった。
    それは薄くて大きさは手のひらに乗るくらいで、表面を撫でると柔らかい布の触り心地で。
    縁を金糸のレースで縁取られて、中央に大粒の緑柱石を配し、見たことの無い綺麗な鳥の羽がついたもの。

    (でもこれを「付ける」って、一体どこに??)


    「これは、何でしょうか? 見たことが無い品ですが」
    ・・・・西の国の献上品で《ますかれいど》という仮面らしいですわ。

    首を傾げて問いかけた夕鈴に、侍女は丁寧に説明をしてくれた。
    どうやらこれは目元を隠すものらしい。
    でも、李順さんのメガネとは違って、これは正体を隠す時に使うとのこと。


    ・・・・もうすぐ、陛下がお渡りになります。

    そう告げた侍女が、夕鈴の手の中にある"仮面"を指差す。
    そうしてにこりと微笑んだ。

    ・・・・こちらをつけて老師のもとにいくそうですわ。
    「老師のもとですか・・・?」

    これと老師に何か関係があるのだろうか。
    先程から疑問は尽きない。

    けれど、全ては陛下の指示。
    だったら夕鈴が取る行動は他になかった。

    「分かりました。こうですか?」

    それを自分の目にあててみる。
    でも、これを次にどうしたら良いのかが分からない。


    ・・・・お妃様失礼致します。

    察した侍女の1人が後ろにまわって 夕鈴の手からそっと仮面を取る。

    ・・・・お手伝いいたします。

    夕鈴がきょとんとしている間に、彼女は伸びる紐を夕鈴の頭の後ろに回して固定させた。

    (何だか縁の大きなメガネをしているみたい。)


    ・・・・まぁ、瞳の色が映えて、大変お美しいです。

    瞳をキラキラとさせて侍女が褒める。

    ・・・・陛下の目は、確かですわね。

    お世辞だと分かってはいるのだけど、こう正面から言われると恥ずかしくて堪らない。


    「・・・・・ありがとう。」

    今はそういうのが精一杯だった。








    《幕間》 数刻前の老師

    《なんじゃい。きょうは、献上品がお菓子ばかりじゃの。》
    卓の上に並べられたそれらを一つ一つ確かめて、いつもと違う品々を疑問に思う。
    しかし、さすがは献上品。どれを見ても涎が落ちそうなほど美味しそうなものばかりだ。

    《こんなにあるんじゃ・・・食べきれないの。》
    悪戯を思いついたような顔で老師はニタリと笑む。


    《・・・・どれ、わしが、少し手伝ってやろうかの。》
    そう言って、"選別"するために、献上品の山に手を伸ばした。











    ・・・・陛下がお渡りになられました。

    侍女が告げる声に夕鈴はぴょこんと顔を上げる。
    そうして立ち上がり振り返ったところで、待ち人が姿を現した。

    『ただいま、夕鈴。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    いつもの挨拶、いつもの光景。
    2人が笑み交わす間に、心得た侍女達は音もなく退出していった。


    『夕鈴、綺麗だね。』
    2人きりになった途端に小犬に戻った陛下がふんわりと微笑む。
    『仮面の色が、深いグリーンだから、君の瞳が引き立って、とても綺麗だよ。』
    若い芽の淡い色ではなく、大樹の深い深い緑。その色だからこそ夕鈴の大地の色が映えるのだと。
    甘い微笑みと甘い声でそう言いって、彼は夕鈴の目元に口付けた。

    (か、仮面の上からで良かった・・・)
    内心でこっそり息を吐く。顔が赤いのも仮面だと隠れてくれるはず。
    そこにほんのちょっと、本当に少しだけ、残念かもなんて思ってしまった気持ちは押し込めた。



    「これはなんなのですか?」
    『西の国のお祭りで、【はろうぃん】なる楽しいお祭りがあるんだって。』

    はろ・・・? 聞き慣れない言葉、異国の発音。
    全く想像が付かない。

    『何でも、仮装してお菓子を貰う日なのだそうだ。』
    「楽しそうですね。あ、だから仮面なのですね。」

    "仮面"で"仮装"して、老師に"お菓子"を貰いに行く。
    これが"はろうぃん"という祭りなのかと理解した。

    「陛下も素敵です。」
    陛下もまた、目元を仮面で隠していた。
    「陛下は黒の仮面なのですね。」
    陛下の紅い瞳に黒はよく似合う。

    『そう、だから老師のところにお菓子を貰いにいこう。きっと、楽しいよ。』
    「はい。行きましょう。陛下。」
    差し出された手に夕鈴は自分の手を重ねる。
    すると黒い仮面の向こうで紅い瞳が嬉しそうに笑んだ。


    『あ・忘れてた。お菓子を貰うには、一つだけルールがあるんだ。』
    人差し指を口元に当てて、楽しそうに陛下がウインクする。

    『とりっく・おあ・とりーと』

    陛下の薄い唇から紡がれたのは また知らない言葉だ。

    『お菓子をくれないといたずらするぞ、って意味だよ。』

    悪戯をされたくないならお菓子を渡すしかない。
    はろうぃんはお菓子をもらう日なのだから、確かに適当だ。

    「とりっく・おあ・とりーと」

    口に出してみてもやっぱり馴染まない。
    何かの呪文みたいだと思った。

    戸惑いながら声に出してみた夕鈴に、彼は「上手だよ」とまた微笑んで。

    『・・・さあ、お菓子を貰いにいこうか。』

    夕鈴を部屋から外へと誘い出した。










    《幕間》二人が居なくなった夕鈴の自室

    ・・・・さあ、みなさん、この部屋のお菓子を撤去しましょう。

    妃の部屋に全員を呼び戻してそう言ったのは女官長。

    ・・・・陛下のご指示です。

    疑問は全て、それで片付けられる。
    それ以上知る必要もないのだと。



    ・・・・・あの、寝室の敷布は? 女官長?
    ・・・・取り替えておきましょう。

    ・・・・・寝台に花びらをまくのは?
    ・・・・そこまでは

    張り切りすぎの彼女達に女官長はこっそり苦笑いする。
    しかし、表に出すのは冷静な顔のまま。

    ・・・・花瓶の花を新しくする程度にしてください。


    さすがは後宮に仕えるだけのことはあり、手際よく作業は進む。



    ・・・・もどられるまで、すぐ。皆様、急ぎましょう。

    女官長の言葉に全員が頷いた



    《UPした完成品》
    2012.10.31.23:50 ベースさくらぱん+かなめ+さくらぱんかなめ

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』
     
    ・・・・お妃様、今夜は、こちらをお付けになり陛下をお待ちくださいませ。
    その日、突然侍女に手渡されたのは、見たこともない不思議な形をしたものだった。
    それは薄くて大きさは手のひらに乗るくらいで、表面を撫でると柔らかい布の触り心地で。

