花の四阿

    Lala掲載の『狼陛下の花嫁』二次小説のブログです。某SNSで書き溜めた小説の他・イラスト・詩文・写真・徒然日記・一部鍵つきを掲載しています。

    「睡蓮花」ぴゅあぴゅあの実

    こちらは、白陽国SNS地区での投稿作品。
    さくらぱん&Y白友・ピクシブよゆままのコミュ形式コラボ
    相手の文に、続けて繋げて書く方式です。


    放り込み材料【ぴゅあぴゅあの実】

    【睡蓮花】
    「夕鈴、見てごらん」
    「・・・はい。黎翔様。」
    池に面した東屋にて二人で池を眺めやる。
    「早咲きの睡蓮花が咲いたから、君に見せようと思って・・・」
    「・・・綺麗ですね。」
    陽射しを照り返す水面とかわいらしい丸い葉の中に、
    一輪だけ純白の花が咲いていた。
    嬉しそうに、頬を染め微笑む夕鈴に僕は微笑みが隠せない。
    (こちらに来てもらってよかった)
    黎翔は、夕鈴を抱き寄せると二人一緒に
    夏の始まりを告げる瑞々しい白い花を、寄り添いながら眺め
    午後の時をすごした。







    二人に、爽やかな朝の風が吹く。
    池の表面に、波紋が・・・・
    睡蓮の花が、波紋にゆれ、葉が輝いていた。
    夕鈴の金茶の髪が風にはらみ、陛下の頬をくすぐる。

    そのくすぐったさに、陛下は、思わず微笑した。
    瞳に映るのは、四苛の外を夢みるように眺める愛しい妃。
    煌めく睡蓮の輝きを背に、花よりも花のごとく光輝いている。

    『陛下』

    四苛の外を眺めていた夕鈴が、黎翔に振り向いた。
    振り向きざまに
    陽に透けキラキラと輝く君の髪から甘い芳香が漂ってくる。

    『どうした?』

    僕の低い声に反応して、花よりも愛らしい微笑みが返ってきた。

    『こんなに素敵な花を二人きりで見ているのは、贅沢な事ですね。』
    『君だけの為に咲いているんだよ、この蓮の花は・・・だから気にする事はない。』

    その言葉に、愛らしく頬を染める夕鈴は、
    ほんとうにほころび始めたピンク色の睡蓮より可愛らしい。

    その可愛らしさについ乱したくなる

    さり気無く・・・小さな白い手を絡ませ、優しく握りしめた。
    君の潤んだ瞳が僕を捉えて、何かを訴えている。
    離さないでと・・・・・。
    きみの願いの了承の証に繋いだ手の甲に軽い口付けを・・・
    甘い肌の香りに誘われ、更に手頸にも証を刻んだ。

    恥ずかしげに頬を染め、僕の愛を受け入れる
    潤んだ瞳は、僕の赤い証を見つめていて・・・
    その、睡蓮より、艶やかに染まる手首に新たな愛の証を刻む
    紅い華を更に彩りたくて・・・
    僕のものだという所有の証を刻み付ける

    所有の証の紅色よりも、更に深い紅に染まる頬に手を当て、
    僕の眼前に引き寄せる。

    『僕の誠を受け取ってほしい』

    囁きかけると君はその潤む瞳を伏せ軽く頷いた。
    極上で軟らかな君の唇・・・・・
    その桜桃色の頂きに僕の唇を重ね合わせた。

    軽く  ちゅっ と小鳥のようなキスをする
    朝の爽やかな風にさらわれるような軽めのキスは、
    空気に溶けて四苛から消えた。
    朝露に輝く、白とピンクの睡蓮の花々達が、
    風にさらわれたキスの様子にほほえましく笑ったように揺れて咲いていた。