    縁を金糸のレースで縁取られて、中央に大粒の緑柱石を配し、見たことの無い綺麗な鳥の羽がついたもの。 (でもこれを「付ける」って、一体どこに??)


    「これは、何でしょうか? 見たことが無い品ですが」
    ・・・・西の国の献上品で《ますかれいど》という仮面らしいですわ。

    首を傾げて問いかけた夕鈴に、侍女は丁寧に説明をしてくれた。
    どうやらこれは目元を隠すものらしい。
    でも、李順さんのメガネとは違って、これは正体を隠す時に使うとのこと。


    ・・・・もうすぐ、陛下がお渡りになります。

    そう告げた侍女が、夕鈴の手の中にある"仮面"を指差す。
    そうしてにこりと微笑んだ。

    ・・・・こちらをつけて老師のもとにいくそうですわ。
    「老師のもとですか・・・?」

    これと老師に何か関係があるのだろうか。
    先程から疑問は尽きない。

    けれど、全ては陛下の指示。
    だったら夕鈴が取る行動は他になかった。

    「分かりました。こうですか?」

    それを自分の目にあててみる。
    でも、これを次にどうしたら良いのかが分からない。


    ・・・・お妃様失礼致します。

    察した侍女の1人が後ろにまわって 夕鈴の手からそっと仮面を取る。

    ・・・・お手伝いいたします。

    夕鈴がきょとんとしている間に、彼女は伸びる紐を夕鈴の頭の後ろに回して固定させた。

    (何だか縁の大きなメガネをしているみたい。)


    ・・・・まぁ、瞳の色が映えて、大変お美しいです。

    瞳をキラキラとさせて侍女が褒める。

    ・・・・陛下の目は、確かですわね。

    お世辞だと分かってはいるのだけど、こう正面から言われると恥ずかしくて堪らない。


    「・・・・・ありがとう。」

    今はそういうのが精一杯だった。








    《幕間》 数刻前の老師

    《なんじゃい。きょうは、献上品がお菓子ばかりじゃの。》
    卓の上に並べられたそれらを一つ一つ確かめて、いつもと違う品々を疑問に思う。
    しかし、さすがは献上品。どれを見ても涎が落ちそうなほど美味しそうなものばかりだ。

    《こんなにあるんじゃ・・・食べきれないの。》
    悪戯を思いついたような顔で老師はニタリと笑む。


    《・・・・どれ、わしが、少し手伝ってやろうかの。》
    そう言って、"選別"するために、献上品の山に手を伸ばした。











    ・・・・陛下がお渡りになられました。

    侍女が告げる声に夕鈴はぴょこんと顔を上げる。
    そうして立ち上がり振り返ったところで、待ち人が姿を現した。

    『ただいま、夕鈴。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    いつもの挨拶、いつもの光景。
    2人が笑み交わす間に、心得た侍女達は音もなく退出していった。


    『夕鈴、綺麗だね。』
    2人きりになった途端に小犬に戻った陛下がふんわりと微笑む。
    『仮面の色が、深いグリーンだから、君の瞳が引き立って、とても綺麗だよ。』
    若い芽の淡い色ではなく、大樹の深い深い緑。その色だからこそ夕鈴の大地の色が映えるのだと。
    甘い微笑みと甘い声でそう言いって、彼は夕鈴の目元に口付けた。

    (か、仮面の上からで良かった・・・)
    内心でこっそり息を吐く。顔が赤いのも仮面だと隠れてくれるはず。
    そこにほんのちょっと、本当に少しだけ、残念かもなんて思ってしまった気持ちは押し込めた。



    「これはなんなのですか?」
    『西の国のお祭りで、【はろうぃん】なる楽しいお祭りがあるんだって。』

    はろ・・・? 聞き慣れない言葉、異国の発音。
    全く想像が付かない。

    『何でも、仮装してお菓子を貰う日なのだそうだ。』
    「楽しそうですね。あ、だから仮面なのですね。」

    "仮面"で"仮装"して、老師に"お菓子"を貰いに行く。
    これが"はろうぃん"という祭りなのかと理解した。

    「陛下も素敵です。」
    陛下もまた、目元を仮面で隠していた。
    「陛下は黒の仮面なのですね。」
    陛下の紅い瞳に黒はよく似合う。

    『そう、だから老師のところにお菓子を貰いにいこう。きっと、楽しいよ。』
    「はい。行きましょう。陛下。」
    差し出された手に夕鈴は自分の手を重ねる。
    すると黒い仮面の向こうで紅い瞳が嬉しそうに笑んだ。