    幻想的な睡蓮の園を眺め、幾時が流れたのだろうか?
    二人きりの四苛に暖かい風が吹き抜ける池面の睡蓮もざわめいて揺れる。

    『陛下、お茶に致しませんか』

    軟らかい表情の君の心遣いが僕の心を和ませる。

    『そうだね、妃の手から注がれる魔法のお茶を頂こうか。』

    クスリと笑う僕に破願して君は踵を返す。
    陛下の手を取り、
    四苛のテーブルのある長いすに導く

    テーブルのうえにはすでに、
    お茶が入れるばかりに茶器が用意してあった。

    夏の暑さを忘れさせてくれそうな、薄いヒスイ色の茶器。
    二人分の花菓子も用意されている紫色したすみれの砂糖漬けだった。
    高台の青の器に花が、五つ。
    春の名残を味わう為に、花の色を引き立たせる器は、とても爽やかで・・・
    明るい四苛に二人の朗らかな笑い声が響きわたる。

    慣れた手つきで、ヒスイの茶器に菊花茶をいれ静かに湯を注ぐと蓋をする。
    その一連の所作を僕はジッと見つめる。
    真剣な横顔・・・・何か口元が動いている

    「美味しいお茶になりますように。」

    どうやら魔法のお茶であるから、おまじないをしているようだ。
    君の微笑ましい気遣いに込み上げてくる愛しさが止められない。
    立ちあがると思わず君を後ろから抱きしめ、

    『愛してるよ』

    耳元に囁いた。君は真っ赤になって振り返り、

    『まだお茶を入れているんですよ』

    少し頬を膨らまし恥ずかしさを隠している。

    『ごめんね・・・大人しく待ってるよ。』

    椅子に坐りなおし、微かに香ってくる爽やかな香りに意識を集中した。

    静かな時が流れて行く。
    君は茶器に手を添えそっと蓋をあける。
    中央で花開いた黄色い花から優しい香りが醸し出される。
    頬笑みと共に僕へと差し出された茶器を受け取ると
    直ぐに飲んでみると君の優しい真心の味がした。

    君の真心を込めたお茶は、いつも僕の心を和ませる
    君と出会ってから、何度こうしてお茶を楽しんだことだろう。
    君を知る前には、もう、もどれない。

    ・・・・戻りたくない

    池の淵に、白い鳥が2羽飛来してきて降りたった。
    何かの象徴なのか?
    この先の僕たちの未来を予知しているのか?
    降りたった鳥は仲睦ましげに、離れる事無く池の淵で羽を休めている。

    『陛下、仲の良い鳥たちですね。』

    君は目を細めて愛おしそうに鳥たちの姿を見ている。
    そんな優しい表情の君は僕にとっては眩しい。
    鳥たちを僕らになぞらえて僕は君に誓おう。
    僕は君をいついかなる時も護り、

    そして愛を貫くと・・・・・。
    君の笑顔が途切れないように・・・・・。

    『そうだね。』
    『まるで、僕達みたいだね。』
    『僕達も、まけずに仲良くしようか!?』

    そう言って、腰を引き寄せ、夕鈴を、きゅと抱き寄せた。
    僕の瞳に写るのは、いとしの君のはにかむ顔

    ぼくは、もう君しか愛せない
    手放すことなんて考えられない

    君の瞳に僕が映る
    潤んだ涙に縁取られた君のまぶたにキスをした。

    涙の味はしょっぱくて・・・でも暖かかった。
    恥ずかしげに俯いた君の伏せた瞳が、僕の庇護欲を駆り立てる。
    君しか要らない・・・・
    そう感じ始めたのはいつからなのだろうか?

    驚かせないように、そっと ぎゅっと 抱きしめた。

    いつからだろうか・・・
    最初からか?
    それとも・・・・・

    どちらにせよ。
    この腕の中のぬくもりは手放せない。
    手放すことなんて、出来やしない。

    腕の中のぬくもりを感じながら、彼女の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。

    「黎翔さま・・・」
    無言で抱きしめている陛下が、
    私の背中で泣いている気がする。
    抱きしめている腕に
    そっと手を添える
    触れたら
    ますます強く抱きしめられ
    息が出来なくなった。