    『あ・忘れてた。お菓子を貰うには、一つだけルールがあるんだ。』
    人差し指を口元に当てて、楽しそうに陛下がウインクする。

    『とりっく・おあ・とりーと』

    陛下の薄い唇から紡がれたのは また知らない言葉だ。

    『お菓子をくれないといたずらするぞ、って意味だよ。』

    悪戯をされたくないならお菓子を渡すしかない。
    はろうぃんはお菓子をもらう日なのだから、確かに適当だ。

    「とりっく・おあ・とりーと」

    口に出してみてもやっぱり馴染まない。
    何かの呪文みたいだと思った。

    戸惑いながら声に出してみた夕鈴に、彼は「上手だよ」とまた微笑んで。

    『・・・さあ、お菓子を貰いにいこうか。』

    夕鈴を部屋から外へと誘い出した。










    《幕間》二人が居なくなった夕鈴の自室

    ・・・・さあ、みなさん、この部屋のお菓子を撤去しましょう。

    妃の部屋に全員を呼び戻してそう言ったのは女官長。

    ・・・・陛下のご指示です。

    疑問は全て、それで片付けられる。
    それ以上知る必要もないのだと。



    ・・・・・あの、寝室の敷布は? 女官長?
    ・・・・取り替えておきましょう。

    ・・・・・寝台に花びらをまくのは?
    ・・・・そこまでは

    張り切りすぎの彼女達に女官長はこっそり苦笑いする。
    しかし、表に出すのは冷静な顔のまま。

    ・・・・花瓶の花を新しくする程度にしてください。


    さすがは後宮に仕えるだけのことはあり、手際よく作業は進む。



    ・・・・もどられるまで、すぐ。皆様、急ぎましょう。

    女官長の言葉に全員が頷いた。。



    Kコラボ【過去仕事部屋】『第一弾☆はっぴい・はろうぃん☆』

    コラボの過程

    『☆はっぴい・はろうぃん☆1』ベースのみ

    『☆はっぴい・はろうぃん☆1』コラボ過程

    【コラボ】『その後の☆はっぴい・はろうぃん☆』後書き~♪

    せっかくなので、夕鈴と陛下も後書きに巻き込んでます♪



    +++++++++++++++++++++++++++++




    ☆えーと、ここで白陽国・特別番組を放送します。

    私こと汀夕鈴と珀黎翔陛下が、今回の【初コラボ】をしたかなめさんとさくらぱんさんにインタビュー(苦情)したいと思います。


    かなめ
    『あの、今違うルビが・・・』

    夕鈴
    『気のせいです。』

    かなめ
    『・・・ハイ、すみません。』←笑顔が怖かった



    夕鈴
    『まずは、無難に、コラボの感想を聞きたいと思います。』

    かなめ
    『え、私からですか!?
     ・・・えっと、リクに応える形式はよくやるんですけど、こういう風に作っていくのは初めてで。
     正直言って、すっごい楽しかったですー☆
     何よりさくらぱんさんのベースが面白くてですね、いつも送られてくるのが楽しみでした。
     私の勝手でかなり変えちゃってたんですけど、それも優しく受け止めてくださって。
     優しさに助けていただきました、本当にありがとうございました!(ぺこり)』

    さくらぱん
    『凄く楽しかったです。』

    『途中かなりぶっ飛んだ話をぶつけたのにもかかわらず、かなめさんにしっかり受け止めて喰いついて頂きました。』

    『素敵なかなめ色に話を膨らませていただいて・・・かなめさん、さくらぱん嬉しいです。』

    『もう、毎回ノリノリのメッセが届くたびにうきゃあ(≧∇≦)喜びの幸せはぁとを深夜にも関わらずかなめさんに飛ばしてました。』



    黎翔陛下
    『3つの選択肢の中で、どれが好き?』

    かなめ
    『え、もうほんとにどれも楽しくて大好きなんですけど。
     1とかまさかの展開で、ベースが届いた時は心臓どっきどきでしたよ☆
     2はベースを担当させてもらって、逆な感じが新鮮で。子守唄も作ってもらいましたー 優しくて綺麗な唄です
     3はピロートーク(違)のはずなのに、ほのぼのしてて可愛かったしー
     どれかなんて選べるわけないじゃないですか!!』

    さくらぱん
    『どれも、捨てがたい~。ここまで書き込むと、もうわが子同然です。』

    『1は、色が噴出してどうしようかと思ったくらいベース筆が滑りました。』

    『2は、子守唄と題に迷いました。ぐるぐる迷走して結果、アレに。』

    『3は、最初に押し付けたベース作品です。』

    『マルチ・エンディングかなめさんに、おねだりしたら出来ちゃった』

    『言ってみるもんだわ。幸せ』

    『結局、全部でダメかしら・・・・。』



    夕鈴&陛下
    『またコラボしたいと、思いますか?』

    かなめ
    『さくらぱんさんが許してくださるのなら是非にでも♪
     しかし、かなり無茶させちゃった感があるので、今度はもう少しゆっくりペースでも良いかもです。
     だって、ほぼ毎晩送り合ってましたよね・・・(汗)』

    さくらぱん
    『かなめさんと、コラボなんて、読みくらげ時代には、考えられなかったことだわ。光栄です。うふふ・・・。ふわふわ。
    かなめさん、ありがとうございます。』 

    今晩からの夜のおつまみどうしよう・・・・←終わって淋しい・・・くすん

    『ご負担にならない程度に、またコラボしたいです。』

    『宜しくお願い致します。』←右手を差し出す(どきどき・・・・)

    かなめ
    『こちらこそよろしくお願いします!』←掴む勢いで




    夕鈴
    『インタビューは、この辺りで、終了!!!』
    『三人とも、そこに座りなさいっ!!!』

    びく・びく・びくぅっ・・・

    『背筋伸ばすっ正座です。正座!!!』


    さくらぱん
    『もしかして・・・もしかしなくても、夕鈴さん、お怒りですか?』

    夕鈴
    『あたりまえです。どこが【☆はっぴい・はろうぃん☆】なのですか?』
    『私にとって、全然はっぴいじゃなかったです。』

    黎翔
    『僕は、はっぴいだったよ。』

    『・・・・陛下は、黙っててください。』

    『はい。』
    すごすこ゜←弱っ・・・・そして何故喜ぶ???

    仁王立ちの夕鈴。ぎろりと睨む。鼻息粗し。

    『特に、選択肢1.あんなことあんなこと・・・・--ぼむっっ☆』

    (((・・・・あ・爆発した。)))←一同心の声


    さくらぱん
    『あーーーごめんね。夕鈴。それ、さっきも言ったけど、さくらぱんの暴走。』

    『それに、歴史書って・・・・』

    おずおず・・・
    『それも、私です。』ちんまり。


    かなめ
    『面白がってそれに乗っかったのは私です。(挙手)』


    さくらぱん
    『それに・・・』

    ・・・・・・

    ・・・・・・・・・・・・・割愛・・・・・・・・・・・・・・・・・



    かなめ&さくらぱん
    『陛下、なんでそんなに元気なのよ・・・』

    こちらはグロッキー・・・へろへろです。ぐったり。

    対して陛下は、にこにこです。

    陛下
    『だって、夕鈴は怒っててもかわいい。』

    チーーーン☆

    陛下、M疑惑勃発。


    次回乞うご期待←しませーーん!!!


    読み手の皆様
    ここまで、お読み頂きありがとうございます。
    ☆はっぴい・はろうぃん☆後書きでした。


                      かなめ&さくらぱん
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    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・選択肢3『小犬の夜話ーこいぬのよばなしー』

    『3.君の隣で添い寝。』



    選択肢3『小犬の夜話ーこいぬのよばなしー』 続きを読む

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・選択肢2『兎の枕唄ーうさぎのまくらうたー』

    『2.僕が、子守唄を歌う。』




    選択肢2『兎の枕唄ーうさぎのまくらうたー』 続きを読む

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・4【3つの選択肢】

    【3つの選択肢】『☆はっぴい・はろうぃん☆』その後の続き・・・・夕鈴の選択


     選択は、あまりにも少なく

     夕鈴の選択肢は、たったの3つ

     壁際にじりじりと追い詰められていく、哀れな獲物

     涙目で、見上げる赤は、濃い紅(くれない)の美しい狩人の瞳。

     ―――――――魅入られるその瞳、  

     漆黒の仮面の下で、焦燥感を煽る 獲物を狩る狩人の瞳が煌めく。                           



    『夕鈴、逃げてもムダだよ。』
    綺麗な綺麗な笑顔で、夕鈴を追い詰めていく。

    『お菓子がないんだから。』
    ね? と可愛らしく告げながら、仮面の奥の瞳は鋭く輝く。

    とりっくおあとりーと――― 聞き慣れない異国の言葉。
    お菓子をくれなきゃいたずらするぞ という意味の、今日だけ通じる呪文。

    『ハロウィンのルールに従わなければね。』
    (・・・本当は白陽国にはそんな祭りなど無いし、君が従う義理などないんだけど・・・)

    けれど素直な獲物は気づかない。
    そのまま罠へと誘われる。



    (そんなの選べないっ)
    じりじりと後ずさりながら、夕鈴はどうにか打開策を練る。
    けれど、浮かばずに逃げ道はだんだん無くなっていく。

    「・・・・えーーと。ほかに、選択肢はないんですか?」
    『これはルールだから、ほかにないんだよ。』
    一縷の望みも木っ端微塵に砕かれた。
    『残念だったね。夕鈴。』
    「・・・・・そんなぁ//////・・・。」

    ・・・・とんっ
    今にも泣き出しそうな兎は、とうとう壁際まで追い詰められた。

    黎翔は、夕鈴の頤(おとがい)を捉えて選択を促す。
    はしばみ色の瞳を仮面をつけた見知らぬ人が覗き込む。


    『夕鈴、お菓子がないんじゃ・・・しかたないよね。』
    覚悟は決めた?と追い詰めた狼が尋ねてくる。
    『もう一度、ゆうりん。君に聞くよ?』



    『1.僕が君にキスをする。』
    黎翔の親指が、夕鈴の唇を掠める。

    『2.僕が、子守唄を歌う。』
    顔を近づけた彼が耳元で低く囁く。

    『3.君の隣で添い寝。』
    近づいた熱がそっと離れて、紅い瞳が夕鈴を見つめる。


    『さあ、夕鈴選んで?』
    真っ赤になって固まる夕鈴に、綺麗なヒトが微笑んだ。



    ぐるぐる廻る世界の中、陛下の紅い瞳しか見えない。
    紅い瞳に囚われる

    陛下の赤い舌が、ぺろりと自分の唇を舐めた。
    その様は、まるで狼が舌なめずりしてるように見えた。


    ・・・・・夕鈴が選んだ選択は?

    運命は!?




    ☆はっぴい・はろうぃん☆ 3つの選択肢

    こちらから希望する選択肢を選んでください。


    『1.僕が君にキスをする』(※注:がっつり大人味♪)

    『2.僕が、子守唄を歌う。』

    『3.君の隣で添い寝。』

     

     ―――さあ、狩人の狩りの行方は?

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・3

    『ふぅ・・・楽しかった。でも、咽喉が渇いちゃった。』
    完全に人が引いてしまうと早速小犬陛下が現われた。
    『夕鈴、僕お茶が飲みたいな。』
    ふにゃりと笑み崩れる陛下に、夕鈴はくすりと笑う。
    「そうですね。せっかく老師から美味しそうなお菓子をいただきましたし。」

    陛下の手の中にあるお菓子をつつくと、陛下は何故かそれを握り込んだ。
    ・・・渡してくれないと準備ができないのだけど。

    『―――夕鈴。お菓子ほとんどあげちゃったけど、ほんとに良かったの?』
    あんなに嬉しそうにしていたのにと。
    窺うように少し屈んでくる、優しい陛下に夕鈴は笑う。
    「良いんです。お菓子をもらうあの遊びが楽しかったので。」

    籠いっぱいのお菓子、どれも美味しそうで。
    ・・・でも、今ここにあるのだけで十分と思う気持ちも本当。

    (だって、陛下と一緒だったから―――― )

    それが楽しかったから、だからそれだけで十分。
    声に出せない本当の言葉は、そっと胸の奥に隠した。


    「今ご用意します。少々お待ちください。」
    陛下からお菓子を受け取ろうとして、「あ」と気がつく。

    「その前に、コレ外すの手伝ってくれませんか?」
    夕鈴が指差すのは深いグリーンの仮面。
    もうだいぶ慣れたけれど、視界を少しだけ暗くしているそれだ。
    「どうやって取るのかわからないんです。」
    付ける時は侍女に手伝ってもらったから、正直どうなっているのか分からない。
    そう訴えると、良いよと快諾した彼は夕鈴の後ろに回り込んで、しゅるりとますかれいどの紐を解いた。