    普段呼ばれない名前で呼ばれて
    どきっとする。
    僕の腕に添えられた
    少し震える華奢な手が
    強い力で僕を掴む

    四苛に風が吹いている
    二人のあいだに風が吹く
    心を乱す風が吹く

    彼女を振り向かせ、
    僕の胸に抱きなおす
    僕の不安が伝わったのか
    君は、僕の胸に身体を預けている

    キラキラと、まぶしい水面と
    咲き乱れる睡蓮の四苛で、
    僕は、君に誓う
    一生僕のそばから、離さないと・・・
    決意をこめて、蕩けるような甘い口付けを君に贈った。

    いつしか頭の芯が痺れてきて、
    何も考えられなくなる。
    このままこの腕に溺れて、
    彼の鼓動と一つになりたい
    たゆとう意識の中で、
    彼の囁く
    言の葉だけしか聞こえない・・・・

    「夕鈴・・・ずっと傍にいて。僕だけを愛して。」

    と・・・・・
    その時 バサッ と二羽の鳥が
    飛び立つ羽音が静まり返った辺りに響く・・・・。

    仲睦ましく飛びゆくさまは、二人の未来を彷彿とさせ
    二人の胸の奥の不安を払拭し、幸福感が満たされていく。

    「このまま二人でずっと・・・・・・・・」

    きらきらと輝く水面と
    まぶしく咲き乱れる睡蓮の花々まるで・・・
    この先の二人の未来を暗示しているよう
    あの二羽の水鳥とともに・・・

    しあわせな幸せな未来が始まる
    二人一緒なら何も怖くない
    もぅ、不安なんて感じない。

    二人、愛で満たされていく。



    『睡蓮花』 - FIN -
    皆さま、おつきあいありがとうございました。

                        さくらぱん&よゆまま より

    『とりっく・おあ・とりーと』ハロウィンの実

    ●こちらは、白陽国SNS地区での投稿作品。
    さくらぱん&Y白友・ピクシブよゆままのコミュ形式コラボ
    相手の文に、続けて繋げて書く方式です。

    ハロウィンに行われました。
    完全捏造・お馬鹿の実が入りました。
    本編設定の軽い乗りのコメディ・コラボ話。
    イメージ壊れたくない方は、読むのを控えてください。
    OKの方は、続いてお読み下さいませ。

    プロローグ


    西の国のハロウィンの時期に、またまたあの使者がやってきました。
    たくさんの黄色いかぼちゃを抱えて・・・・今回も、謁見の間にて話が盛り上がっている様子。

    うわぁーーーー!!!
    陛下が、喜んでいますよ。
    今回も、何かが起こる予感に、期待が膨らみます。


    西の国の使者については、こちらをお読みくださいませ。
    西の国の使者1
    【短編】今日は何の日「はぐの日」

     西の国の使者2
    【短編】『sign-サイン-』 ウィンクの日企画
     
    『とりっく・おあ・とりーと・1』 

    たくさんの黄色いかぼちゃが王宮から後宮へと運ばれてきた。
    そのかぼちゃは、なにやら中身がくり貫かれており、顔のようなものが描かれている。

    王宮の執務室から、後宮の夕鈴の自室待まで・・・・
    黄色のお化けかぼちゃの列。
    オレンジの隊列が続いていた。

    いつもの時間、政務室への日参をしようと自室を出た夕鈴は、
    いつもとは違う 渡り廊下

    毒々しいまでの鮮やかなかぼちゃの隊列に、
    ぎょっとして、愕いた。
    慌てて、側にいた。侍女に尋ねる

    「これは、どうしたのですか?」

    《お妃様、すみません。私にも、何もわかりません。・・・・が、陛下の指示だそうですわ。》

    また、なにやら良からぬ予感に、夕鈴はぶるりと寒気を覚えた。

    「しかも・・・・これ・・・・顔みたいですわよね。」

    夕鈴はあまりにも毒々しい黄色のかぼちゃの列に、ビックリする。

    「そうですわね・・・・お妃様、中身をくりぬいて作られていますわ。」

    ――――わ~~~~勿体無い!!!中身は如何したの???何処へ??

    あくまで夕鈴には食材となるべきかぼちゃの
    この姿に共感が持てないでいるのである。

    それに大量のかぼちゃが一斉に此方を見ていて、
    心の奥底を覗かれているようで落ち着かない。

    「一体なんのために???」

    ポツンと呟いた夕鈴の疑問を答えてくれる人物が、此方に歩いて来た。

    『夕鈴・・・私を置いて何処へ行こうというのだ。』

    「陛下・・・いやですわ。政務室へですが・・・陛下こそどちらに。」

    『いや・・・君にこのかぼちゃ達を披露しようと思って。』

    「この・・・・かぼちゃ・・・。何だか此方を見ているようで・・・・少し怖くて・・・・。」

    そのまま両手で顔を隠す・・・・。
    そんな仕草が愛おしくて、僕はガバッとイキナリ抱きしめた。

    「や・・陛下、いきなり何するんですか!!!」
    「は・・離してくださいませっ。」
    (恥ずかしいぃ~)

    『君が、あまりにも可愛らしいことを言うものだから・・・・』
    『君の目に、君の怖いものを見せないように、しただけだよ』
    『とっさ、だよ。・・・・ついな。』

    「・・・・つい、ですか?」

    してやったりの狼顔で、謝られても・・・・ねぇ。
    夕鈴は、疑念がつい湧いてしまう・・・涙目で陛下を睨みつけていた。

    足元の嗤うかぼちゃを見る。
    なんだか、私たち笑われてるみたい・・・・。

    むぅ・・・・

    「陛下、このかぼちゃくり貫かれてますよね。」
    「中身は?」
    「もしかして、捨てていませんよね?」

    夕鈴は、先ほどの疑念を、陛下に質問してみた。

    『我が妃は、そう言うと思ったよ。』
    『大丈夫、捨てていないよ。』
    『今頃、王宮の厨房でかぼちゃ料理になっていることだろう。』
    『お昼は、かぼちゃ尽くしだよ。』

    陛下はそういって、得意げに笑った。
    見えないぱたぱたが、誉めて! 誉めて!! と振られていた・・・・。←

    『さすがに、食べきれない量があってね。』

    夕鈴は、オレンジの隊列を眺めた・・・・
    た・・・確かに。
    二人では、無理・・・・・呆然と眺める。

    『それで、料理長が《パンプキンクッキー》なるものを今、作っているんだ。』
    『出来たら、王都の孤児院に持っていく。』

    「子供たちに配るのですか?」

    『いや・・・そこで販売をする。』
    『王宮料理人手作りパンプキンクッキー』
    『健康によさそうだし、売れると思わない?夕鈴???』

    「売れると思います。・・・・・あの、陛下。」

    『なに?夕鈴?』

    「白陽国って、そんなに財政難なのですか?」
    「だったら私、もっと質素倹約を・・・」

    『違うよ。夕鈴。』
    『売上金は、孤児院の運営資金になる。』
    『彼らの自立にもなるしね。』

    「そうなんですか。陛下。」
    「質素倹約。もっと、節約できるムダが後宮にあると思ったのに・・・」
    「ご披露できず残念です。」
    「スミマセン、勘違いしておりました。」

    柳眉を下げ、本当に残念そうにている夕鈴。

    『・・・ったく、君は・・・(可愛すぎるよ)』

    引き寄せた腕の中で、額にKISSをした。


     『とりっく・おあ・とりーと・2』 

    夜になり、くり貫かれたかぼちゃの一個一個に、蠟燭の明かりが灯された。
    焔が揺らめき影が、かぼちゃの瞳で揺れ動く。

    いつの間にか、夕鈴の自室の庭にも、かぼちゃの笑い顔。
    自室にいても、とても落ち着いてなどいられない。

    昼の陛下の言葉が思い出される
    《『君の目に、君の怖いものを見せないように、しただけだよ』》 

    (陛下のうそつき・・・)

    なぜ庭にまで、笑うかぼちゃを増やすのか。
    オレンジ色の灯に、憂鬱なため息。

    夜のかぼちゃの明かりは、ユーモラスでもあり、不気味だった。
    数え切れないほどの笑うかぼちゃ・・・

    すべてがこちらを見ている・・・・
    くり貫かれた空ろなかぼちゃが見ている・・・
    空虚な瞳。

    (いやぁっ!!!!)