    『外したよ。夕鈴。』
    はい、と 渡されたそれを傍近の卓に置く。
    その拍子に仮面の端に飾られた鳥の羽がふぁさりと揺れ動いて落ちた。

    「ああ・・・ これで、よく見えます。」
    見慣れた視界に安堵する。
    すると陛下の長い指がするりと頬を掠めていった。
    『仮面もいいけど、僕も君のかわいい顔が見れて嬉しい。』
    そのまま流れるような動作で髪をひと房絡め取り、軽くそこに口付けられる。
    物慣れた動きに対応しきれなかった夕鈴の顔は真っ赤に染まった。
    「・・・あああぁありがとうございます。」
    思いきり挙動不審に手をバタバタさせる夕鈴に、陛下はくすりと笑って手を離す。
    指に絡みついていた長い髪はどこか名残惜しげに解けて落ちた。

    「今、ご用意しますね!」
    途端にぱぱっと距離を取る。
    まだおさまらない動悸を誤魔化して奥に逃げた。










    ぱたぱたと足音が遠ざかる。
    それを見送ってから、黎翔は窓辺に近づき月を見上げた。

    漆黒の空に、冴えた月明かり。
    今夜は、満月だ。

    美しい月明かりで庭木に影が出来ている。
    昼間の太陽が作る濃い影ではなく、どこか儚げな薄い色。

    ―――月を見上げたふりをして、側にいるであろう浩大に話しかけた。


    『浩大。そこにいるな。』
    声は返らないが、気配が動いてそれを知る。

    紅い瞳は月を見つめたままで、言葉のみを屋根の上に向けた。

    『今夜は、ここはもういい。』
    今宵の夕鈴の警護を解き、代わりに別の命を与えることにする。
    『月が明るい。・・・鼠を片付けろ。』

    冴えた月明かりに光る冷たい紅い瞳が、月を見ていた。
    やがて雲が月を隠し、それを見つめて酷薄に笑む。


    こん・・・ここん・・・こん。こん。

    どんぐりが、屋根から一個、落ちてき。
    ころころ転がって・・・・ぽつんと庭に影を落とす。

    ―――そのまま、浩大の気配が消えた。












    「おませしました・・・・・・あら?」
    いつもの場所に陛下がいなくて視線を巡らせる。

    いつもなら、笑顔で何かしら言ってくれるはずなのに。

    瞬間的に焦燥に駆られるけれど、すぐに窓辺に佇む陛下の後ろ姿を見つけて胸を撫で下ろす。
    無意識に止まっていた足を前に進めて彼のそばに寄った。

    「陛下、どうしましたか?」
    『いや、月が綺麗だとおもって・・・』
    振り向いた陛下は月の光ように柔らかく笑む。
    可愛い小犬のそれに夕鈴も笑み返して隣に並んだ。










    「ほんとう・・・月が綺麗ですね。」
    隣に並んだ夕鈴が月を見上げてほぅと息を吐く。

    『ああ・・・綺麗だ(月を見ている君が・・・)』
    月ではなくそんな彼女を見つめて返す。
    月を見ている彼女はそれには気づかない。


    窓辺の優しい光りに照らされた夕鈴
    ほのかな月明かりに顔に照らされて影が出来る

    白い肌は、さらに月光で輝きを増し
    ほんのりと薄紅色した口唇は、弧を描き微笑みを湛える
    はしばみ色の瞳に、月明かりが灯る


    月を見ていた君が、僕を見てくれた。
    金茶の髪が、夜風になびいて、後れ毛が金色に輝いている。
    うっとりとした、潤んだ瞳で、にっこり僕に微笑んだ。

    「陛下、月を愛でながらお茶にしましょうか?」




    『美味しいね。』
    両手で温かいそれを包み込むように持つ。
    窓辺まで椅子を持ってきて、二つ並べて二人で座った。
    座るともっと月がよく見える。

    『夕鈴が入れてくれたお茶が一番美味しいよ。』
    「お菓子も、とっても美味しいです。」
    お菓子を少しずつ囓って食べる夕鈴はとても嬉しそうだ。
    大事に大事に・・・というのが見て取れて、そんな可愛い夕鈴に自然と顔は綻ぶ。
    『お茶が美味しいから、お菓子も美味しく感じるんだと思うよ。』
    「陛下、いくらなんでも、誉めすぎです。」
    照れて俯くそれすらも可愛いなと思った。


    老師からの戦利品の小さな兎のお饅頭。
    なんともいえないつぶらな赤い目の可愛らしい兎だ。

    なんとなく、夕鈴に似てる気がして、これを選んだ。
    ホントに食べたいのは、君なのだけど・・・今は、これで我慢。我慢。

    白い身体にちゃんと耳も顔も焼印で付いている。

    一口食べて驚いた。黄色の黄身餡と思っていたものは、かぼちゃ餡だった。
    しっかり、かぼちゃの味がする。
    不思議な気持ちで、美味しく頂いた。



    「・・・・あの、陛下はいつまで仮面をはずさないのですか?」
    お菓子はすっかりお腹の中、月を見上げていた視線をこちらへと移した夕鈴が素朴な疑問とばかりに尋ねる。
    彼女の視線は黎翔の目元。黒い仮面は付いたままだ。
    「飲み辛くありませんか?」
    彼女が何気なく言ったその言葉に、マスカレードの中の紅い瞳がきらりと光った。

    まさか、兎のお饅頭で君の事を考えていたなんて、君は思わないのだろうな。

    ゆっくりと、黎翔の唇が弧を描く。
    どうして今まで外さなかったか、今から教えてあげるよ。


    『とりっくおあとりーと』
    今日だけの呪文をいたずらっこの瞳で告げて、黎翔はにやりと笑った。
    『夕鈴、とりっくおあとりーと! お菓子をくれなきゃいたずらするよ?』
    「・・・今食べたばかりじゃないですか。」
    何を言っているのかと怪訝な顔をする彼女に さらに笑顔で迫る。