    耐え切れなくて、夕鈴は、部屋を出ようとした。
    たくさんのかぼちゃが、部屋の出口の夕鈴を見ていた。

    踵を返して・・・部屋に戻ろうとしたそのときに・・・白いものが。

    『とりっく・おあ・とりーと?』

    固まる夕鈴。
    総毛だつというのは、こういうことを言うのだろう。
    鳥肌がたっていた。

    (白いものがしゃ  べっ   て     る?)

    『とりっく・おあ・とりーと?』

    (は???とりっく・おあ・とりーと・・・・・・? )

    ざわざわざわざわ・・・・・うぞぞぞぞ・・・・逆立つ産毛

    (なんか出たぁ!!!)

    『きゃあああぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ』

    ばきっ


    気付いたら、殴ってた。

    グーで。

    『痛いよ。夕鈴。』

    「はへっ・・・陛下!!!」

    白いものは、よく見たら寝台の敷布
    その中から現われたのは、陛下の姿。

    (ばきっ・・・ってさっき殴ったよね。私。)

    まだ、ジンジンする右手のぐぅを見る。

    さーーーーーーーーーーーーーーーーっ

    「きゃあ。ごめんなさい、陛下。」

    陛下が撫で摩る、陛下の顔に添えた手をどかして
    自分の殴った跡を見る。

    『・・・・結構、利いたな』

    「ごめんなさい。」

    『いや・・・僕も愕かせて悪かった。』

    「本気でびっくりしたんです。」
    「・・・・つい。ごめんなさい。」

    『分かっているよ。僕もごめんね。』

    ・・・・陛下の被っていた敷布に目をやる。
    今日の陛下は、どこかオカシイ。

    思い切って聞いてみた

    「どうして、こんなもの被ってたのですか?」
    「かぼちゃも・・・」
    「今日の陛下は、どこか変です。」

    心配顔で、見つめる夕鈴。
    部屋に招き入れられ、長椅子に座る僕に
    冷たい手巾で殴った跡を手当てしてくれている。

    驚かしたのは、僕なのに・・・なんて、優しい。
    ふぅ…
    そっと、ため息をはく。

    『ゆうりん』
    『とりっく・おあ・とりーと』

    淋しげに陛下が小さく呟く
    うな垂れた耳と尻尾が見える気がする。
    気落ちした小犬みたい。
    うるうるとした赤い瞳が、静かに夕鈴を見ていた。

    (・・・・?)
    「先ほどからの・・・・それ、何ですか?」

    小首をかしげて、夕鈴が質問する。
    なんか・・・夕鈴には、罪悪感がうまれていた。
    なんかとっても、悪いことしたみたい。

    (・・・・この瞳に弱いのよ。)

    『今日さぁ、西の使者が来たんだ。』

    (・・・・・!!! 西の使者!!!)
    悪い予感!!!

    『《はろうぃん》ってお祭りを聞いた。』
    ・・・・ますますもって・・、嫌な予感。

    『凄く楽しそうなお祭りだったから、真似してみたんだ。』
    『まさか・・・・夕鈴に殴られるとは、思わなかったよ。』
    (・・・・!!!!!)

    『かぼちゃのおばけを飾って、魔除けにして』
    ・・・アレなのか・・・

    『とりっく・おあ・とりーと』
    『お菓子をくれなきゃいたずらするよ』
    『そういって、お菓子を貰って、いたずらしても怒られない日なんだって。』
    ・・・・ホントに?

    『夕鈴は、危険が多いから、しっかり魔よけしなきゃ・・・。』
    ・・・・はぁ。

    なんか間違っていることに気付かない陛下たち。←(笑)
    それぞれが、それぞれに思い悩む、一夜だった。

    笑うかぼちゃは、次の日には、すっかり撤去された。
    西の国の使者が来たときは、
    注意しなくては・・・必ず、陛下が、何か起こすから・・・・



    次の日の朝、執務室にて
    目の周りがパンダ顔の陛下の顔に
    様々な憶測が、飛び交ったという。

    ☆お・し・ま・い☆
    よゆまま+さくらぱん作・コラボ作品

         

    終了しました。終わったら、オバカサンでしたね。
    西の国の使者が、来たときは、いつも、陛下がオバカサンです
    陛下は、本当に、いつもチャレンジャ―☆

    よゆまま&さくらぱんコラボ 『梅園にて・・・』




    風の強い、後宮の梅園でのことだった・・・
    いつものように、黎翔と夕鈴は、食後の散歩を楽しむ

    咲き始めたばかりの白梅と紅梅は、ふくよかな香りを二人に届けていた。
    黎翔と夕鈴は、二人並んで梅園を歩く
    時折、若草色したかわいらしい鶯が、二人の耳を楽しませていた。

    夕鈴の色素の薄い金茶の髪が、梅の花びらと共に風に吹き散らされる
    澄んだ青空に舞う白と赤の花びら・・・・ひらひらと。
    シャランと夕鈴の銀の歩庸も揺らめき、涼やかな音をたてて空に溶けた

    「陛下、見て下さい!!あそこに梅の花が咲いてますよ。1,2,3・・・あそこにも・・・」

    紅梅の老木が今年も見事に香る花をつけ始めた。
    隣りで熱心に花の数を数える夕鈴の頬は仄かに薄桃色に染まっている。

    ______________私は此処よと、存在感を表わす紅梅の様に・・・・。

    ふくよかに咲誇る老木に、八重の紅梅。
    華やかな後宮の春の景色に酔いしれて、夕鈴は、陛下の手をとり先にたって歩いた。

    夢中で、見事な梅の花を愛でていると・・・

    「きゃ・・・・☆」

    風に乱された夕鈴の髪が、梅の枝に絡まってしまった。

    しかも、知らずに先へ進もうとしたものだから、固く絡まったようだ。

    グイグイと、引っ張ってみても、外れない。

    黎翔は慌てて、サラサラの金茶の髪を絡め取った梅の枝に近付きどんな状態になっているのか観察してみた。

    「結構複雑に絡んでしまっているよ、夕鈴・・・・無理に引っ張ったりしては駄目だよ。折角の夕鈴の髪が切れてしまうからね。」

    黎翔はどうやって外していこうか思案する。

    黎翔の長い指先が、白梅の枝に絡みついた髪を解き始める。

    夕鈴の細くて長い金茶の髪は、複雑に枝葉に絡みつき容易に解けない。

    黎翔に抱きかかえられるようにして、もつれた髪を黎翔に任せた夕鈴は
    近すぎる距離に、紅梅より紅くほんのりと色づいていた。

    ―――抱きかかえられているのは、髪を解いてもらう為。なのになんで頬が少し暖かくなっているのよ!!

    夕鈴は自分の頬がほんのり上気し色づいている事を自覚して、その事実を認めたくなくて自分を叱咤する。

    ふくよかな梅の香りと陛下の香り・・・・

    くらりと眩暈がするほどの緊張に、陛下の衣をきゅっと両手で掴んだ。

    ぴくりと、反応する陛下。

    伏せられたはしばみ色の瞳は、なかなか開けない。

    私と貴方の心音が重なる。

    狂おしい思いに、とらわれたまま・・・・静かに時だけが過ぎていく・・・・・


    花びら、ひらひら・・・・風に舞う・・・・

    華やかな梅の花吹雪が、青空へと舞い上がる

    絡んで解けない髪は、私の心情を物語る。

    貴方を密かに恋い慕う気持ちそのもの。

    何かに絡め取られ・・・・進めず、そして引き返せない。

    誰かが、その縛りを解いて_________________。

    「夕鈴、じっとしていてね。大体絡み方が解ったから、今から解くよ。」

    「・・・・・はい。」

    ―――貴方が私の縛りを解いてくれるの?