    『もっと、お菓子がたべたいな。(君というお菓子が)』
    「ええっっ!? ・・・だから、陛下の分を二個とってて言ったのに。」
    今更言われてもと夕鈴がブツブツ言うが気にしない。

    (だってわざとだし。)

    『夕鈴、とりっくおあとりーと』
    かたん・・・と椅子が軽い音を立てる。
    笑顔のまま立ち上がってゆっくりと夕鈴に近づいた。

    「ちょっ・・・ちょっとお待ちください。今ご用意します。」
    迫る黎翔を必死で押し留め、慌てて夕鈴も立ち上がる。
    脇をするりと抜け出した彼女は小走りで裏へお菓子を取りに行った。





    彼女が消えた向こうで何やら物を動かす音がする。

    (そんなことをしても無駄なのにね。)
    すでに罠は張った後。
    もう少ししたら夕鈴の声が聞こえてくるはず。

    「なんで――― ないっ。無いっ一個も無い。お菓子がなぁ――い!!!」
    案の定、しばらくして彼女の叫び声が聞こえてきた。

    黎翔の口の端が上がったのは彼女には見えない。




    「すみません・・・」
    さっきとは対照的にとぼとぼと、夕鈴が申し訳なさそうに戻ってくる。
    黎翔は即座にしょぼんとした顔を作って出迎えた。

    『一個も無いの? 夕鈴。』
    彼女にはおそらく垂れた耳と尻尾が見えている。
    うっと唸る姿が目に入った。
    「ごめんなさい。陛下。」
    彼女は項垂れながらも、おかしいと首を捻る。
    「おかしいですね、ホントに一個も無いんです。」

    ないのは当たり前。
    撤去を命じたのは黎翔なのだから。

    全ては、この"いたずら"のため。

    『とりっくおあとりーと』
    「っ」
    うるうると潤んだ瞳で、ちょうだいと差し出す両手。
    ううっと葛藤する夕鈴を前にさらに催促してみた。



    『夕鈴、お菓子がないんじゃ・・・しかたないよね。』
    ふぅ、と溜め息を残して手を下ろす。
    彼女がホッとしたのを目で確認してから、罠に嵌った兎に告げた。
    『気が進まないけど、僕 夕鈴にいたずらするね。』
    「え!?」

    彼女の顔から血の気が引いていく。

    だが、残念ながら逃す気はない。


    『かわいそうだから、夕鈴に選択権をあげる。』
    夕鈴が固まってしまったのを見て、黎翔は柔らかい声音で告げる。
    小犬を装った狼が、彼女のためと言わんばかりに猶予を与える・・・フリをする。

    『1.僕が君にキスをする』
    黎翔の指先が、夕鈴の唇に触れる。

    『2.僕が、君が眠るまで子守唄を歌ってあげる・・・・眠るまでね。』
    黎翔が笑むと、夕鈴の肩がビクリと震えた。

    『3.寒くなってきたから、君の隣で添い寝してあたためてあげる。』


    「~~~~っ!?」
    僅かに緩んでいた表情は再びガチガチに固まっている。
    その顔色は赤だか青だか、月の光では色まで分からないけれど、


    『さあ、夕鈴どれがいい?』






    夕鈴は、くらりと世界が廻った気がした。

    ますかれいどをつけた紅(あか)い瞳のその色が深い紅色(くれないいろ)に。
    知らない瞳の陛下は、まるで唆す悪魔のようだった。


    選択は、限られている。

    ・・・・・夕鈴が選んだ選択は?




    運命はいかに・・・『☆はっぴい・はろうぃん☆』


    ・・・続く


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    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・2

    「とりっく・おあ・とりーと!」

    老師の部屋に押し入って、早速例の言葉を告げる。
    目を丸くしている老師のことは気にせずに、夕鈴は手のひらを広げて差し出した。

    「老師、お菓子をくれないと、いたずらしちゃいますよ。」
    ふふふと仮面の下の目を面白そうに細めて続ける。

    来る途中にも陛下からいろいろと話を聞いた。
    とっても楽しいお祭りだなーと思って、そのうちに気分が高揚してきたのだ。

    『あるだろう、老師。出せ。』
    そう言う声の主は、夕鈴からは見えない背後で冷たいオーラを放つ。
    黒の仮面の下から紅い瞳が鋭く睨みつけ、老師の背中がぶるりと震えた。


    《なんじゃい。お菓子って・・しかも二人ともそのかっこは、なんじゃ??》
    「西の国のお祭りなのですって・・・」
    陛下から聞いたことを老師に楽しげに説明して聞かせる。
    本当に楽しいお祭りなのだということを夕鈴は一生懸命話した。

    「お菓子 無いんですか?」
    一通り話し終えた後も、老師の手からお菓子は出てこない。

    楽しみにして来たのに、と。
    しょんぼりと夕鈴が肩を落とせば、後ろのオーラがさらに温度を下げる。

    『老師、知ってるぞ。昼間のこと。』
    静かな静かな声に、びくりと老師の肩が跳ね上がる。
    『素直に出したほうが・・・身のためだとおもうが・・・』

    オーラの向こうに何かが見える。
    仮面の奥の紅色は刃物のように鋭い。

    これに逆らえる者などいるはずがない。


    《年寄りの楽しみを奪いおって・・・》
    小声でぶつくさ言いながら、老師は渋々とくすねたお菓子を返した。









    ・・・・・おかえりなさいませ、陛下、夕鈴様。

    2人が部屋に戻ると、女官長が拱手で出迎えてくれた。
    彼女の後ろには女官達も並んで控えている。全員を見渡して夕鈴も軽く返事を返した。

    ・・・・・いかがでございましたか?
    「たくさん、お菓子をくださったわ。」
    柔らかい声音で問う女官長に、夕鈴も笑顔で答える。
    「何故かたくさんあって・・・たくさんいただいたの。」
    そうして嬉しそうに、女官長に籠を見せた。