    陛下の角ばった指が、優しく私の髪をゆっくりと切れない様に解いていく。

    そして私の固まった心までも溶かしていくよう__________。

    「夕鈴・・・・痛くない?」
    「はい!大丈夫です。」
    「もう少しだからね。」

    春の少し心地よい風がふんわりとたなびいている。
    その風が、紅梅の香りをまた運んできた。

    夕鈴はじっとしたまま、その紅白の梅のふくよかな匂いを身体全体で感じていた。

    「ほら、解けたよ。切れない様に解いたから、大丈夫だよ。」

    黎翔は陽に透ける金茶の髪の一房を、夕鈴の瞳の前に差し出した。
    そして、そのまま恭しく口付けた。

    その様子を見ていた夕鈴は、瞬時に薄桃色から紅色に顔色を変化させ気恥しさから俯いた。

    「・・・・・・・陛下、有難うございます。」

    顔を上げる事が出来ないまま、それでも夕鈴は解いてくれた礼はキチンと告げた。

    「どういたしまして。夕鈴、散歩の続きは?まだあちらの庭園でも沢山咲いているみたいだから。」

    さり気無く黎翔は夕鈴の手を取り、顔を覗き込んで微笑んでみせた。

    「は・・・・・い。」

    夕鈴は繋がれた手を離そうとはせず、ゆっくりと歩き出す。
    その銀の歩庸のシャランと涼やかな音を響かせながら__________。



    ~~~おわり~~~
    続きを読む

    【Yコラボ7】if設定 『真緋-あけ‐の口付け』 エピローグ 慎さん挿絵付き 

    お互いの指を絡ませて、四阿から後宮へ続く小道を歩く
    君は、頬を赤らめて先ほどの口付けにまだ酔っていた。

    四阿からずっと俯き歩く君。

    今度は分かる。

    君が、嬉しくてただ単に恥ずかしがっているだけだということを。

    恥ずかし気に染まる紅葉のような色の赤い耳がとても可愛い。

    並んで歩く僕は、君の名を呼ぶ。

    「夕鈴。」
    「はい。」

    「夕鈴・・・・。」
    「・・・・・・・はい。」

    何でもない日常の中で、君と共にいる奇跡を噛み締める。
    暮れゆく空は朱色。
    君の染まった頬のよう。

     

    20130313074758c72.jpg
      ↑ Wクリックで全体が見れます。
      (パートナーよゆままさんと絵師麻杉慎さんからこちらに転載の許可を頂きました。ありがとうございます。)



    初めての口付けは、はずみだった。
    でも2度目の口付けは熱く心地よいものだった。

    二人の想いが重なった口付け。
    だからこそ・・・・・・それだからこそ大切な僕の唯一の女人―ひとー

    唇から伝わる微熱が覚めない。

    名前を読んだら、応えてくれる

    たったそれだけのことなのに

    夕鈴がとても愛おしく感じる

    僕らは何度も名を呼び合った。

    絡めた指先を繋ぎ直して、キュッと握り締める。

    「ねぇ、夕鈴。」

    呼ばれた君は顔を上げて僕を見詰める。
    その潤んだ瞳が愛おしくて______________。


    僕は、そのままそっと薄桃色の唇に自身の唇を重ね合わせた。

    季節は全てを朱色に染める秋。
    君との思い出を一つ積み重ねて歩を進める。

    二人で辿る恋道は・・・・・まだまだ真っ直ぐに伸びるから。
    一歩一歩進めていきたい。

    たとえ道が隠され険しくとも、きっと二人なら見つけられる。

    ただ一つ、先の未来へと続く道を……

    幸せに耀く僕らの道を。


    ー完ー





    続きを読む

    【Yコラボ7】if設定 『真緋-あけ‐の口付け』 本編 慎さん挿絵付き

    少しだけ自分の立ち位置とスタイルを見失っていて、取り戻すべく白友さんでありブログ仲間でもある『遥か悠遠の朱空へ』のよゆままさんにコラボでお相手していただきました。
    やっぱりよゆままさんとのコラボはいいですね。
    なんの打ち合わせもせずにサクサク進むコラボには、たまらない魅力を感じます。


    今回は、よゆままさんの『遥か悠遠の朱空へ』と
    よゆままさの自宅に飾っています
    慎さんからブログに最初に戴いたイラストをイメージして作りました。
    すでに『遥か悠遠の朱空へ』では、すでに 『真緋-あけ‐の口付け』 作品をUPしています。

    ダブられても楽しめるようにさくらぱんver.と裏話をお楽しみください。


    最後になりましたが、よゆままさんコラボありがとうございました。
    また遊んでくださいね。                       2013.08.30.さくらぱん