    「陛下、」
    ふと何かを考えついたらしい夕鈴が、くるりと 陛下の方を振り返って手持ちの籠を陛下に見せる。

    籠の中には色とりどり、大小様々なお菓子。

    「二つお菓子を取ってくれませんか?」
    『二つだけ?』
    「はい、私と陛下の分と。」
    選んでくださいと、さらに籠を彼の前に差し出した。
    「三個でも構いません。陛下用に二個でも。・・・私は、一つで良いですから。」
    彼女の笑顔に彼も意図を察したらしい。
    くすりと陛下が笑った。
    『私も一個で良い。―――二個か。』
    どれにしようか・・・と、楽しげに指先を籠の上で彷徨わせる。
    どれでも美味しそうな菓子だ。どれを選んでもらっても夕鈴は構わない。
    ただ、陛下が何を好むかに興味があって、軽やかに動く指先を目で追っていた。

    『これで良いか、夕鈴。」
    程なくしてそれほど大きくない二つが選ばれる。
    夕鈴はそれに満足げにハイと頷いた。


    「では、女官長。」
    再び女官長の方に向き直った夕鈴がにっこりと笑顔を作る。
    「とりっくおあとりーとと言ってください。」
    彼女にとっても聞き慣れないであろう言葉に、女官長の表情が珍しく戸惑いの色に変わった。
    ・・・・・とりっくおあとりーと・・・・ですか?
    「はい。どうぞ。」
    こくりと首肯して先を促す。
    籠は夕鈴の前でぷらぷらと揺れている。夕鈴の後ろでは陛下が面白がる風に見ていた。

    ・・・・・とりっくおあとりーと

    望む通りの返答に夕鈴は笑みを深める。
    「はい。お菓子ですわ。他の皆さんと分け合って食べてください。」
    そう言って、手に持っていた籠を前へと差し出した。

    ・・・・・夕鈴様、宜しいのですか?
    「こんなにあると私たちだけでは、食べきれませんもの。」
    私と陛下の二人だけなら、陛下が選んでくださったあれで十分。
    「どうぞ、食べてくださいな。」

    ・・・・・ありがたく、いただきますわ。ありがとうございます。夕鈴様。
    そう言って、女官長は、夕鈴からお菓子がたくさん入った籠を受け取った。




    『・・・女官長。』
    ・・・・・済みましてございます。
    陛下が呼ぶと、心得た女官長が頭を下げすぐに返事を返す。
    その返事に軽く頷く彼を夕鈴はきょとんとした目で見ていた。
    「・・・・?」
    何の話だろうと夕鈴は首を傾げるが、二人の会話はそれで済んでしまったようで それ以上は互いに何も言わない。
    夕鈴に何も伝わらないのは知る必要がないからだろうか。
    それを十分知っているから追求は諦めた。

    『今日は、もう良い下がれ』
    ・・・・・かしこまりました。
    女官長が下がって礼を取ると、控えた女官達もそれに倣う。

    ・・・・・夕鈴様、失礼いたします。
    「おやすみなさい。女官長。皆さんも」
    静かに下がっていく彼女達が出て行くまで、演技を崩さず二人で見送った。


    ・・・続く

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・1

    ・・・・お妃様、今夜は、こちらをお付けになり陛下をお待ちくださいませ。

    その日、突然侍女に手渡されたのは、見たこともない不思議な形をしたものだった。
    それは薄くて大きさは手のひらに乗るくらいで、表面を撫でると柔らかい布の触り心地で。
    縁を金糸のレースで縁取られて、中央に大粒の緑柱石を配し、見たことの無い綺麗な鳥の羽がついたもの。

    (でもこれを「付ける」って、一体どこに??)


    「これは、何でしょうか? 見たことが無い品ですが」
    ・・・・西の国の献上品で《ますかれいど》という仮面らしいですわ。

    首を傾げて問いかけた夕鈴に、侍女は丁寧に説明をしてくれた。
    どうやらこれは目元を隠すものらしい。
    でも、李順さんのメガネとは違って、これは正体を隠す時に使うとのこと。


    ・・・・もうすぐ、陛下がお渡りになります。

    そう告げた侍女が、夕鈴の手の中にある"仮面"を指差す。
    そうしてにこりと微笑んだ。

    ・・・・こちらをつけて老師のもとにいくそうですわ。
    「老師のもとですか・・・?」

    これと老師に何か関係があるのだろうか。
    先程から疑問は尽きない。

    けれど、全ては陛下の指示。
    だったら夕鈴が取る行動は他になかった。

    「分かりました。こうですか?」

    それを自分の目にあててみる。
    でも、これを次にどうしたら良いのかが分からない。


    ・・・・お妃様失礼致します。

    察した侍女の1人が後ろにまわって 夕鈴の手からそっと仮面を取る。

    ・・・・お手伝いいたします。

    夕鈴がきょとんとしている間に、彼女は伸びる紐を夕鈴の頭の後ろに回して固定させた。

    (何だか縁の大きなメガネをしているみたい。)


    ・・・・まぁ、瞳の色が映えて、大変お美しいです。

    瞳をキラキラとさせて侍女が褒める。

    ・・・・陛下の目は、確かですわね。

    お世辞だと分かってはいるのだけど、こう正面から言われると恥ずかしくて堪らない。


    「・・・・・ありがとう。」

    今はそういうのが精一杯だった。








    《幕間》 数刻前の老師

    《なんじゃい。きょうは、献上品がお菓子ばかりじゃの。》
    卓の上に並べられたそれらを一つ一つ確かめて、いつもと違う品々を疑問に思う。
    しかし、さすがは献上品。どれを見ても涎が落ちそうなほど美味しそうなものばかりだ。

    《こんなにあるんじゃ・・・食べきれないの。》
    悪戯を思いついたような顔で老師はニタリと笑む。


    《・・・・どれ、わしが、少し手伝ってやろうかの。》
    そう言って、"選別"するために、献上品の山に手を伸ばした。











    ・・・・陛下がお渡りになられました。

    侍女が告げる声に夕鈴はぴょこんと顔を上げる。
    そうして立ち上がり振り返ったところで、待ち人が姿を現した。

    『ただいま、夕鈴。』
    「おかえりなさいませ、陛下。」
    いつもの挨拶、いつもの光景。
    2人が笑み交わす間に、心得た侍女達は音もなく退出していった。


    『夕鈴、綺麗だね。』
    2人きりになった途端に小犬に戻った陛下がふんわりと微笑む。
    『仮面の色が、深いグリーンだから、君の瞳が引き立って、とても綺麗だよ。』
    若い芽の淡い色ではなく、大樹の深い深い緑。その色だからこそ夕鈴の大地の色が映えるのだと。
    甘い微笑みと甘い声でそう言いって、彼は夕鈴の目元に口付けた。


    IMG_9541.jpg


    (か、仮面の上からで良かった・・・)
    内心でこっそり息を吐く。顔が赤いのも仮面だと隠れてくれるはず。
    そこにほんのちょっと、本当に少しだけ、残念かもなんて思ってしまった気持ちは押し込めた。



    「これはなんなのですか?」
    『西の国のお祭りで、【はろうぃん】なる楽しいお祭りがあるんだって。』

    はろ・・・? 聞き慣れない言葉、異国の発音。
    全く想像が付かない。

    『何でも、仮装してお菓子を貰う日なのだそうだ。』
    「楽しそうですね。あ、だから仮面なのですね。」

    "仮面"で"仮装"して、老師に"お菓子"を貰いに行く。
    これが"はろうぃん"という祭りなのかと理解した。

    「陛下も素敵です。」
    陛下もまた、目元を仮面で隠していた。
    「陛下は黒の仮面なのですね。」
    陛下の紅い瞳に黒はよく似合う。

    『そう、だから老師のところにお菓子を貰いにいこう。きっと、楽しいよ。』
    「はい。行きましょう。陛下。」
    差し出された手に夕鈴は自分の手を重ねる。
    すると黒い仮面の向こうで紅い瞳が嬉しそうに笑んだ。


    『あ・忘れてた。お菓子を貰うには、一つだけルールがあるんだ。』
    人差し指を口元に当てて、楽しそうに陛下がウインクする。

    『とりっく・おあ・とりーと』

    陛下の薄い唇から紡がれたのは また知らない言葉だ。

    『お菓子をくれないといたずらするぞ、って意味だよ。』

    悪戯をされたくないならお菓子を渡すしかない。
    はろうぃんはお菓子をもらう日なのだから、確かに適当だ。

    「とりっく・おあ・とりーと」

    口に出してみてもやっぱり馴染まない。
    何かの呪文みたいだと思った。

    戸惑いながら声に出してみた夕鈴に、彼は「上手だよ」とまた微笑んで。

    『・・・さあ、お菓子を貰いにいこうか。』

    夕鈴を部屋から外へと誘い出した。










    《幕間》二人が居なくなった夕鈴の自室

    ・・・・さあ、みなさん、この部屋のお菓子を撤去しましょう。

    妃の部屋に全員を呼び戻してそう言ったのは女官長。

    ・・・・陛下のご指示です。

    疑問は全て、それで片付けられる。
    それ以上知る必要もないのだと。



    ・・・・・あの、寝室の敷布は? 女官長?
    ・・・・取り替えておきましょう。

    ・・・・・寝台に花びらをまくのは?
    ・・・・そこまでは

    張り切りすぎの彼女達に女官長はこっそり苦笑いする。
    しかし、表に出すのは冷静な顔のまま。

    ・・・・花瓶の花を新しくする程度にしてください。


    さすがは後宮に仕えるだけのことはあり、手際よく作業は進む。



    ・・・・もどられるまで、すぐ。皆様、急ぎましょう。

    女官長の言葉に全員が頷いた。


    ・・・続く
    2012.10.31.

    【書庫】 『初コラボ第1弾』説明・・・・・・はじめに

    初めて『兎妃の日常』柊かなめさんに、リレー・メッセ・コラボしていただいた思い出の作品です。

    リレー・メッセ・コラボとは、さくらぱんが、ifパラレル・コミュ用に考えたコラボです。
    素のベース作品をメッセで送りあい、加筆していく方式です。
    自分の加筆した作品に、上書き加筆しても良いという了承のもとに行なわれています。
    生活時間帯、職業様々なSNSコミュ内で、使われたこの一つの作品を加筆しあうこの方式が
    かなめさんには合うと判断しました。

    かなめさんに、加筆・上書きの了承を頂きコラボを進めて、あっという間に完成。
    新しいかなめ色が、どんどん加筆されていきました。
    出来上がった作品は、素敵な個性豊かなマーブル・コラボ色になりました。
    リレー・メッセ・コラボそのものををかなめさんはとても気に入ってくれていて、
    現在 第三弾コラボ中です。
    毎回、お忙しいのに素敵なコラボ品が、週末に届きます。
    ドキドキしながら、開封する・・・・夜のおつまみ。
    メッセの着信音をとても楽しみにしています。
    かなめさん、本当にいつもありがとうございます。



    【花の四苛】より先に、先行して公開しています柊かなめさんの『兎妃の日常』で
    白陽国SNS地区以外でここ以外で唯一、完全版のコラボ作品を読むことができます。

    選択肢については、注意書きをお読みになり開封して下さい。
    ひとつだけ、色艶の強い作品がございます。
    マルチエンディングをお楽しみください。

    2012.12.28.さくらぱん。

    第一弾
    【書庫】『☆はっぴい・はろうぃん☆』
    【書庫】 『初コラボ第1弾』説明・・・・・・はじめに

    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・1
    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・2
    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・3
    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・4【3つの選択肢】
    ここからマルチ・エンディング・ストーリー
    選択肢1 ※大人味
    選択肢2
    選択肢3
    【コラボ】『その後の☆はっぴい・はろうぃん☆』後書き~♪


    『☆はっぴい・はろうぃん☆』・1へ