    ◇暮れなずむ夕刻の四阿
    ◇景色が真緋-あけ‐に染まる・・・

    ◆IF設定。両片思い。はよくっつけや設定。
    ◆本誌の事故キス風。
    ◆夕鈴のファーストキスは事故。
    ◆二度目のキスまでの悶々とした二人(笑)


    ◆◇◆


    続きを読む

    【宝物殿】SSS  たった一枚の よゆまま作




    何も聞こえない。
    何も見えない。

    見えているものは全てがモノクロで。
    殺伐とした風景が広がるだけ___________。


    ここは誰もいない、後宮の主たる唯一の妃の自室。
    しかしここの空気は冷え渡っている。

    その中心で一人佇む。

    「ここに来ても逢えるはず等ない事くらいわかっているのに・・・栓ない事だな。」

    この国の至宝の冠を抱く王、珀 黎翔は部屋の中心に立ち、独り言ちる。

    「君がいないこの世界は、色をなくす。
    そして、音もないただの暗闇だな。」


    これ以上いても、ただ心の奥が凍えていくだけ。
    翻って、踵を返す。

    後宮、王宮への回廊、庭園・・・何処にいても夕鈴を思い出す。
    だからそれを忘れたくて、執務室で政務だけを淡々とこなしていく。
    そんな毎日を過ごすだけ。

    何も感じず。
    何も聞き入れず。
    そして誰も信じず。


    ***********



    「これでは・・・昔の陛下に戻ってしまいましたね。」

    李順は独り言ちる。
    それほどあのバイト娘の事を気に入っていたのかと、今更ながらに思う。

    でも手放してしまったのは、陛下ご自身。
    これ以上危険な目には合わせたくないから・・・と。
    それは確かにそうだ。
    ここにいれば、否応なしに陛下を狙う刺客の標的にされる。
    だから逃がした。

    でもそれで本当に良かったのだろうか・・・・・・
    李順は今日も頭を悩ます。



    朝が来て、
    昼になり、
    そして空は茜色に染まり、
    夜が来る。

    どんな思いを持とうとも、等しく日は過ぎゆく。
    何もしなくてもしていても、また明日という日はやってくる。



    そうして・・・・・・・・・・・
    何日、何十日、何か月過ぎたのだろうか。


    「李順、そろそろ正妃を娶る。
    候補を選定しろ。」

    抑揚のない声で命令が下された。

    「御意!!」

    ただ、そう答えるしかない。
    これも側近である自分の仕事だと割り切って、
    名だたる貴族のご令嬢方を候補に挙げてみた。
    そしてその中には________。


    「これが、この国にとって一番良い事ですよね・・・・・・。」

    自分に言い聞かせて。

    「陛下、正妃の件ですが・・・・選定結果でございます。
    こちらに置いておきますので。必ずこの中から選んでください。」

    それだけ告げて、執務室を出た。
    後の結果は、容易に予想はつくから・・・・

    「もしかしたら初めから、こうなることは分かっていたのかもしれませんね。しかし今からが大変ですね・・・・陛下にとっても、正妃となるべきあの方も・・・そして、私にとっても。」

    李順は、早足である場所へと。
    自分にはすることがあるから。

    黎翔は全くといって興味も無さげに、卓上の正妃候補の姿絵を見る。
    そして無表情から一変、驚きの表情へ。

    「これは・・・・・・・・・・・・・・・・・李順のヤツ。」

    生気がみなぎった表情にとって代わる。
    そして深紅の瞳には力強いモノが宿る。

    目の前の世界は、鮮やかに色彩が戻る。
    黎翔の世界に色を付けたのは、一枚の絵姿。
    柔らかく微笑んだ_________________________後宮唯一の花、汀 夕鈴のものだった。



    securedownload-1_201405130842027b3.png
       (挿絵☆線画さくらぱん・塗り絵ダリ子さん)



    「夕鈴、もう放しはしない。
    一生、私の傍でこのように微笑んでいてくれ。」


    黎翔は一人呟き、嫣然と微笑んだ。